奥さまは首相
〜ミセス・プリチャードの挑戦〜
The Amazing Mrs Pritchard

http://www3.nhk.or.jp/kaigai/mrspritchard/


第5話

脚本/Sally Wainwright 監督/Catherine Morshead

今回はG8・サミットの席でロズが突然公約として、4週間後の
6月24日からイギリスの全土で必要のない車での外出を禁止に
すると言ったことから騒動が巻き起こる。
その名も"クリーン・ウェンズディ"。

思いつきの暴走こそロズの良いところではあるのだが、
まだ法整備も行われておらず、人々の認識も希薄であることの
リスクは否めないところ。
そして何より財務省が練りに練った財務5カ年計画を完全に無視
する行動だとしてキャサリンからの反発は強い。

しかし世論の92%は賛成であるとして、ロズも心強い市民達から
の後ろ盾を元に計画を実行していく。

今回はパープル党内でキャサリンと対立の関係にあるヒラリー
の存在を抽出するような展開だった。何と言ってもヒラリーは
先日の暴露本の密告者である事実が分かり、静観する変わりに
彼女を見張り徐々に隔離する取り計らうべきだとして、周り
から不信感を買ってしまう。

また先日薬を大量摂取して病院に運ばれたビバリーが職場に
復帰する。

ドラマとしては先日左遷されたマッカフリーの空いた議席の
補欠選が行われる中で、この様な市民からの反発の受けやすい
法案を通しても良いのかどうかで世論もマスコミも厳しい視線
を送る。有る意味では補欠選の結果がこの法案に対する市民
たちの返答でも有るのかも知れない。

補欠選が行われるのはストーンズフィールドという保守地盤の
土地という事で、ロズたちには二重の不利さが存在している。
更にこの選挙に負けると、もしかすると国民の反発心が勢力を
増して自滅する可能性もある。

ドラマではこれといって特別な事はしたわけではない。
現地にパープル党総出で、シャーロットの応援に出向いただけ
だった。面白いのは補欠選が水曜日に行われると言うことで
クリーン・ウェンズディに従い、党員たちは全員バスで移動
したことだ。

都合良く最後はまとまってしまうような展開だった。
それだけこの法案に市民は賛成しているって事なのかな。

暴露の件でヒラリーに対するフォローも行われた。
ロズは心を開いてどんなことでも話し合うべきで、不満を感じ
たらマスコミに流すのではなく率直にぶつけるよう告げる。
この辺の駆け引きをしようとしないところがこの人の良いところ
だね。仲間を大切にする気持ちが前面に出ている。

そして何と言っても長女エミリーが父親から資金洗浄の件で、
話しを聞いて以来歯車が狂い始めた。家族が分裂してしまう
のが恐いのだろうか。それとも良心の呵責を感じているのだろ
うか。働く意欲もなくなり、飲んだくれる日々。
自分は首相の娘という事で注目を浴びるだけだとして、妙な
被害意識にとらわれる事になる。そしてついに暴露。
最終回への流れとして強引な流れにも見えたが、果たして
政権は続けていけるだろうか。

それとキャサリンがまさかの妊娠。
ベンに何も言わずに堕ろしてしまうのは如何なものか。
でもキャサリンも彼のことが大好きみたいだし、結ばれれば
良いのにね。

Jane Horrocks (ロズ・プリチャード) 英国首相。パープル同盟党
Steven Mackintosh (イアン・プリチャード) ハットン社の経理
Jemma McKenzie-Brown (ジョージーナ・プリチャード) 次女
Carey Mulligan (エミリー・プリチャード) ロズの長女
Jodhi May (ミランダ・レノックス) 報道官。元新聞記者
Siobhan Finneran (ビバリー・クラーク) 保健省政務次官。元弁護士
Frances Tomelty (キティ・ポーター) 'グリーンゲイジズ'
ジェラルディーン・ジェームズ (ヒラリー・リーズ・ベンソン)
サリー・フィリップス (メグ・ベイリス) 個人秘書。
ベン・シックススミス (トム・マイソン) スピーチライター
Janet McTeer (キャサリン・ウォーカー) 財務相兼副首相
ジョナサン・エイリス (リチャード・リービス) 主席秘書官
セリーナ・キャデル (ドロシー・クラウザー) 外相。
ミーラ・サイアル (リズ・シャノン) パープル同盟党議員
ロバート・ポータル (ポール・クリッチリー) 保守党党首。

Tom Mison (ベン・シックスミス) キャサリンと恋仲
Georgie Glen (アン・リスター) パープル党
Adam James (マーク・マッカフリー) 左遷される保守党議員

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