パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット
(Person of Interest、アメリカCBS)

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Mar. 29, 2012
第18話 アイデンティティ Identity Crisis

脚本/Amy Berg
監督/Charles Beeson
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リースはドーナツを持ってフィンチの元を訪ねる。
今回マシンが割り出したのはジョーダン・ヘスターだが、
これまでマシンが割り出した番号の中でも一番情報が少ない
人物だという。ジョージア州に住んでいるということしか
分かっておらず、ネットに流通している情報もほとんどない
という。リースはむしろインターネットに情報を流すヤツの
方が気が知れないというと、リースはフィンチがSNSを開発して
ネットから個人情報を集めている事を知る。以前までは政府
としても個人情報を集めるのに時間と手間、そして費用が
かかったが、それを考えるとSNSサイトを運営していくことは
相手から情報を提供してもらえるので費用対効果が高いのだ
という。ヘスターはとても慎重な人物で、クレジットカード
は使っていること。しかも何でも二つずつ持っている傾向に
あるという。銀行口座、住所、そして携帯電話の契約。
まるで二重生活を送っているようだと語る。
前科がないかカーターに調べてもらおうとするが、フィンチは
君がカーター刑事の機嫌を損ねたのだから取り合ってもらえる
のかと問う。

一方カーターはその日、リースからの電話を無視して公園で
起きた事件捜査を行っていた。被害者は17才のアフリカ系
アメリカ人で女性を取り合ってもみ合いになったようだという。
既に容疑者は拘束しており、容疑者は罪を認めつつも、
警察官が止めなかったのが原因だとして責任を転嫁している
のだという。

そんな中、リースとフィンチは二手に分かれてジョーダン・
ヘスターを調べることにする。フィンチはグリニッジビレッジ
に有るアパートのヘスターを調べることになり、リースは
ブルックリンに住むヘスターを調べることになる。リースは
フィンチにどちらか先にヘスターを調べるかランチを賭けない
かと問うと、リースはピッキンズを使って室内を調べ、
フィンチはドアの認証キーをコンピュータのハッキング技術を
使って突破する。
カーターとは相変わらず連絡が取れない中、カーターはリース
自身を嫌っているのではなく、我々のやり方を嫌っているのだ
という。

二人は室内に同時に入ることが出来た。
リースが調べるヘスターはストイックな感じの部屋の雰囲気。
フィンチが調べるヘスターはアーティストや作家のような
雰囲気のある部屋だという。リースはJHと書かれたイニシャル
の札束がある事を告げ、レシートを発見。そこにはThe Hammer'N'
Aleと書かれたブルックリンのバーのレシートであり、店員割引
と書かれていた。彼はここの店員だろうという。フィンチによる
と帰宅したヘスターの姿を見てこちらのリースは女性の様だと語る。
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今回マシンがはじき出したのは、ジョーダン・ヘスターという
人物だった。しかしインターネット上に殆ど情報はなく、顔
写真さえ手に入らない為に男性なのか女性なのかも分からずにい
た。少し調べていくと、ヘスターには口座や住所が二つある
ことがわかり、二重生活をしているのではないかと疑っていく。

同じID(社会保障番号)を持つ二人の人物が居る事が判明し、どち
らか一方が偽ものでIDを偽造し奪おうとしていることが分かる。
リースとフィンチでそれぞれの人物の行動を追っていくと、
ブルックリンに住む男性のヘスターはバーテンダーで、グリニッジ
ビレッジに住む女性のヘスターは古物商だということが分かる。

終盤まで怪しいとされる方が実際には無実で、怪しくないとされる
方が実際には犯人であるというのは明らかなものが有った。
もちろん可能性の問題で、額面通りに男性側ヘスターが罪を
犯しているという事も考えられる事ではあるのだけど、その辺は
ドラマなので額面通りには進ませない方が楽しいに決まっている。

ドラマとしてはなんと言っても前回怒らせてしまったカーター
の協力が得られない状況の中での捜査を強いられること。
その分刑事としての役割は一挙にファスコに関わり、彼が調べて
いる警察内部の汚職組織HRの流れと同時に今回は、それとも別に
個別の案件に対峙していかねばならず、リースらと同様に
忙しい展開ではあった。

また今回のドラマでは、リースを追っているFBI捜査官・ドネリー
(13話に続いて二度目の登場)がカーターに接触し、CIAのスノー
捜査官とはまた別の意図で近づいている事が判明する。
CIAが非合法で行っている国内に於ける裏工作が徐々に度を超して
きたという事も有って、ドラマではFBI vs CIAの構図となって
いきそうな感じもして、なかなか興味深いのだけど、リースが
何故スノーから消されようとしているのかが分かるものだし、
このドラマに於けるFBIはどちらかというと、比較的まともな
組織として描かれているような感じ。
普通CIAは対外情報を扱う部署だけど、国内の案件にまで手を
のばしてきたことによってFBIとしても見逃せないところが
出てきたのだろう。

さて今回の案件は、ID詐欺犯を追う物だった。
冒頭では情報が無いとしながらも、クレジットカード情報、
銀行口座情報、不動産情報など豊富なくらいに情報があるじゃ
ないかという感じがするし、クレジットカード情報が分かれば
その人がどんな行動を取っているのかある程度分かるような
気がする。

仕事を持つ身であるとはいえバーテンダーにしては豪華な部屋
に住んでいるし、古物商にしてもやっぱり豪華な部屋に住んで
いるので、怪しいところが有ったけど、女性が麻薬の製造に関わって
いるというのはちょっと違和感しかなく、その辺の流れはドラマ
に都合良く出来ていたのかなって感じだった。

フィンチがエクスタシーでラリった姿が有ったけど、演技して
いるだけかと思ったらホントにラリっていたのね。
最後にリースはフィンチに色々と話しかければ、薬のせいで
色々とフィンチの情報を引き出せそうな気がしたけど敢えてしない
ところは紳士的だね。

ファスコの役割も大きく、ID詐欺で捕まってしまった男性を
救出することで、また一つ、悪い警官としてではなく、良い警官
としての職務に目覚めたところがあるのかも。

そしてなんと言ってもカーターの立場が色んなところで板挟みに
なり孤立無援だったハズの彼女が現在はウハウハなくらい必要と
されている人物となっていることが興味深いけど、どちらに
味方していくのかまた複雑な状況を作った感じだったね。


・PolicaのAmongster

ジョン・リース(Jim Caviezel) 元兵士、恋人ジェシカを失う
ハロルド・フィンチ(Michael Emerson) 犯罪防止システム開発者
ジョス・カーター(Taraji P. Henson)刑事
ライオネル・ファスコ(Kevin Chapman) 腐れ刑事、情報屋

ネイサン・イングラム (Brett Cullen) フィンチの元仲間
ウィル・イングラム (Michael Stahl-David) ネイサンの息子、元医師
カール・イライアス (Enrico Colantoni) 携帯電話の相手
パトリック・シモンズ (Robert John Burke) 捜査官、違法
ジャンニ・モレッティ (Mark Margolis) マフィアのドン、カールの実父

ジョーダン・ヘスター (Sarah Wynter) 女性版・タラ・バーランダ
ジョーダン・ヘスター (Rhys Coiro) 男性版
デス・フランクリン (Seth Gilliam) 捜査官、ID専門
カイル・モリソン (Christopher Denham) ID偽装の罪で捕まる
ニコラス・ドネリー (Brennan Brown) FBI捜査官
レイモンド・ターニー (Al Sapienza)
ジェキル (Rafael Sardina)
ハイド (Johnny Hopkins)
ジョセフ (Omer Barnea)
リチャード・エックハート (Mark Zimmerman) 会計士、
マギー (Mariann Mayberry)
--- (Ron McClary) Security Guard

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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