チーム・バチスタの栄光

監督/中村義洋
脚本/斉藤ひろし、蒔田光治
プロデューサー/佐倉寛二郎、山内章弘

ドラマ版 「チーム・バチスタの栄光」


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東城大学病院では難易度の高い心臓手術/バチスタ手術を26回
連続で成功させるという偉業を成し遂げる。
拡張型心筋症に対する手術は通常成功率は60%程度。
アメリカで十数年研修してきた桐生恭一率いる手術チームを
"チーム・バチスタ"と呼ぶ。
そんなチームが手がける手術だが、ケース27から三度連続して
術中死が発生する。病院側は事を荒立てずに処理しようと、
心療内科医師・田口公子に白羽の矢が当たる。
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ドラマ版を先に見たので、正直テンポの早さに驚かされるばか
り。ドラマでは11話構成だからね。

ドラマ版とは違い、映画版では麻酔医が犯人という事で決着が
ついている。チームを守ろうとする意思とか、患者の命と
桐生の視力の問題を秤に掛けるような展開も存在はしない。
快楽的な殺人と言うこともあって歯切れの良い形で幕を閉じる
ところが映画版の良さでも有るのか。

ただやはりアメリカ時代の絡ませ方とか、桐生の視力の件が
発覚するまでの流れとか、正直あんまり説得力は無い感じが
するし、怪我に於ける因果関係と兄弟の葛藤があっさりと
し過ぎて、鳴海に対する容疑の目というのがなかなか向けられ
ない事実も存在し、犯人を想像して楽しむという部分に於いては
ドラマ版には叶わないところが有る。

ドラマ版では随分と蛇足的に引っ張り倒した。
麻酔医も犯罪に手を染めていたが、最後は第一外科医が犯罪
を引き継いでいく。
勿論引っ張ったせいで無駄に人が亡くなった感じしかしなかっ
たというのが正直なところだが、それでも上手くアレンジされ
ていたのではないか。

さてドラマと映画の違いは、真相を解明していく田口が
映画では女性であるという点。
勿論性別を前面に押し出すような演出は何一つ無かったので、
殆ど違和感なく楽しめる。
性格的に竹内結子の方がゆったりとした感じがする。
もっともキャラクターの違いが現れたのは、看護師・大友直美
かな。映画版の井川遥は前任者・星野響子の後を引き継ぎ
現場を担当して以来術死が続いたことで、責任を感じて何処か
自信の無さが全面に描かれている。

白鳥の登場の仕方がよく分からなかったが、やはり映画版でも
田口&白鳥コンビは良い味を出している。
ドラマ版の白鳥は牛肉や鶏肉などを食していたけど、映画版
ではそばをオカズにしてうどんを食べるという役だった。

竹内結子 (田口公子) 心療内科医
阿部寛 (白鳥圭輔) 厚生労働省
吉川晃司 (桐生恭一) 第一外科医
池内博之 (鳴海涼) 病理医
玉山鉄二 (酒井利樹) 第二助手
井川遥 (大友直美) 看護師
田口浩正 (羽場貴之) 臨床工学士
田中直樹 (氷室貢一郎) 麻酔医
佐野史郎 (垣谷雄次) 第一助手
平泉成 (黒崎誠一郎) 教授
野際陽子 (藤原) 看護師
國村隼 (高階権太) 院長

上田耕一、ベンガル、山口良一、上月左知子、並樹史朗
野波麻帆、森下能幸、山中崇、小林聡、橋本亜紀、恩田括
久保田智子、七咲友梨、根本美緒、アミル、倉光聖
青木勝、もういくや、山瀬秀雄、小野花梨、山田将之

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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