虹の女神 Rainbow Song

監督/熊澤尚人
プロデュース/岩井俊二

出演/市原隼人、上野樹里蒼井優、相田翔子、小日向文世
佐々木蔵之介、酒井若菜、田島令子、尾上寛之、田中圭
鈴木亜美、田山涼成、鷲尾真知子、ピエール瀧、マギー
半海晃、田中聡、眞島秀和、三浦アキフミ、青木貴高
川口寛、郭智博、武発史郎、佐藤佐吉、坂田聡、坂上みき
東洋、内藤聡子、大橋未歩(アナ)、猫田直、猪俣ユキ
久保麻衣子、藤井リナ、吉田舞、小柳ふよう、増永守志
戸村美智子、鈴木美穂、奥田裕通、小関健太郎、和気伸嘉
小林明彦、大西隆史、富田洋輔、山崎貴士、土肥まゆみ
鮎貝秀彦、安藤道泰、石川直人、猪立由仁子、金子岳憲
家紋健太朗、坂ノ下博樹、島田明美、谷川兼太郎、角田浩一
戸上武、中村誠、南波圭、用松亮

http://www.rainbowsong.jp

小さな映像製作会社で働く男・岸田智也は、ある朝ふと窓から
外を覗くと水平の虹が架かっているのを知り、携帯で写真を
撮る。そしてアメリカに住む大学時代の友人・佐藤あおいに
送る。

凄く切ない青春映画。

この映画、全部で7章で構成される映画なのだが、時間軸を
上手く入れ替え、最初に社会人として働く現代を描き、2章から
は大学生時代の出会いから次第に仲良くなり、映画を撮るに至る
流れを描いていく。

映画の面白いのは無造作に撮られていると思う大学の
映画研究会の映像も映画の流れ上、重要な役割を果たしている
点だ。
まるで運命を悟っているかのような映画の中身。
彼女が亡くなった後、みんなで見るときのなんともいえない
雰囲気がたまらないものがある。

そして何と言っても互いに相性が良いことを感じさせる演出
の数々だ。
二度に渡って同じ様な意味合いを持つ場面が存在している点
は対になっていてとても面白い。
それにハッと気がつかされるのが、就職に関する佐藤あおい
の行動だ。
好きな人が無職のために自分のポストを受け渡して自分は
夢を追い掛けるために海外へと旅立つ。そこには色んな意味
合いが含まれており、かつて大学から社会人になる時に
後押ししてくれた彼の期待に対するアンサー的なものも
含まれているのだろう。

それと相田翔子の役柄がなんとも不気味で面白い。
彼女の出演するシーンは削っても十分に成立するドラマだが、
彼女が出演するお陰で、彼女と結ばれるくらいならば、何故
佐藤あおいに気を回してやれなかったのかという後悔の念が
浮かび上がってくる。

出来過ぎな部分も多々見受けられるが、結構お勧め出来る
映画です。というかもう少し世間的にクローズアップされて
も良い映画だと思う。確かに全国ロードショウって感じの
映画でもないのだが。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system