映画 「西遊記」

監督/沢田鎌作
脚本/坂元裕二

[ドラマ版]

http://www.saiyuki.jp/index.html


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天竺を目指し、砂漠を歩く三蔵法師一行。
いつまで経っても砂漠だらけ。いつものように孫悟空は一人
もう歩けないとしてごねる。
三蔵法師は孫悟空に、私達の旅はただ天竺につけば良いわけ
ではないことを告げるが、忠告も無視して走り出す。
すると目の前に王の墓と思われる場所が目に付く。
お供え物でもないかと探す孫悟空に、罰が当たるから辞めな
さいという三蔵法師。すると遠くから騎馬隊らしき一団が
王の墓目掛けて近づいてくる。一行は急いで物陰に隠れるが
孫悟空だけは騎馬隊のリーダーが持つ手提げ袋に目が付き、
水か食料をくれと願い出る。相手にされずに走り去られて
しまうが、馬が一頭群れから外れているのを見かける。
追い掛けていくと遠くに街があるのを発見する。
砂漠の国“虎誠(フーチェン)”だった。
街の入り口のところで三蔵法師の一行と全くソックリの一行に
出会す。何故こんな偽物が居るのか。街の入り口に張り紙が
してあるのを知り、見てみると三蔵法師たちを探している様子。
するとその時当然悟空達を襲ってくる者達が居た。
手合わせしているとかなりの武術に長けた人間。
相手の力が分かったところで彼らは付けていたフードを取ると
なんとそれは先程王の墓の前で出会った女性騎士だった。
彼女は孫悟空達を家に招待するという。実際付いていくと
もの凄い豪華な王宮・・・彼女が王女・玲美である事が分かる。
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ドラマ版を見ていた人ならばある程度予想できる内容か。
幼稚なドラマだと言われ続けた内容だし、それでも視聴率
を取ってしまうのが今の日本の現状。制作陣よりも見る目が
無い日本人視聴者が悪いって事で。韓国や中華圏なんかでも
西遊記ということで注目を集めたものだが、公開後にはなんの
反応も無かった所を見ると、完全に日本人専用のドラマ。

そんな西遊記の映画版。

豪華なCGをふんだんに盛り込み、ドラマ版では活躍の少なか
った筋斗雲での活躍シーンも盛りだくさん。
CGのシーンに於いてはあまり評判が良くない噂を耳にして
いたが、いざ地デジで見たらそんなに悪いものでも無かった。

ドラマとして唯一興味深い点は、玲美がどんな意図を持って
孫悟空たちを連れ回しているのかということか。
金角銀角は城内に居ると分かっているのに彼女を信じてついて
行く様。

でもシナリオを別の角度から捉えてみると、別に玲美が目的の
意図を偽って彼らを連れ回す必要もないし、あの山には何で
セキュリティがついているのかよく分からない所がある。
しかも無玉を銀角自らが取りに来るという展開上、何故
金角と銀角が玲美を脅して取りに行かせたのか、イマイチ説得
力が存在しない。

ヒョウタンの中に最後の竜を封じ込めてしまうというアイディア
は面白いが、悟空や三蔵法師が何故あの中から出られたのか
とかかなりいい加減なモノがあるので、竜を封じ込めても
安心できるモノが無いという気がしないでもない。

しかし映画は、何と言っても多部未華子のコスプレ。
凛凛・水川あさみのチャイナ服に勝るとも劣らない強烈な
オーラを感じた。

孫悟空 ……… 香取慎吾
沙悟浄 ……… 内村光良
三蔵法師 ……… 深津絵里
猪八戒 ……… 伊藤淳史
釈迦・老子 ……… 大倉孝二
凛凛 ……… 水川あさみ

金角大王 ……… 鹿賀丈史
銀角大王 ……… 岸谷五朗

劉星 ……… 小林稔侍

玲美 ……… 多部未華子 (姫)
文徳 ……… 谷原章介 (守衛)
国王 ……… 三谷幸喜

偽孫悟空 ……… 南原清隆
偽三蔵法師 ……… 倖田來未
偽沙悟浄 ……… 草ナギ剛
ニセ八戒 ……… 猫ひろし

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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