パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット (Person of Interest、アメリカCBS) http://www.ntv.co.jp/personofinterest/?n_sclbtn=t

Oct. 6, 2011
第3話 償い Mission Creep

脚本／Patrick Harbinson
監督／Steven DePaul
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フィンチの元にリースが現れると、自分がフィンチを追いかけ
たせいで仕事を辞めることになった彼に謝罪する。しかしフィ
ンチは次の仕事がある事を告げ、マシンが新たに抽出した番号
の人物であるジョーイ・ダーバンについて説明する。彼は元
第107歩兵師団に所属しており、アフガニスタンから帰還した
人物だった。陸軍賞与賞、負傷勲章などを受けている凄腕の兵士
だという。リースはイラクに居た際に第107歩兵次第を見たが
殆どが子供だったという。9.11で身内を亡くしたものたちが
入隊し戦場で大人になり殆どが死んでいったという。その生き
残りの一人がジョーイだった。現在ミッドタウンのビルのドア
マンをしており、救って挙げて欲しいとの事だった。リースは
フィンチにいつものように電話をペアリングして通話やメール
を傍受し行動を探る事を告げる。

ジョーイがドアマンとして働くのを監視するリース。
ジョーイの携帯にメールが送られてきていた。リースはそれを
ペアリング機能で覗くと"アンカー D0 GG"と書かれた内容だった。

リースはフィンチから電話が鳴ると、ジョーイには6年間彼の
帰還を待っているピア・モレスコという女性がいることを報告。
ジョーイが仕事を終えた為に尾行する。
リースはフィンチにメールの事を解析して欲しいと告げる。
ジョーイは現在までの所8時間勤務し、ウィンドショップを
している最中だという。
ジョーイが銀行に入っていったのを知ってリースも入ると、
突然4人組の強盗が入って来た事を知る。その直後にフィンチ
からの連絡でメールの意味は住所を指しており、その場所は
"銀行"だという。リースはその銀行で強盗事件が発生したことを
告げる。

2006年2月12日。
リースが空港にいると恋人のジェシカと偶然で合う。
ジェシカはリースが帰還していたのを知らなかったと告げると
リースは仕事を変えたのだと語る。また言えない仕事なのでし
ょと言われる。

2011年・現在。
リースはフィンチに対してジョーイは強盗の一味である事を
告げる。それで殺意を検知したのかというフィンチに対して
ニューヨーク市警察に突き出せば済む事だなという。しかし
リースは何故一流の兵士が強盗をしているのか調べたい事を
語る。
リースは警備員が強盗の一味に銃を撃とうとしているのを止める
中逃走したジョーイを尾行する。
すると女性に大金を手渡している事を知る。
また強盗の一人・ウィリスがタクシー運転手としてジョーイに
近づき大金の入った封筒を渡しているのを見て撮影する。
フィンチに写真を調べてもらうと彼も第107師団の兵士だと
分かる。

これ以上の事を知る為にはジョーイに接触するしかないが、
容易にはよそ者とは接触しないだろうと告げる。
そんな中フィンチからはコニーアイランドにあるグリーンゾー
ンというバーのオーナーをしている男性・サム・ラティマー
が陸軍の元曹長であり湾岸戦争の帰還兵だと告げる。もしかす
ると黒幕かも知れない事を告げる。
フィンチに頼み偽のIDを作ってもらうと彼らの仲間になる必要
があるという。

サムの経営するバーにいくリース。
そこでリースは自らをトミー・ミラーだと名乗り、兵士仲間に
ニューヨークに来たらあんたを頼るよう言われた事を告げる。
ヘクター・ムニョスからの紹介だとすると、ソマリアで確かに
一緒に戦った人物だという。リースは麻薬絡みの仕事で相手を
怒らせたので身を隠すためにもまとまった金が欲しい事を告げ、
仕事を世話して欲しいと頼む。腕には自信がある事を告げその
能力を見せる中、何故俺を訪ねたのかと問われ、土地勘のある
人と組みたいことを語る。リースは現在手が足りているが
必要になったら連絡すると語る。
フィンチはタクシー運転手のウィルクを警察に逮捕させると
一人空きが出来るよう画策する。

一方盗犯係のモリーナがカーター刑事の元を尋ねると、カーター
が元特殊部隊の男を追っている事を聞き、銀行強盗の際に彼の
諮問が検出された事を報告する。
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新たにマシンがはじき出した要注意危険シグナルの人物は元軍
人の帰還兵。
アフガニスタンから負傷して現在はビルのドアマンをしている
ジョーイ・ダーバン。
まだ若い割に軍歴としては申し分なく、そんな彼が一体どんな
事件に巻き込まれようとしているのか。

今回は相手が軍人ということも有って、ちょっぴり緊迫感の
有る序章部分だった。ジョーイが敵か味方か、心が蝕まれている
のかどうかでリースに危険が及ぶ可能性も有るし、リースが
尾行するシーンに於いては何処かでリースの熱い視線に気が
ついるのではないかと思いヒヤヒヤした。

リースとしては戦地で見た第107歩兵師団は子供だったとして
いたし、恋人との関係に於いては、リースとジェシカの関係
にも似ている部分も有るので、肩入れする理由があるといった
所だろうか。
戦地にいく男性とそれを待ち続ける女性の構図。
戦地で変わってしまう価値観というのが、ちょっぴり切なく
感じる部分では有る。

アメリカの価値観自体が変わっているところは、負傷した帰還
兵に対して、バーで会話していたリースとジョーイに対して
銀行家らしき人物が兵士に対して勝手に戦地に言って
国民の税金で金をもらっているのに偉そうな事を言っているな
と排他的立場の人物が出た事かも。
リースとジョーイ、共通の敵を登場させて軍人同士の結束感を
結ぶ為には都合の良いキャラだったけど、帰還兵に対して
何のリスペクトもないのは都会人らしいところなのかな。

証拠保管庫に侵入した際には第107歩兵師団がジョーイを除いて
全員撃たれてしまうけど、軍人同士で食い物にしている
現状を見ると、兵士もやっていられないのもよく分かる。
戦地では早くアメリカに戻りたいと思っていたが、いざ戻ると
何も無かったとする辺りがとても切ない。

そんなバックグラウンドが有るので、銀行強盗なり宝石強盗を
許せとばかりの状況だけど、逃走するのは違うと思いつつも
なんとなく許してあげたくもなる作りとしては上手く出来て
いたのかもしれない。

リースが襲ってきた敵からジョーイを守る為に短機関銃で
敵を撃とうとする。あれだけ撃って当たらな過ぎだろう
と思ったけどよく考えたら彼のしている事に対して正当性を
感じさせる為には、例え影の存在でも人は殺してはいけない
ところはあるんだろうね。1話の段階からやむを得ず撃つシーン
に於いても足を撃っているしね。

今回のエピソードを通して、警察の証拠保管所から盗んだ
証拠品の封筒には"イライアス"の文字が有ったけど、果たして
この流れはシーズンを通して敵対する凶悪としての存在を
見せていくのかな。ドラマの終わりの際に、フィンチ役の
Michael Emersonのインタビューの中で、一話完結のドラマ
だけどシーズンを通した敵の存在みたいなものが有る事は
話していたね。

そして何よりも一話の頃にはバケーションでよろしくやっていた
ジェシカが再登場。2006年に空港で偶然逢い、そして別れて
しまったシーンだった。5年前の事だけど、リースに何が有った
のか。そしてジェシカは貴方が待って欲しいといえば待っていた
とする言葉は今なお有効とする話の流れなのか。

今回のボスキャラ・ラティマー役のRuben Santiago-Hudsonは
「キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き」のロイ・モン
ゴメリー役で出演している。この人を見ていると、
「グレイズ・アナトミー」のリチャード外科部長・James Pick
ens Jr.に雰囲気が似ている。

刑事・カーターとのやりとりも面白く出来ていたな。
残念ながらファスコは出てこなかったけどね。


■使用された曲

・Massive Attack with Terry Callierの"Live with Me"