アンダー・ザ・ドーム Under the Dome 原作: Stephen King http://www.dlife.jp/lineup/drama/underthedome/

Aug. 12, 2013
第8話 水と権力 Thicker Than Water

脚本／Adam Stein 監督／Jack Bender
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ビッグジムは寝ていると一階で物音が聞こえるのを知って銃を
手に様子を見に行く。そこにいたのはジュニアだった。
父は息子に何をしにきたのかと問うとアンジーが居ないのは
知っている事を告げる。ビッグジムはアンジーを守る為に
クリントを殺害したのかと問いリンダから話を聞いた事を語る。
クリントが悪いことをしたのは確かだがお前が処刑して良い訳
ではないとし、お前は正気ではなくなっていると語る。それは
まるで死ぬ直前のお前の母みたいだと語る。ビッグジムは
ジュニアに対してお前はもう息子ではないとし、改めて出て行く
様告げる。ジュニアは出て行く中で、二度と母さんの悪口は言う
なと忠告する。

バービーはアリスが亡くなった事を受けて庭に墓を掘る。
キャロラインはまだアリスと別れる覚悟が出来ず、ずっとアリス
の遺体と共に二階で閉じこもっているという。ジュリアは
バービーの元に近づくと、アリスが死んで新たな命が授かった
ことに対して違和感を唱える。特に同じ家で同じ日に生と死が
起きた事を受けて、まるで「命の環だ」と語る。

アンジーとジョー。
冷蔵庫に食料が何も無い事を受けてアンジーは不機嫌になる。
店に行っても現在略奪行為が行われて何もない状況だと語る。
アンジーはジョーに対してあんたもそれをしないのかと問うと
アンジーはかつて口紅を万引きした事を語る。それによって
罰で病院のボランティアをさせられているという。ジョーは姉
に対して今まで何処に居たのかと問うが、アンジーは話したくて
も話せない状況だった。アンジーはダイナーにいって何か食べ
ようと語る。
そんな状況の中ノリーが二階から下りてくるとジョーは気を遣っ
て声を掛けるが、12時間前に母が死んだばかりで気分が良いわけ
ないとしてジョーに八つ当たりすると、私に構わないでと語る。

ダイナーにいくと、ジュリアはコーヒーを飲んで落ち着く。
しかしもうそのコーヒーも尽き欠けていた。
そんなダイナーにビッグジムもやってくると、アンジーは彼に
対して、昨夜ジュリアが来た事を告げ、まるでネズミの死骸を
届けるネコみたいな不気味さだった事を語る。私の事を守る
約束だと告げると、ビッグジムは絶対に守ることを告げ、何か
埋め合わせをさせて欲しいという。アンジーは食料が手には入ら
ないか?と問うと、ローズのためにも今後この店を開いていきたい
事を語る。ビッグジムはオリーに何とか融通してもらう事を
告げ、いずれ地元で採れるものしか食べられなくなる時が来る
と語る。
一方ジュリアは店のテーブルで何か絵を描いているジョーに
気が付き声を掛けるが・・・

ビッグジムはオリーの元にいく。
街は今後食糧不足に陥ることを告げ、二人で協力して解決しない
かと語る。資源を共有していこうというジムに対してオリーは
俺は水を提供できるがお前は何を提供出来るのかと問う。
ジムはプロパンがある事を語るが、確かに文明は便利に発展したが
昔は灌漑設備もなくDVDデッキも無かったがやってこられた
事を告げ、プロパンはなくても今は必要ない事を語る。水の方が
価値が高いとばかりにオリーは力を誇示すると、ジムは私への
復讐の為に街のみんなを餓死させようというのか?と問う。
オリーはそれを否定しつつ、あんたが死ぬのを見たいのだという。
水が提供されない原因がジムにあると分かればみんなすぐに
アンタから罷免するだろうという。そしたら俺があんたの代わりに
代役を務めると語る。

保安官事務所にいるリンダの元にバービーがいく。
するとそこにジュニアもやってきて、巡回にいくので銃が必要
だとして取りに来る。リンダはそれを止めると、ジュニアは
俺のことを信用していないのかと問う。リンダは昨日の一件で
貴方に対する考えは変わった事を語る。保安官の試用期間に
銃は持たせないと語る。
そんな中ビッグジムもまた事務所へとやってくると、リンダと
バービーにオリーが井戸を独占するつもりである事を語る。全ては
権力欲の為だという。ジムは街の権利として土地収用権がある事
を告げ、街の条例で個人の土地を没収する事が出来ると語る。
しかしバービーは黙って従うとは思えないと語る。
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・水の争奪戦

元々人間・特に男性が持ち合わせている本能なのかもしれないけど
支配力とか権力を誇示したがる人が多いこと。
今回はライフラインの中でも特に水に関する支配に対して
醜い争いが繰り広げられた。
このドラマ、当初はビッグジムの不穏な言動やら支配力に
嫌気が差していたのだけど、今となっては寧ろビッグジム
の支配力は可愛い感じがする。やり方は間違っている部分も
多いのだけどこの人は一応街の人の事は考えている様だし。

・非常下に於ける法律

サバイバル下に於いて法律が必ずしも人の行動を制御したり
抑制する役目を果たさない事が示され、ビッグジムが条例を
引き合いに出して土地を取り上げようとする辺りは少々お粗末
に感じる。こういう時には何が一番力の根源となるのか。
バービーは素直に応じる訳がないとしたけど、誰が考えても
そうなるよね。取りあえず形だけでも法を遵守するという
ビッグジムとしての姿勢を示したかったのだろうか。

・親子の葛藤

ビッグジムとジュニア。
二人の間には取り返しか付かないほどに信頼関係も親子
としての絆も失われてしまったのか。
ジュニアを抑制できるのは父親だけって感じがするのだ
けど冒頭から随分と突き放している姿が有るし、状況的
には最悪だった。
今回のオリーは殺されるべくして殺されてしまったような
感じだったけど、あまりこういう状況下で他人の尊厳を
踏みにじろうとする行動を取ったり無理矢理頭を押さえつ
けるような一方的な発言というのは危険な感じがするけどね。
ジムにしてもジュニアにしても母の死が及ぼしている影響・
心の傷は相当なものがあるのかも。誰もケアしてあげられな
かったことで感情のはけ口が歪なものとして育ってしまったという
ところなのだろう。

・黒い卵など

ジョーのノリーが発見したミニドームの中には黒い卵が
有った。
この卵が入ったドームに触れると幻覚が見えて、それらが
示すものは近い未来を描いているのだろうか。
ジュリアがミニドームに触れた際に見たジョーの幻覚は
「王者(モナーク)の冠を頂く」と語っていた。

かつてジョーとノリーが語っていた「ピンクの星が降る」
という状況は黒い卵の中の状況にも似ている。
ドームに集まってくるチョウと同じようなタトゥーがアンジーにつ
いているという辺りが気になるところ。アンジーとノリーは共に
ブートキャンプならぬ女子更正キャンプ"セカンドホライズン"を
経験しようとしていた様なので、何か関連があるのか?

アリスが亡くなりアリスが生まれるという神の導きみたいな
流れは正直嘘くさい流れに感じるけどね。


・人を縛るもの

今回水源を持つものに従うという状況だったけど、バービーが
井戸を爆発させたと知った後に、みんながみんな支配欲を
求めているオリーとビッグジムの元からすーっと人が
ひいて行ってしまった。誰もが人殺しなどしたくはないハズ
で、用事が済んだらみんなが去って行くところがちょっと
安心した。ただ人の中には無法地帯だからこそ何でもして
良いと思う人物がいるのも確か。制御できない者たちを
処分すべきものなのか。