パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット (Person of Interest、アメリカCBS) http://www.ntv.co.jp/personofinterest/?n_sclbtn=t

Oct. 20, 2011
第5話 判決 Judgement

脚本／David Slack
監督／Colin Bucksey
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地下駐車場で車で男を轢いていく女性の姿。マズイことになっ
たとして女は何処に電話する。

リースはフィンチが朝食を取るカフェにいくと、お勧めのメニ
ューは何かと尋ねる。フィンチはリースに対して、その手の
質問には答えないとし、君は私の事を探ろうとしているとして
彼の意見を遠ざける。意味のない質問などしないはずだという
フィンチはリースがメニューを尋ねたのも、この店が毎日
通うかどうか聞き出そうとする行為だという。リースはそんな
深い意味は無いとするが・・・フィンチはメニューを置いて
出て行くとメニューの中にはマシンがはじき出した次のターゲ
ットの資料が入って居た。
サミュエル・ゲイツ。サウスボストン出身でニューヨーク大
のロースクールを卒業。現在息子のサムと共にアッパーウェスト
サイドに住んでいるという。妻のエリザベスは38歳にして
昨年脳腫瘍で死亡しているとのこと。子守のクリスティーナ・
ロハスがサムの面倒をみており、サムに随分と懐いている姿
をリースは目にする。ゲイツは仕事人間だが、恐らく妻の死を
乗り越えようとして仕事に時間を割いているのだろうと。
職場はニューヨーク市裁判所に勤務していることから、加害者
ではなく被害者ではないかという。

判事という職業は元々恨まれやすいこと。毅然とした態度は
敵を作りやすいのだという。
リースは法廷に監視カメラを設置すると出て行く。
しかしマシンがはじき出した数字は、どんな悪意に殺意が秘め
られているかまでは分からずゲイツを監視して、彼に起きている
事を探る必要が有った。

リースは判事室を調べる。
パソコンのデータをコピーし、資料を読みあさると脅迫状が
多数届いていた。脅迫状のことを分析してもらうと、フィンチ
は送っている6名を特定出来たという。リースはゲイツを尾行
する中で白人・短髪の男性がゲイツを監視しているのを目撃
する。白人の男・タルスキーは判事が法廷から出たことを
携帯で仲間にメールしており、メールした直後にその携帯を
ゴミ箱に捨てるのを目撃。リースはその携帯を捜してやりとり
していた内容を調べると、"判事は法廷へ"、"授業終了、決行す
る"と言った内容がやりとりされていた。それを見て犯人の狙い
は息子のサムだと語る。

急いでゲイツ家に向かう。
サムが学校から帰宅する中で、2人組の男達によって拉致され
そうになっていた。リースは遅れてやってくるが、なんとか
その流れを食い止めようとする。しかしリースは長髪の男性
が至近距離がリースに向けて銃を発砲した為に倒れてしまう。
そしてサムは車に乗せられて誘拐される。幸いリースに当たった
弾はかすり傷程度の物だった。

その頃裁判所から出て来たゲイツの元に犯人グループから
サムを誘拐したとの電話が鳴る。警察に知らせたら殺すとし、
今夜改めて連絡するという。ゲイツはすぐにクリスティーナ
に電話し、更にサムの行きそうな場所に電話するが何処にも
見つからなかった。思わずその場にしゃがみ込むゲイツに対して
リースが近づくと、俺が息子さんを助けるという。リースは
あんたたちを助けに来たが間に合わなかったことを告げる。
ゲイツはリースが犯人の一味ではないかと疑い激高するが、
サムの件で犯人が電話してきたのは良い兆候だという。
少なくとも生かして置く価値がある限り手を出さないだろうと
の事。

自宅に戻ると警報機が解除されて室内が荒らされていた。
子守のクリスティーナが居ない事に気がつく。彼女が誘拐に
関わっている可能性は無いのかと問うと、それは絶対にない
という。脅迫状が届いたり、最近裁判で誘拐事件を扱ったり
していないか?と問うがそれは無いという。銀行には30万ドル
くらい有るので金ならばいくらでも払うという。必ず俺が
助けると約束する。
リースはフィンチに頼んで近所の監視カメラや携帯電話
などから解析して何か犯人に繋がる情報を見つけ出せと語る。
フィンチからはあまりこちらの情報は明かすなと言われるが
相手に信用されるにはある程度知らせる必要は有るのだという。
携帯は使い捨てでIP電話で連絡しているので追跡不能だという。

一方クリスティーナの自宅にいくと殺されているのを見つける
リース。恐らくゲイツ家のセキュリティを聞くのが目的だった
のだろうと。リースはクリスティーナの家から警察に電話
し無言で立ち去る。

カーターの勤務する殺人犯罪課に転属されたファスコ。
カーターに挨拶するファスコに対して、彼女は元々ブロンクス
の51分署に勤務していたのに何故こちらに異動したのか?と
問われる。単なる気分転換だというファスコに対して、貴方の
噂を聞いているがあまり良い噂ではないとして、どのように
対処して良いのか分からないと告げる。
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今回マシンがはじき出したのは、法の番人であるニューヨーク
市刑事裁判所の判事・サミュエル・ゲイツだった。マシンが
はじき出す意図、そしてその殺意は他人に向けられるものなの
か自分に向けられるものなのか分からない為にいつものように
尾行し監視していると、ゲイツの息子が誘拐されるのを目にす
る。リースは止めに入ろうとするが・・・

判事を狙う意図といえば、大抵裁判絡みだと思うので、
こういう展開も想像出来なくもないけど、飲酒運転による過失
致死を無罪にしろという要求も強引過ぎるものがあるし、
裁判所のセキュリティがゆるゆる過ぎるのが違和感が有ったな。

相手が東欧のギャング団だと知ってリース一人で解決出来るの
か不安な物が有ったけど、その不安が具現化して、銃で撃たれる
シーンなどヒヤヒヤなもの。もっとしっかりと当たったかと
思ったけど肩口にかすり傷ってところはちょっと違和感が
有った。わざと逃がして組織を捕まえる為に倒れたフリして
車に発信器でも仕掛けたのかなと思ったけど、本当に撃たれて
いたとは・・・

基本的に尾行・調査の方法はワンパターンなものがある。
今の情報が如何に携帯電話に詰まっているのか、そしてオンラ
インで調べる事が出来てしまうのかを端的に示すものがある
ね。そしてこのドラマでも象徴的な存在として利用されている
防犯カメラの映像が本当に役に立つものとして存在している。
多くの情報が流れている現代に於いて必要なものを如何に
取捨選択していくのかということが、このドラマのテーマでも
有るのだと感じるね。

飲酒運転の女性は恐れ多い東欧のギャング団よりも高飛車に
自分の存在価値を示してギャング団を牛耳っているのだから
笑える。

携帯電話のペアリング機能というのもこのドラマでは捜査の
常套手段として利用され、無線のセキュリティの問題点を
指摘しているな。

ドラマを面白くさせているのはやはりリースを追う殺人課刑事
のカーターの存在だ。イラクには二度従軍している彼女に
恐い物はないとしたけど、これだけいろんな犯罪現場にカゲを
残しつつその痕跡を掴ませないというのも不自然ではある
けど面白い提示の仕方では有った。

ファスコ刑事、相変わらず憎めないです。
この流れに乗じて良い刑事になってくれれば良いんだけど、
この古狸はいつ裏切るのか分からないのが憎めないところで
すね。そしてリースが彼を容易にコントロール出来ると感じ
ている辺りが笑えるところだ。


■ゲイツ判事役のDavid Costabile

「ブレイキング・バッド」では麻薬王から雇われる科学者の
助手・ゲイル役、「SUITS／スーツ」では嫌な弁護士役・
ダニエルとして出演していた。何よりもこの人のハマり役は
「ダメージ」での刑事リックでも有り暗殺者だったところか
も知れない。


■使用された曲

・The Xxの"Intro"