韓国ドラマ「ピアノ」全16話

キム・ハヌル(長女)、コ・ス(長男)、チョ・インソン(次男)
チョ・ジェヒョン(父親)、チョ・ミンス(亡くなる母)
イ・ジェヨン(毒蛇)

ようやく全16話を見終わりました。
2006年07月25日の日記の中で、このドラマを取り上げたので
それ程多くを語るほどでも無いのだけど、一応最後まで見た
感想として書いておこうかな。

このドラマの良くできた点は、父と義理の息子・娘との葛藤、
そして父親が立ち直りを見せるに値した母親への愛情と不器用
ながらも貫き通す純粋な心。
そんな愛情を義理の息子・娘に向けるに辺り、血の繋がった
息子が不利益を被ってしまう所なんかにドラマとしての面白さ
が詰まっていた。
自分からは何の愛情も与えない実の息子に対し、父親が求める
対価はあまりにも酷すぎる。
家を購入する為の金を定期的にせびってみたり、精神的に寄り
かかり、言葉足りない部分を全て補って貰っていたりする。
その分、義理の息子らに対する愛情が上手い具合に対比され、
不幸なのは義理の息子達だけではないといった環境がドラマの
中で面白い葛藤を生んでいたと思う。
また新たに誕生した娘・ジュヒの存在は、色んな面で複雑な状況を
作り、ドラマが面白くなった。

さてドラマとして面白かったのは、正直12話くらいまでだった。
義理の娘・スアが違和感を抱えながらも父親の愛情に寄り添っ
てみようと決意した辺りが、ドラマとしてのピーク。
それ以降は主題が変わってしまい、主人公が父親に有るのではなく
別の所に置かれてしまったところに退屈さを演出してしまった。

正直、毒蛇と親分の葛藤や、幼い頃から引きずるキム・ハヌルと
コ・スの恋愛関係は全く興味が出なかった。
勿論これらの要素はドラマとしての伏線として存在していたので、
全く唐突な話でもないんだけど、コ・スからキム・ハヌルに対する
愛情ばかりを描いていたため、成人になったキム・ハヌルが彼の
ことを未だに好きでいるなんて、正直驚いてしまった。

冒頭の頃は今までの韓国ドラマとは一線を画するものがあるかな
と感心していたところ、結局後半はいつもの韓国ドラマに落ち
着いてしまうところなどは残念だった。

しかしチョ・インソンは頭のネジが緩んでしまった男を演じると
本当に凄い演技力を見せますね。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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