あずみ2 Death or Love (2004年)

監督/金子修介
脚本/水島力也、川尻善昭

脚本に中身が無く、ただ斬り合うだけのアクション映画。
しかも敵(特にろっぱ)が突然強くなったり弱くなったり一貫性
が無く、服部半蔵のあまりの弱さ・存在感の無さには度肝を
抜かれる。
大抵メインキャラの死に様には、映画らしくそれなりの美学が
存在すると思うのだが、殆どが犬死に状態で、単純に数を
減らすだけの展開が用意されている。

この程度の映画に栗山千明や北村一輝、高島礼子、平幹二朗
辺りの俳優がよく出演したなと思う。彼らが熱演するほどに
違和感を感じるほど幼稚なシナリオに幼稚な演出で、見ていて
恥ずかしくなるほどだった。

栗山千明があっさりと亡くなった後、何度も遺体にカメラが
向くので何か有るんではないだろうかと期待してみたり、
小栗旬が死に際に裸になるので、一体何するんだろうと
ドキドキの展開なのだが、冗長な演出を続けていただけ。

最後の真田昌幸vsあずみの対決なんて滑稽そのものだが、
笑うことも出来ず、ただただ空しさを覚える展開だった。

この程度の映画が企画を通ること自体、日本映画のレベルの低さ
を象徴しており、日本映画の現実を見せられた気がしてかなり
ショックも大きい。

正直、映画館に足を運んだ人はご愁傷様としか言いようがない。

主人公あずみが刺客という割りにあまりにも目立つ衣装なのが
あれだが、自分は何のために争い事を無くそうとしているのか、
自分の人生を犠牲にしてもその使命を全うしなければならない
その辺の綱引き具合と理由付け、運命の悲しさをもっと前面に
出して欲しかった。
これは同時に栗山千明の役にも言えることなのかも知れない。
どうもこの辺のキャラクターの薄っぺらさが、ドラマを平坦な
ものとしている気がしてならない。

上戸彩 (あずみ) 刺客
石垣佑磨 (ながら) 刺客
栗山千明 (こずえ) 上野甲賀衆の一人
小栗旬 (銀角/なち)
北村一輝 (井上勘兵衛)
遠藤憲一 (金角)
宍戸開 (服部半蔵) 天海を守る
坂口拓 (土蜘蛛) 上野甲賀衆の一人
謙吾 六波(ろっぱ)上野甲賀衆の一人
増本庄一郎 (三郎太)
伊藤俊 (雉丸)
武智健二 (喜兵太)
渕野俊太 (慎太郎)
野村祐人 (侍Z)
前田愛 (千代)
根岸季衣 (よね)
永澤俊矢 (真田幸村) 昌幸の息子
神山繁 (南光坊天海)
高島礼子 (空如) 上野甲賀衆の一人
平幹二朗 (真田昌幸)

評価:★★☆☆☆☆☆☆☆☆ (2.0)

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