ホワイトカラー
(2010年、アメリカ White Collar) シーズン2

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Jan. 25, 2011
第11話 深夜の告白 Forging Bonds

脚本/Jeff Eastin、Alexandra McNally 監督/John T. Kretchmer
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ピーターはケイトを殺害したとされるヴィンセント・アドラー
について調べていた。
アドラーは過去、ヘッドファンドをしていて投資家たちから
巨額の金を出資させてそのまま姿を消していたのである。
新聞の見出しにも、"アドラーの影に大勢の破産者"、"アドラー
の捜索は続く"、"億万長者の失踪"、"10億ドルの投資詐欺"
と書かれていた。そんな中、ピーターはアドラーと一緒に写真
に写っているのがニールだと知る。

深夜自宅で絵を描いていたニールの元にビールと安物のワイン
をもってピーターが現れる。アドラーについて、ピーターは
7年前に投資詐欺を起こして10億ドルと共に消えた人物である
事を告げ、ニールに対して知り合いだったのかと問う。
ニールは今のオレを作った人だと告げると、ピーターは何故
そのことを黙っていたのかと問う。しかし自分も最近アドラー
の事を知ったのだとし、彼はケイトやモジーにそんなことを
する人物ではないのだという。ピーターはアドラーについて
いる情報をすべて話せと告げ、一晩中話し合う覚悟でビール
とワインを持参したのである。ニールは色々とありすぎる
とすると、ピーターはニールが詐欺に関わっている事を知って
過去のお前の犯罪を知られるから話したくないのだろうと告げ、
殺しでなければ罪には問わない事を語る。
アドラーが関与していると分かったのはモジーが解いた暗号の
公式がフラクタルだった事だという。以前にもそれをアドラー
が手にしているのを見たのだと。

ニールは過去の事を語り始める。
8年前にニールはニューヨークに出てきたばかりで、モジーは
その時路上でカード詐欺をしていたのだという。ニールは
そこで500ドルを賭けてモジーとその相棒から金を取ったのが
モジーとの出会いだという。モジーはケイドという少年に
ニールを尾行させ、ニールが住んでいるホテルにモジーが
逢いに来たのが出会いだった。長年あのゲームをしているのに
イカサマに気づかないことが無かったというモジーは相棒を
替え時だと思ったという。当時のモジーはカツラに山羊髭
をしていたとのこと。モジーは子供の頃住んでいたデトロイト
の頃から詐欺をしていたという。
ニールの部屋に来たモジーは、債権の偽造をしていたニール
の技術力に惚れ込んで、デカい詐欺の話を持ちかける。
半年で相当な巨額を手に入れることの出来る詐欺だという。
相手はヘッドファンドをして巨額の富を儲けているアドラーだ
った。

ピーターはその債権偽造でニールの事を知った事を語る。
トンプソン刑事とFBIで働いていた際に、アトランティック社
の債権偽造が半年で2枚出回ったのが始まりだった。見てすぐ
に芸術的だと分かったという。ニールは当時オレのあだ名は
なんと呼んでいたのかと問う。大抵の犯人にはあだ名がついて
いるものだろうとし、ヘイガンダッチマンと呼ばれていた
事を告げる。ピーターは言いづらそうに"本物そっくりさん"
と語る。ピーターはその時口ひげをしており、まるでマリオ
だった。ニールの事件ファイルは多くの山の中に埋もれて
いたのだという。
帰宅したピーターはエリザベスと引っ越しの最中だったが
仕事の件でピーターをエリザベスにその偽造債権の事を相談
していた。そこには子犬であるサッチモの姿も有った。
ニールが作成した債権は印章・サイン・セキュリティシールの
どれも完璧に作られたものだった。普通の詐欺師は一点だけ
優れているということが多いが、この犯人はスケールがデカイ
と思ったという。ニールはピーターに犬の名前・サッチモは
エリザベスが付けたのだろう?と問うと、彼女はジャズファン
だからルイ・アームストロングの愛称からつけたであろう
事を推察する。

当時アドラーはアドラーフィナンシャルマネージメント社
CEO・ヘッジファンドを運営していたという。収益は年に1億
5千万ドル。前年度8%アップだった。歴史好きのモジーからは
"敵を知れば危うからず(孫子)"だと言われていた。
アドラーは収益を半年ごとに税金のかからないケイマン諸島
の口座に送金している為に、モジーは次の電信送金の際に
その金を奪おうと計画していた。問題は口座番号とパスワード
だが、モジーが口座番号を調べ、ニールはパスワードを
探ることになっていた。しかしパスワードはアドラーの頭の中
に有った為に、モジーはアドラーに近づいて聞き出せという。
"不可能だからこそ面白い(ウォルト・ディズニー)"という
モジーは、期限は5ヶ月。それまでにアドラーの友達になるべき
近づけと語る。
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ピーターとニールはラーセンからの情報と、そしてモジーが
解読したオルゴールの暗号"フラクタル"から連想して、
犯人がアドラーである事を突き止める。彼は7年前に巨額の
投資詐欺をしている事が判明し、未だに行方知れずに
なっていた。ピーターはニールが彼と精通していたことを
知って一晩をかけて当時の事を語り合う。敵を知るために
もピーターはニールに洗いざらい話してもらうが・・・

色んなネタ満載で、一番のネタはアドラーとニールの関係
というよりも、ピーターがニールを捕まえたとする経緯
が分かったという点が一番興味深かったところ。

そして何よりも現在の主要メンバーが過去のエピソードを
通して、出会いの場面を一通り描いていることで、取りあえず
はそれぞれの背景が分かっただけでも興味深かったと思う。

当時の時代感を出すために、髪型を変えたり容姿を変える
というのは悪くは無いけど、ピーターがマリオ型の口ひげ
をしていたり、モジーのヤギヒゲ、ニールの偽名ネタに
ニールが何故帽子を好むようになったのか、そしてサッチモ
の関係、アレックスとの出会い、ケイトとの関係、
知能捜査班を作る際の、ピーターとジョーンズ、ダイアナ
との出会いなど、どれ一つをとっても興味深い流れだった。

モジーとはもう少し深い関係なのかなと思っていたけど、
なんとなく単なる詐欺師同士で、当時のモジーはどちらかと
言うとチンケな感じもするところが有った。

アドラーの事をニールは自分を作った人物だとしていたので
詐欺のノウハウを教えて切れた人なのかと思っていたの
だけど、実際には彼の金を奪おうとして近づいたことが
きっかけで、彼から学んだというよりも彼から盗み出す
過程で自分で学んだところが多いような気がする。

ケイトはやはりニールの事を売ったのだろうか?
ニールは色男でキレキレの詐欺師だけど、ピーターに捕まった
のもやはり女性・ケイトによるところが大きく、ニールの
彼女に対する愛情とは逆にケイトの方はどれだけ愛して
いたのかなと思う所もあった。ただケイトもニールと出会わな
ければ詐欺師となる事は無かったし、死亡することも無かった
んだよね。

ドラマとして複雑なのはニールはケイトとアレックスと
過去にHしていること。ケイトってニールとアレックスの
関係に妬いているところが有ったのかな。
ケイトが生きているんじゃないか?とも思ったのだけど
これ以降クレジットされていないのでやっぱり亡くなって
しまったのか。

ニール・キャフリー (Matt Bomer) 天才詐欺師
ピーター・バーク (Tim DeKay) FBI知能犯専門チームの捜査官
モジー (Willie Garson) ニールの友人、犯罪者社会との深いコネ
ダイアナ・バリガン (Marsha Thomason) FBIピーターの部下
エリザベス・バーク (Tiffani Thiessen) ピーターの妻
クリントン・ジョーンズ (Sharif Atkins) FBI ホワイト・カラー・ユニット

サラ・エリス (Hilarie Burton) 保険調査員
ジューン (Diahann Carroll) ニールの家の大家

アレックス・ハンター (Gloria Votsis) 骨董品窃盗
ヴィンセント・アドラー (Andrew McCarthy) 投資家詐欺
ケイト・モロー (Alexandra Daddario) アドラーのアシスタント
トンプソン (Ezra Knight) FBI捜査官
--- (Ed Morrone) Dealer
--- (Nancy Ticotin) Bank Manager
ネルソン (Tim Miller) 仕立て屋
--- (Erin Keeney) Reporter
--- (Joe Coots) Courier
--- (Darby Lynn Totten) Female FBI Agent
--- (Nathen Garson) Cado
(Alla Green) Genevieve Carlson
キャメロン・シンガー () 企業経営者
ハンナ・フィールズ () 企業買収
マイケル () ケイトの婚約者

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