SUITS／スーツ SUITS 主題歌: Ima RobotのGreenback Boogie

Jun. 23, 2011
第1話 弁護士の条件 Pilot

監督／Kevin Bray 脚本／Aaron Korsh
--------------------------------------------------------
オフィスではクライアントに対する案件で激しく議論される中、
経営者のジェシカは出て行く。
ルイスは大口クライアントのジェラルド・テイトはかなり怒って
いるとし、自分にこの仕事を担当させて欲しいとジェシカに
直訴するが、ジェシカはハーヴィーに連絡するよう告げる。

その頃ハーヴィーは法曹界連中とギャンブルをしていた。
電話で呼び出される中、オフィスではジェラルドとジェシカ
が待っていた。ジェラルドはクーパーを名誉副会長にするという
ことで一度は契約を取り交わしたが、やはり彼を追放したい
として今すぐに契約の再更新をするよう命じる。しかしハーヴ
ィーは自らの信条として、悪意に基づく交渉はしないと語る。
ジェラルドはクライアントの意向を無視して行動を起こす
ハーヴィーに激怒して、要求が飲まないのであれば別の事務所
に頼むまでだと脅してくる。
ハーヴィーはそれが出来ない二つの理由を提示すると、

1) こんな悪意の後を引き受ける弁護士事務所はない。
2) クーパー氏が一旦サインをした時点で我々の代理人に
委託された業務は終了されており、エクスロー社からの
金の振り込みも行われているとして嘘をつく。実際には
また振り込みはされていない状況だった。ハーヴィーは
ジェラルドに対して、支払いを盾に脅すのは大間違いであり
立場をわきまえるのは寧ろアナタの方だとバッサリ切り捨てる
のだった。会話を聞いていたジェシカは、彼がサイン
する前に本当に支払いが行われていたのかと問うと、
ハーヴィーの嘘だと分かりあきれかえる。

マイクはその頃ロースクール統一テスト会場で試験を受けて
いた。しかし彼は度々生徒から替え玉として試験を受けさせ
られる事で生計を立てる替え玉ビジネスを展開していたので
ある。この日もテストを受けていたが試験官からはマイクの
顔を見たことがあるとして試験を提出するも除外される。
しかしマイクは隙をついて試験を数多くの答案用紙の中に
紛れ込ませて誰が不正を犯しているのか分からないように
してしまう。マイクはその足で、替え玉を依頼した男子生徒
から金を受け取りにいくが、半額しかもらえず激怒する。

マイクは旧友のトレバーとよく連んでいた。
マイクはそろそろ人生を立て直さなければいけないと
感じており、替え玉ビジネスもマリファナの販売も終わり
だと告げる。トレバーは絶対に捕まるわけがない事を告げ
ソフトウェア会社を隠れ蓑にして居るのだから大丈夫である
事を告げると、またこれからも仕事をしようと誘う。
特に今度遠方から来る客が大量に買い付けていくので
信用出来る人物を運び人として使いたい事を告げ、マイクに
その役目を果たして欲しいという。
--------------------------------------------------------

いよいよDlifeでの放送も決まったスーツ。
弁護士ものの作品で、メインは部下や周りの弁護士のことなど
気遣うことのないスタンドプレイの辣腕弁護士のハーヴィーと、
アシスタントとして雇われることになる記憶力には絶対の自信が
あるというマイクがコンビとなる作品。

経営者のジェシカとしてはハーヴィーの能力に絶対の信頼を
寄せてはいるのだけど、共同経営者として上に立つものとして
の資質は有るのかという事で、ちょっぴり頭を抱えている感じ。
そんな彼に嫉妬しているルイス・リットとの事務所内での
確執を抱えつつ、ジェシカはハーヴィーをパートナー弁護士として
昇格させる条件としてプロボノでの勤務を命じていき、庶民たちの
悩みを解決していくもののようだ。

弁護士事務所の方針としては、ハーバードのロースクール出の
人物しか雇い入れない方針の様だけど(ラトガース大学出のもの
よりもリスクが低いとのこと)、能力が有れば寧ろ
誰だって良いじゃないかとする主張にぴったりな程、肩書きが
如何に無意味なのかを知らしめるようなハーバード出のキャラクター
が登場してくるし、身だしなみは確かに人を格好良く武装する
ものだけど、5着500ドルの安物スーツを着ているマイクだって
1万ドルの高級スーツを身にまとうハーヴィーにも負けず劣らず
の駆け引きを使って見事今のポジションを獲得していく。

二人のコンビ姿は、どちらかというと弁護士ものというよりも
刑事のバディ関係に見られる間柄にも思えて、FBI捜査官の活躍を
描いた「ホワイトカラー」のピーターとニールに見える。
ハーヴィーがルイスから1万ドルのスーツを差してぽん引きみたい
だなと指摘されていた時には、まさにピーターっぽい感じだったし。

初回ということで法廷でのシーンは皆無だったし、まだ本格的
に弁護士として活動を行うと言うよりも、先ずは各々のキャラクター
の紹介がてら、能力が有るのにその能力を悪用することによって
人生を不意にしてしまったとするマイクが、何の肩書きも
なく大手弁護士事務所のアソシエイトとして雇われるまでを
描いた。
マイクは確かに能力は有るのだけど、今までにトレヴァーという
人物によって操られている感じがあり、能力の使い方というのを
感じに見誤っているようだ。
その舵取りを一流弁護士のハーヴィーが十二分に引き出して
いくというところに繋がっていくのだろう。
記憶力だけでなく判断力にも優れている部分もあり、初回は
危うく麻薬捜査官のおとり捜査に引っかかりそうなところを
すり抜けたり、ハーバード大でのロースクールの見学会に潜り込ん
だりするところなど、お茶目な一面も有った。

「グッドワイフ」ほど堅いドラマではないし、今のところ気むずか
しい展開も用意されていないので、とても見やすいものがあるね。

そういえばジェシカがパートナー弁護士をハーヴィーにすべきか
どうかで悩んでいる際に、元々この弁護士事務所の経営者の
フィリップに相談しにいっていたけど(弁護士事務所の名前が
ピアソン・ハードマンとなっているので、フィリップ・ハードマン
という名前なのかな)、クレジットに無いね。どうみても
「エイリアス」のジャック・ブリストー役のVictor Garberだった
けどカメオ扱い・友情出演なのか。

・She Wants RevengeのNot Just A Girl
・The Black KeysのHowlin For You
・The Airborne Toxic EventのChanging
・The GenerationalsのWhen They Fight, They Fight
・The VeilsのGrey Lynn Park
・Ima RobotのGreenback Boogie
・Christopher TyngのEnd Credits Theme
・Vampire WeekendのOxford Comma
・Charles Bradley & Menahan Street BandのThe World (Is Going Up In
Flames)
・Sea WolfのYou're a Wolf