リンガー 〜2つの顔〜 Ringer http://www.cwtv.com/shows/ringer

Mar. 6, 2012
第16話 崩れゆく信頼 You're Way Too Pretty to Go to Jail

脚本／Jay Faerber、Cathryn Humphris 監督／Joshua Butler
--------------------------------------------------------
タイラーはマーティンの投資会社が不正経理をしている証拠を
見つけたとして、エベレットランフェア証券取引委員会(SEC)
に報告する。
一方ブリジットはアンドリューに対して、オリビアが何らかの
不正を行っている事を指摘すると、アンドリューは彼女の前で
計画を考えたのは自分であり、オリビアはただ実行しているだ
けだと語る。ポンジスキームと呼ばれる投資詐欺である事。

フランス・パリ。
シボーンの元に花束を持ったタイラーがやってくる。
先日ニューヨークで会った際に、シボーンが男性と居た事に
対して嫉妬した事を謝罪する。シボーンはヘンリーの事を兄だ
と説明したことで、タイラーはすっかりと欺されていた。
子供は順調か?としてお腹に触れるタイラー。夫にお腹の件は
隠せないので大変だと語る。シボーンはタイラーに会社の
不正データは手に入れる事は出来たのか?と尋ねると、一見する
と体裁は整っているが、怪しいものだという。シボーンが自宅
のパソコンで入手した期末報告書の数字と比べてみれば分かる
ハズだとすると、確かにシボーンは不正である事を確認する。
タイラーはUSBデータの中にその証拠が入っているのですぐに
通報すべきだとするが、シボーンは慌てるようにして彼の
言動に反対し、まずは安全を確保してからだと語る。
夫婦の資産凍結もされるので確保する必要が有るとし、何より
もアンドリューの力を見くびらないことだと語る。タイラーは
シボーンとお腹の子と家族として一緒に居る事が望みである
事を告げると、シボーンは私を信用して欲しいと語る。
USBはフロントの金庫に預けておくという。

マンハッタン。
アンドリューはブリジットに対して詐欺の全容を全て告白して
いた。投資が上手く行かず損失の穴埋めが出来なかった為に、
新たに集めた投資金で補填したという。それも一時しのぎの
つもりだったが不運なことに、金融危機が発生したことで、
その計画も上手く行かなかったとの事。しかしそれでも開発
した超高速売買システムで利益が出始めるので、すぐに穴埋め
は出来るという。以前にシボーンが会社の状態が怪しい事を
疑った際には曖昧な返答をしたが、今は包み隠さずに話してい
る事を告げ、昔の自分とは違う事を強調する。ブリジットは
アンドリューが不正している事実を既に知っていた事に衝撃
を受け、彼に対して少し考えを整理するためにも時間が欲しい
と頼む。

フランス・パリ。
シボーンとタイラーは同じホテルの部屋で朝を迎えるハズだ
ったが、シボーンが目覚めたときにはタイラーの姿は無かった。
書き置きがして有り、僕たち三人の為にはこうする事が最良の
道だとして、会社の不正データの入ったUSBを持って告発する
事を示唆するメモが残っていた。タイラーはその頃、ランフェア
に電話すると会社の不正の証拠を掴んだ事を語り、情報の秘匿
を求める。しかしランフェアからは情報を見てからでないと
約束は出来ないと言われる。

ブリジットはマルコムに会社の不正がアンドリューの指示だっ
た事を報告する。この家も不当に得た金で買ったモノだった事。
ブリジットはキャサリンがジュリエットと泊まりで出かけて
いたのがせめてもの救いだと語る。マルコムはアンドリューは
怪しいので今すぐに離れるべきだとするが、寧ろ離れられない
事を語る。シボーンには嘘をついたのに私には真実を語った事
を語り、今まで過ごした中でアンドリューは人を殺すことが
出来る様な人物ではないとするが、シボーンは不正の事実を
知ったからこそ口封じで殺されたのだと語る。ブリジットは
シボーン殺害の黒幕はヒールを履いた女性である事を告げ、
オリビアかも知れない事を告げる。マルコムは今のブリジット
に選択肢は二つしかないことを告げ、ボダウェイの裁判の証言
をするか、何処かに逃げるしかないと語る。ここに居る方が
余程危険であることを訴えるが、アンドリューは人を殺すこと
は無いがボダウェイは確実に狙ってくる事を告げ、私に証言
は無理だと語る。アンドリューはウソ付きで詐欺師かも知れな
いが、殺人が出来る人物ではないと語る。そう思えないのであ
れば逆にマルコムが出て行って欲しいと告げる。

FBIデンバー支局、マチャドの前にトーランス捜査官がやって
くる。トーランスはマチャドに対して経費を5万ドルも使った
のに逃げられるなんてどうかしていると避難し、この一件は
自分が捜査の指揮を取る事になったと告げる。捜査にはATFの
協力を得てボダウェイの裏をかくと告げる。ブリジットはもう
証人ではないと語る。

マチャドは16ヶ月前のワイオミング州ララミーに居た事を
思い出していた。ストリッパーとして働いていたシェイリンと
ブリジットの店に常連として来ていたマチャドは、シェイリン
と仲良くなっていた。シェイリンは10年前に不動産の資格を
取る為の学費を稼ぐためにこの世界に入った事を告げるが、
今でも抜け出せていない事を告げる。マチャドはボダウェイ
逮捕のためにシェイリンに協力を求めるが、危険だと聞いて
臆する姿が有った。しかしマチャドは全力で君を守るとして
これからボダウェイの店に移って情報を知らせて欲しいと
告げる。
--------------------------------------------------------

■展開が入り乱れて凄い事に・・・

ブリジット側に真相を知らせまいとして、シボーンの起こす
アクションがまた小憎らしいほど効果的。
ヘンリーもタイラーも完全にシボーンによって操られている
けれど、タイラーは今回オリビアによって殺されてしまった
様だ。シボーンは直接殺害したわけではないけど間接的に
ジェマやチャーリーに続いて三人殺したことになるな。
今後一体何人の人物を殺害することになるのかって感じだね。


■タイラーは証券取引委員に告発

タイラーがシボーンの目を盗んで告発したのは良いけど、
その後グダグダとした流れが続いて結局何処まで、アンドリュ
ーたちが不利な状況に追い込まれているのか現状としては分か
りづらかった。
タイラーも告発したのに、オリビアから貴方も共同謀議者だ
とされた事で臆する姿が有るところなど、よく分からない
展開。家族の為に行動を起こしたんじゃないのか?


■マチャドの過去

マチャドがボダウェイに執念を燃やしている理由が今回描かれた
という事だろうか。
ワイオミング州時代に出会ったストリッパーのシェイリンと
協力者以上の関係にあったこと。
ワイオミングのララミーのクラブで出会い、クラブ・ケージド
でシェイリンと最後の会話が有ったこと。
キャスパーの倉庫でATFのコンロイと監視する中でそんな事を
思い出しているマチャドにちょっぴり同情しそうになった。
そして最後にスウィートウォーター郡での遺体安置所での再会。

■憎い程嫌らしいシボーンの存在感

何処かでシボーンが生きている痕跡が分かるだけでも、展開が
ガラりと変わるこのドラマ。
シボーンが上手い事フランスからニューヨークに住む人たちに
対して、コントロールしている様子が描かれ、不自然な流れを
一つずつ訂正し、潰していく所が実に憎たらしく描かれている。

マルコムさえも孤立させようとする所が凄いけど、そろそろ
シボーンが生きている事が分かっても良いような気がするんだ
けどね。

シボーンのパトロンだったタイラーが死んでしまったけど、
良いのか。一応あの宝石を売った金が有るので当面はしのげる
という所なのか。

■アンドリューの性格が変わるとき

アンドリューはこれまで善人の顔しか見せていなかったけど、
突然崖っぷちに立たされた彼の姿は、ブリジットに取っては
信用にたる人物なのか疑うに値するだけの行動を起こしていた
感じがする。
アンドリューもまたブリジットに対して同様の視線が存在し、
夫婦であれ他人である事を改めて感じさせるものが有る。


■ヘンリーがムカつく

このキャラも凄くイラっとさせる行動を取っているけど、
ブリジットがタイラーを追いかけるのを阻止するために突然
キスして足止めする姿が有った。
ヘンリー自身は全く売れもしていない小説家なのに、シラーっ
とすり寄ってきてソーホーホテルは僕の定宿だよと語る辺り
ホント腹が立つな。