屋根部屋のネコ

出演/キム・レウォン、チョン・ダビン、チェ・ジョンユン
イ・ヒョヌ、ポン・テギュ

http://www.ntv.co.jp/drahan/neko/

2003年韓国のMBCで放送されたドラマ(全16話)。

ヒョンな事からチョン・ダビンとキム・レウォンが同棲するという
話し。

ドラマの中の男性も女性もこれまでの美男・美女が出てくるような
韓国ドラマのイメージから一変し、どちらかというと愛嬌を武器
にしたような主人公が活躍するドラマ。何せ役の中のチョン・ダビン
は、涎は垂らす・ゲロを吐くはで、もの凄い暴走ぶりだ。

チョン・ダビンが住む屋根部屋に転がり込んでくるキム・レウォン
もまた性格が破綻しており、時に優しく・時に我が儘な彼の気まぐれの
性格がまさにネコそのもので、それを喩えてタイトルが付けられて
いるようだ。

ドラマは前半チョン・ダビンが相手のことを好きになり、一方的に
彼に気に入られようとして行動を起こすものの、後半は立場が逆転し、
今度はキム・レウォンが愛想を尽かした彼女を振り向かせるために
奔走する。

それぞれのパーツは典型的な韓国ドラマなのだが、これまでの韓国
ドラマとは違いノリの軽さが目に付く。
また韓国ドラマの中では恋愛に関しては純粋且つ描写に関しては
厳しいと思っていた倫理観をうち破るに値する婚前前のベッドシーン
に加えて、男女同棲をテーマにしているのだから驚く。

"屋根部屋"自体は様々な韓国ドラマの中に出てくるものであるが、
最も色濃く韓国っぽさを意識する要素としては、やはりドラマの
中で階級意識を意図する演出が多く存在すること。

韓国ドラマらしく付き合う相手は、両親が気に入る相手ではないと
許されないような雰囲気が漂う中、その中でも付き合う両家の
間には自然と家柄によって上下関係が存在し、下にいるものは
プライドは二の次にして上にいるものと結ばれて暮らし向きが良く
なるように願っているし、上にいる物は上級階級同士のつき合いを
願っている。そんな点ばかりがクローズアップして、両親達の間には
付き合う相手の性格や人間性は二の次というような描かれ方をしてい
るところは日本のドラマにない点だった。

また韓国ドラマらしく杜撰な要素も沢山存在する。
アルバイト生のチョン・ダビンがアルバイトの身分にも関わらず
会社にとって重要な企画を任される事。端的に言えば仕事をして
いるかも怪しく、あまりにもドラマに都合の良い形で存在する。
韓国ドラマの中に描かれる企業や仕事という概念は本当に適当な
事が多いですね。

しかし意外に思ったのは、韓国人は見栄の中で生きている国民かと
思っていたが、ドラマの中では自分が貧乏であることに何の劣等感
も持たずに、飾らないで生活していること。金持ちの室長・イ・ヒョヌ
に対して、学生が集まるような食べ物屋で身分相応のポンテギを
ご馳走してみたり、風呂も飾り気もないような自宅に何の気無しに
招待する事などは、有る意味では好感が持てた。

ただ幾ら貧乏とはいえ、男性も女性も異性を意識し無さ過ぎか(+_+;

評価:★★★☆☆

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