NCIS:LA 極秘潜入捜査班 NCIS: Los Angeles シーズン2 http://www.tv-tokyo.co.jp/ncis_la/

Feb. 8, 2011
第15話 信頼 Tin Soldiers
イケメン王子の肉弾戦美脚捜査官の強烈一撃

脚本／R. Scott Gemmill 監督／Terrence O'Hara
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カレンの姉の墓に置かれていたおもちゃの人形は、カレンが
幼少期に海岸で手渡されたことの有る人形だと分かる。
過去からのメッセージなのか。ヘティに48時間の個人的時間を
もらって自分の過去の捜査を開始するカレン。

住宅街に侵入する男(ニコ)がいた。
なんと侵入したのはカレンの部屋であり、カレンはすぐに気が
ついて彼を取り押さえる。
カレンは車を走らせていると、突然制服姿の白バイ警官によっ
て止められる。その警官はサムだった。二人はハイウェイパト
ロール官として一緒に任務する予定だったが、カレンがそれを
すっぽかしていることにサムは憤りを感じる。モーのことを
知ったカレンはサムに残念だったと声を掛けると、サムは自分
は個人プレイが嫌いだと告げ、パートナー同士守り合うことの
重要性を説く。そんなサムに対してカレンは昨夜自分の家に
侵入してきたとする男性が居た事を語り、トランクに詰め込め
られている男を見せる。

ボートハウスに連れて行き、ネルやエリックに顔認証、指紋など
をデータベースにかけてもらう。男は何一つ身元を特定できる
ものがなく、取り調べに於いても英語が通じないという。
カレンはメンバーたちに、3日前に姉の墓に置かれていた人形の
話をして、侵入してきた人物が姉の件と関係しているのかどう
かを知りたいのだという。

ディークスとケンジーは二人で射撃訓練をしながらディークス
の話をする。ディークスは彼女と喧嘩したことをケンジーに
相談し、何度も謝ったのに許してくれないと語る。決して彼女
に嘘をついた訳ではないと語るが、ケンジーは言わないことも
一種の嘘だと言えるのだと語る。彼女の女友達と内緒に飲みに行く
なんて言語道断だとするが、ディークスは断ったら悪いだろう
という。ケンジーはその女性から寝ようと言われたらやはり
寝るのか?と問うと、ディークスは寝てしまうかも知れないと語る。

ディークスたちはサムが制服姿でやってくるのを目にして
声を掛ける。ディークスは子供の頃にドラマに出てきた白バイの
警察官に憧れて刑事になった事を語る。ディークスはサムに
対して俺をコンビとして連れて行って欲しいと語るが、サムは
お前は刑事には見えないので駄目だと断る。潜入のためにわざと
刑事に見えないようにしているのだと語ると、サムはディークス
は「Scooby Doo」のシャギーみたいなヤツだと語る。

そんな中、エリックはニコのことに関しては何一つデータベース
に引っかからなかった事を語る。現在男はボートハウスに居る
事を告げ、カレンが男に取り調べする時の映像を見せる。
するとヘティが現れ、ロマ語を話しているようだという。
ケンジーもバルカンのアクセントだと告げる。するとカレンは
ロマ人を送り込んでくる人物と俺の家を知っている人物と言えば
一人しか思い当たらないとして、アルカディ・コルチェックの
名前を出す。元KGBでカレンの旧友だという。ネルは旧友なのに
何故人を送り込んでくるのかと問う。

アルカディの元にニコを連れて訪れるカレン。
アルカディによると単にカレンがあの家に住んでいるかどうか
を確かめに行かせただけだと告げる。カレンはおもちゃについて
何か意味があるのかと問うが、アルカディは口を閉じる。
カレンに対してこいつを知っているか?と問い、ラメーシュ・シン
という男だと語ると、インドの慈善家だろうと告げる。慈善事業
をしている国を調べてみろというアルカディは、海外の闇取引の
総額は合法的な事業の比ではないと語る。彼はアメリカで違法
な取引をする事を告げ、数日中に数百万ドル相当の偽造ICチップ
を密輸するつもりだという。カレンはそんな事はFBIに相談しろ
として立ち去ろうとするが、アルカディはカレンに一枚の写真を
見せる。するとそこにはカレンが墓場で撮影された写真が掲載
されていた。私の事業を探りに来た男が持っていたものだと
告げると、誰が撮影したものなのかと問う。するとアルカディは
シンが逮捕される頃に判明するのではないかとして取引を持ち
かけてくる。カレンは二度と俺の家には人を送るなと忠告して
その場を去る。

シンについてネルやエリックに調べてもらう。
シンはムンバイのスラム街で育っているが、路上生活から僅か数年
でコールセンター帝國を築いている事を語る。最近は巨額の
情報セキュリティ事業で海外に進出しているという。難民の
救済のために何百万ドルも寄付しているが、激しい内戦のある国
など政情不安な国は裏で金を稼げる物だとサムは語る。
闇取引の嫌疑で取り調べを受けたことが有るという。
現在はザ・クレスやナイトクラブなどを6軒を経営しているとの事。
シンは相当なプレイボーイだが疾病恐怖症のせいと、極度の迷信
深さで何事にも占いに頼る部分があるのだという。カレンは
型破りな方法で近づこうと告げ、彼のクラブでイケメンを
装い侵入し、シンの目を占い師のケンジーに目を向けさせる為
に工作しようと語る。
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カレンの元に送られてきた人形、そして彼が姉の墓参りしている際
に撮影している人物がいる事が判明する。
そんな状況の中、カレンの家にまで侵入するものが現れ、カレン
としては自分の過去を知る人物だと感じて、NCISの捜査をそっち
のけで捜査を開始する。ヘティたちには、捜査対象者のラメーシュ・シン
は国内で偽造ICチップの密輸を企てているので、捜査する価値がある
とするが、ヘティはシンは貴方が話を持ちかけられたアルカディの
商売敵であり、捜査を個人的理由で優先していることを指摘される。
寧ろアルカディが何故その写真を持っていたのか、どういう経緯で
手に入れたのかを調べるべきだと語る。

話全体がよく分からない流れだった。
ニコという人物が二人の大物の人物の周りで裏切りを立ち回って
いる訳だけど、結局ニコはロマ人としての誇りを抱きつつ、
何をしたかったのだろうか?三大ファミリー(ハリウッド、ビバリー
ヒル、バレー)に電話を頻繁にしているとのことだったので、
仲違いさせようとしていたのだろうけど、シンがインドの慈善家と
称して、悪いことをしているのを止めるのが最大の目的だったのか。
ニコの手下はヒンドゥー教のチャクラと呼ばれる車輪の型をした
タトゥーをしていたこと、それがロマ人のシンボルだったこと、
キャラバン隊の荷馬車の車輪を意味しているとのことなので、元々
生まれながらにしてそういう役割を持つ人物である事を象徴して
いたのかも知れないが、本当に占いの能力があるのかどうかも
謎だった。

カレンの旧仲間だったアルカディの意図もよく分からず、
結局ライバルを蹴落とすためにカレンを利用したのか、そして
元々偽造ICチップなど存在しないにもかかわらず、金だけを
奪おうとしていたのかなど、その辺の関係はイマイチ消化不良
だった。

カレンの過去を絡ませるが為のエピソードという感じで、結局
肩すかしを食らった格好だったけど、見終わってみてあの人形は
結局カレンの過去の人形とは違うものだったのかな。
未来・過去が見えるロマ人によって、作成されたものだったのか。

今回はパートナーの相性というものを面白く示したものだった。
カレンのかつてのパートナーとの相性、そして何よりもサムと
ディークスを初めて組ませるという流れだった。
徐々に危機感を共有し、それを克服していくことで認め合う形に
なるところは面白く出来ているけど、やはりサムにはカレンという
事を示す流れがあった。チームとしての存在としては明らかに
相性は良いと思うのだけど、相棒はやはりディークスはケンジー
だろうしね。
ディークスとサムがコンビを組んでいる際に、ディークスが
「パートナーらしく振る舞ってパートナーを救えばパートナーで
はなくなる」のだとする主張する辺り、ディークスが
リンカーンが語る「人民の人民による人民のための政治」みたい
な主張に思えて笑えるところだった。

占い師としてケンジーを潜入させる際、ケンジーがディークスに
私を美人だって認めてくれてるという事ねと問う。妹みたいだけ
どなと呟くところが、ちょっぴり切なさも感じる。
シンの目の前でケンジーに占いの能力があるという事を示す為に
カレンの事を占っていたけど、ずばりカレンの心の問題などを
指摘するところが面白かった。ただ猫と雨の散歩が好きだと指摘
するのはともかく、バリー・マニロウを好んでいると具体性
の有る名称を出す占いって嘘くさく感じないだろうか?

シンのことを占う際に、NCISのネルたちと交信しながら情報を
語るシーンは、S2 #13のFBI捜査官に対してヘティが絶対的優位
を誇示する為に使った手法と同じだった。

ヘティの出てくるタイミングもこのドラマの面白さの一つで、
今回はそれが際だった感じ。ネルがヒソヒソ声でカレンと会話
する裏でヘティを怒らせたくないとする意図が有ったけど、
ヘティは何でもお見通し。ヘティの存在が時に胡散臭く、邪魔
っぽく感じることも多いけど、こういう時には面白いね。

最終的にはサムとディークスが「西部警察」の大門部長刑事ばりの
登場の仕方で、ライフル一発で撃退するかのように、車で
アリーナに乗り込み、一瞬にして片付けてしまったのは凄かった。