ミディアム 霊能者アリソン・デュボア
Medium (シーズン2)





第8話 誤解と混乱 Dead Aim

脚本/Melinda Hsu Taylor 監督/Richard Pearce
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信頼と実績のデヴァロスなのか、信念の男ブラッドリーなのか。
次期検事の選挙が近づく中、フェニックスの町でも二人の対立
候補の顔写真入りの広告が色んなところで目につく。
投票所でアリソンは検事達が集う中で、投票の行方を見守る中、
投票所で血を流す光景を夢に見る。

アリソンはその夢を見て選挙の行方が気になっていた。
朝食の際、ブリジッドはデヴァロスに投票するという。アリソン
はそんな妹に投票は成人になってからだと言う。
今夜アリソンとジョーは久しぶりに二人きりで出かけるために、
子供達をベビーシッターに頼もうと考えていた。
ジョーは新聞広告を見て、芸者の
映画「SAYURI」(原題:Memoirs
of a Geisha)
を見に行こうと語る。ブリジットは無邪気に芸者
とは何かとアリソンに問う。

アリソンは検事の元に行く。
するとアリソンはブラッドリーが検事のオフィスで電話している
姿を幻視として見てしまう。まさか来期の検事はブラッドリーに
なるのではないかと不安になる。
ブラッドリーがデヴァロスに会いに来ると、テレビ討論会の事
を語り合う。現在世論調査ではデヴァロスが数値上有利だった
が、ブラッドリーによると何かあれば逆転できるという。

アリソンはフェニックスで女性が暴行・殺害されたという事件
を夢に見る。容疑者はクライド・モートンで、三年前にも老夫婦
宅に猟銃を持って侵入したが、それを担当したデヴァロスは
クライドは前途ある青年である事も有って、成人の扱いではなく
少年院へと送検したのである。しかし夢の中でブラッドリーは
このデヴァロスの甘い裁量によって今回の犯罪は行われたもの
であり、今こそ強い検事が必要だとのテレビカメラの前で主張
する姿を見てしまう。

アリソンはすぐにデヴァロスの元に行くと、クライドについて
尋ねる。すると当時14、15歳の時に彼は犯罪を犯したが、根は
とても良い青年であり、少年拘置所に送ったのだという。
一ヶ月前に出所しているとの事だった。犯罪性は重大なものが
有ったが、手にしていた猟銃は古くて、しかも所持していた銃弾
はわずか一発。そして弾も銃身に込めていなかった事も有って
凶悪性はないと判断していた。
アリソンは夢でクライドによって女性が襲われるのを見たと
告げると、まだ犯罪が起きていない状況の中、検事が出来る事
は無いという。唯一保護司に連絡を取るくらいだと。
アリソンはこの件を引き金にしてデヴァロスが負けるかもしれ
ない事を口にするが、検事はアリソンの幻視が間違えている事を
祈るだけだと語る。

ジョーとアリソンは映画館へと足を運ぶ。
するとジョーの大学院時代の物理学の同僚カレンとばったり
遭遇する。カレンは夫のスティーブと共に映画を見に来ていた。
現在子育てしながら不動産屋の仕事をしているという彼女。
ジョーは自分は大学の教授ではなく、現在
エアロダイテック社
のエンジニアとして働いている事を告げる。カレンはまた会おう
と社交辞令を交わす。しかしアリソンの頭の中では、ジョーが
カレンとベッドで情事している姿が見えてしまい、今まで夫から
カレンの事を一度も聞いていなかった事も有って不機嫌になる。

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アリソンはデヴァロス検事がライバルに負け再選出来ない様な
夢を見てしまう。その原因が一つの事件によるものだと知ると、
アリソンは検事の言いつけを無視して、スキャンロンと共に
未然に事件を防ぐために奔走するが、逆にそれが徒となって
しまう。

今回は断片的に事実を提示して、その中にどういうストーリーが
存在するのかを想像させるものだった。

一番オーソドックスなタイプの内容で、実際に夢に見ていたこと
がアリソンが思っているのとは逆の側面を持っていて、上手い
ことミスリードを引き起こしている状況である。

ドラマとして興味深いのは、ジョーとカレンが関係を持つ映像
は過去のものなのか、それともこれから起こることを暗示して
いるのか分からない点だ。
しかしアリソンがジョーの過去を問い詰める辺りの展開は
ジョーが悪いと言うよりもアリソンが酷い感じがする。
ジョーが浮気するとは思えないけれど、アリソンが他人の頭の
中の映像が見えたことで激怒する辺りは、何か違うという感じ
がする。アリソンの前では浮気はもちろん隠し事も出来ないね。

アリソンの暴走によって一人の若者が事故を起こしてしまった
事。しかし全く関係が無いわけではなく、襲われた女性がクラ
イドの彼女であり、上手いことストーリーを繋げていった
話だった。
クライドの母親からクライドの彼女の写真でも見せてもらえれば
もう少し早く解決しただろうし、彼女の存在を見つけたので
有れば有無を言わさずスキャンロンに監視してもらえば良かった
のにね。

今回は珍しく検事がアリソンに対して激怒する姿が有ったけど、
改めて彼女が身勝手に動く事へのリスクさなんかも上手く提示
したのではないかな。

アリソン・デュボア (Patricia Arquette) 能力者
ジョー・デュボア(Jake Weber)(アリソンの夫、数学者)
マニュエル・デヴァロス (Miguel Sandoval) 検事アリソン上司
アリエル・デュボア (Sofia Vassilieva)(アリソンの長女)
ブリジット・デュボア (Maria Lark)(アリソンの次女)
リー・スキャンロン (David Cubitt) 刑事アリソン同僚
リン・ディノヴィ (ティナ・ディジョセフ)(市長の連絡係)
マリー・デュボア (Madison Carabello) 娘
ソンドラ (Kendahl King) 検事局スタッフ

ネーサン・ブラッドリー (Brian Kerwin) 州検事対立候補
カレン・ハーツフェルド (Perrey Reeves) ジョーの大学院時代の同僚
クライド・モートン (Walker Howard) 元少年犯罪、更生中
--- (Monnae Michaell) クライドの母
--- (Kyle Bornheimer) Waiter
スティーブ・ハーツフェルド (Jeff Campbell) カレンの夫
--- (Robert Clotworthy) Bradley Campaign Ad Announcer (voice)
--- (Sky McDougall) Precinct Captain
キャシー・クローショー (Annabelle Milne) 職業紹介所相談員

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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