スペース・カウボーイ (2000年)
Space Cowboys

監督/クリント・イーストウッド
出演/クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ
ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー

クリント1930年、トミー1946年、ドナルド1935年、
ジェームズ1928年。主人公らの生まれた年。

これまでのイーストウッドの映画と違い、アクション映画スターとして
の彼が年齢的なギャップを前面に出している点では、随分趣向が変わっ
て来た感じも受ける。それと同時に今では滅多に作られなくなった
西部劇に対して、西部劇のスターである彼が活躍の場を現代劇に向け
それでも尚、それらを基調とする点では目の付け所が良かった。

現実として重くのし掛かるそのような年齢的なギャップ、これは役の
中のイーストウッドもそうだし、宇宙飛行士を演じる役者としての
彼の現実のギャップをどのように埋めていくのかが、この映画の最も
気になるところ。

最もそのギャップが現れる体力的な面とハイテク化されたシステムに
どのように対処するのか。
前者はクリントとトミー・リーの因縁の関係をコメディチックな展開で
上手く絡ませ、勢いと共に上手く誤魔化し、後者に関しては徹底的な
無視の姿勢(・o・;)

上司によってもたらされた心の空白というべき40年間が、ようやく
一本の線として結ばれようとしているという割には、その感慨に
浸る演出がかなり薄口で、その達成感によって涙腺を緩ますはずの
演出がやや伝わらなかった感じも受ける。
また老パイロットだけではミッションの達成は難しいと小馬鹿にされ
続けた立場の逆転も、世論や現場スタッフを通して、もう少し明確
に訴えかけても良かった。

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