交渉人 (1998年)
The Negotiator

監督/F・ゲイリー・グレイ

犯人との取引・交渉役を行うネゴシエーターこと交渉人。
ある時真面目で敏腕な交渉人が、身内の年金に絡む汚職と殺人の罪を着せら
れて犯人にさせられてしまう。逮捕される前に篭城して真犯人を探す話し。

いやぁ〜滅茶苦茶楽しい映画でしたd(゚ー゚*)
今年観た映画の中で確実に五本の指に入る作品。

エディ・マーフィーのネゴシエーターは既に鑑賞しましたが、この作品は
スカパーなどで何度も観る機会があったにも関わらず、見逃していたなんて
ちょっと反省です(′・ω・`)つ

虚仮威しの派手なアクション映画ではなく、自分が交渉人のプロフェッショ
ナルである事を利用した数々の心理的な読心術とも言える話術によって
交渉のプロと対立しながら犯人探しをする映画。

篭城している為に舞台は、建物内と外のわずか二元の限られた空間ではある
ものの決して手狭には感じられないし、シナリオの展開で飽きることは無い。
嘘だと分かっていても、それが100%嘘なのかと言われるとなかなか断定する
事ができないもどかしい点を上手く利用した心理的な駆け引きが楽しい映画
です。

唯一の欠点は、断定するには早いような気がする場面も話の流れに身を任せ
て進んでしまうところと、自分が潔白である事を証明するためには、決して
本物の犯人のように猟奇的には成りきれないところ。演技でカバーしている
点は凄いのだけど、派手な交戦シーンでは敵対する警察官を殺さずに
切り抜けなければラストで気まずさが残る点が有るので、そういった点は、
欠点というよりもシナリオ上のマイナス要素なのかなという感じがしま
した( ´△`)

内務監査員役を演じたJ・T・ウォルシュ。この映画が公開される年に
惜しくも亡くなってしまいましたが凄い怪演ですし、主役を演じた
サミュエル・L・ジャクソン、ケヴィン・スペイシー共々甲乙付けがたい
ほど素晴らしい演技のやりとりを見せてくれました。

現実的な問題として篭城犯に人質として捉えられていると、段々と時間の
経過と共に犯人に同情的な視点になるそうですが、そんな点も映画の中で
よく描かれていたと思います(´ω`=)


サミュエル・L・ジャクソン.....交渉人。横領・殺人の罪を擦り付けられる
ケヴィン・スペイシー......交渉人。サミュエルが突然指名した。
デヴィッド・モース........警察官。サミュエルの上司。
ロン・リフキン............警察官。サミュエルと20年来のつき合い。人質
ジョン・スペンサー........警察官。署長。
J・T・ウォルシュ........内務捜査局員。人質。
シオバン・ファロン........JTウォルシュの助手。人質。
レジーナ・テイラー........サミュエルの妻。
ポール・ジアマッティ......垂れ込み屋。人質
マイケル・カドレッツ......警察官。狙撃班
カルロス・ゴメス..........警察官。狙撃班
Tim Kelleher..............買収された警察官
Dean Norris...............買収された警察官
Nestor Serrano............買収された警察官
スティーブン・リー........交渉人。サミュエルの後輩。
Doug Spinuzza.............警察官。心理分析官
Brad Blaisdell............FBIエージェント
ブルース・ライト..........FBIエージェント

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