スリーピー・ホロウ (1999年)
SLEEPY HOLLOW

監督/ティム・バートン
出演/ ジョニー・デップ、クリスティナ・リッチ
ミランダ・リチャードソン、マイケル・ガンボン、マイケル・ガフ
キャスパー・ヴァン・ディーン、イアン・マクディアミッド
クリストファー・リー、ジェフリー・ジョーンズ
クリストファー・ウォーケン

ニューヨーク郊外の村で惨殺な連続殺人事件が発生する。
被害者たちの変わり果てた姿を見れば有るべき所に首が無く、調査
していくウチに、容疑者は、首なしの騎士による犯行で有る事を
掴むのだが...

ストーリーの概要等に関しては産経新聞のレビューに任せるとして、
http://www.sankei.co.jp/mov/review/2000/sleepy_hollow/

まるで村全体がゲームで表現されるような質感と世界観に包まれ、
非現実的な首なしの騎士が大きな黒い馬に乗って疾走する。
まさにゴシックホラー調の映画。

冒頭、NYからスリーピー・ホロウの村に派遣されるデップが馬車を
走らせているときの光景、闇の中にそびえ立つ巨大な樹木、馬車から
降りて初めて村の門をくぐったときの様相など、例えようもない
ほどに素晴らしい映像を目撃する。序盤ですっかりこの世界観に魅了
されてしまう( ´△`)

論理と科学的根拠を元にする近代的な捜査方法の先駆けとなる時代
設定で、そこには古典的な拷問による捜査方法との対立する姿が有り、
一連の流れから"首なし騎士"は否定されるべき存在そのものなのだが、
映画の面白いところは、この非現実的な姿の"首無し騎士が"世界観の
中に違和感無く溶け込み、逆に現実的な描写が、この世界観の中では
異質に映って、決して生々しくは映らない。

あっさりとその姿を面前に現し、その動機も遺産が絡んでいる事が
明確に分かるのだが、あくまで"騎士"は一つの道具に過ぎず、
影で渦めく人間の醜い陰謀が、裏では着々と進行し、その姿を見せた
途端、衝撃の展開を迎えるなど、脚本としても非常に良く出来ていた。

またジョニー・デップ自身のキャラクターの造形も見事な練り込みで、
理論武装されたような性格を持つかと思えば、実は恐怖に怯え、
感情を表に出すような性格をしており、この無機質な"首なし
騎士"とは対称的に人間的な一面がとても栄えて印象的に映った。

お奨めの作品です(゚∀゚)

inserted by FC2 system