僕の彼女を紹介します (2004年)
WINDSTRUCK

監督、脚本/クァク・ジェヨン

「猟奇的な彼女」の監督クァク・ジェヨンと主演女優チョン・
ジヒョンが再びタッグを組んだ作品。

2004年韓国で公開されると220万人の興行成績を挙げた作品。
因みにこの年はブラザーフッドが1100万人で興行トップ。
本作は2004年度興行成績の12位にランクされている。

正義感溢れる熱血美人婦警のヨ・ギョンジンと女子校で物理を
教える真面目な教師・コ・ミョンウ。ミョンウがバッグの窃盗犯
を追い掛けていた所、たまたま通りかかるギョンジンは、女性の
悲鳴で犯人はミョンウと勘違いし捕まえる。誤認逮捕だと分かる
がギュンジンは謝る気配は一向にない。再び生徒の非行防止の為に
交番を訪れたミョンウはギョンジンと遭遇し、一緒に夜間パト
ロールに付き合わされることに..。

X JAPANの『Tears』が主題歌として使用されている事も驚きなら
日本語歌詞をそのまま流していたところにも驚く。日本ならば
珍しくはないけど、韓国の映画で日本語歌詞の音楽が流れる
など、凄いことではないか。

ギョンジンとミョンウの関係、そしてそれぞれの性格は「猟奇的
な彼女」を意識していない訳がないという程よく似ている。

出会いはとても唐突だが、この監督ならばやりそうなシチュエー
ション。刑事と泥棒かと思えば、泥棒なのは彼女が勘違いして
いるだけで、実は誠実な高校教師だ。

とても幼稚なコメディ部が前半。後半は一転し悲恋モード突入と
いう段取り。

カメラはぐるぐるよく回るし、拳銃から発砲される弾は悉く
ターゲットから外れる。しかし肝心なところで銃弾は主人公の
身体を貫くのだから、なんともいえない。

「猟奇的な彼女」にハマった口だが、流石にこの映画には
感動も面白さも感じなかった。

二人が旅行する時に語る約束の小指の物語や、風になりたい
とするミョンウの漏らす心情が、後の展開を予期している事は
明らかで、それを確認するばかりの展開になっている。
しかもそんなシーンは、感動せよとばかりに視聴者に押しつけて
くる感じがするのだ。

刑事ドラマが実に幼稚で、物語の雰囲気を崩している気さえ
する。
チョン・ジヒョンに良さげな場面を被せただけのシーンが
何度もあったり、各々のシーンがブツ切れになっている感じ
がしたのはやはり地上波で見たせいだろうか。

しかし韓国の映画らしく、男女の関係はキスもしていない間柄な
のにこれだけの情に溢れているという点は凄い。
情があぶり出されないとこれだけ悲恋も盛り上がらないからね。
相対的に韓国のドラマは短時間でそんな情を盛り上げるのが
上手いと思う。

チョン・ジヒョン (ヨ・ギョンジン) 警察官
チャン・ヒョク (コ・ミョンウ) 物理の先生
キム・テウク (キム) 刑事
チャン・ホビン
キム・スロ
チャ・テヒョン

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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