天国の本屋 〜恋火  2004年

脚本/狗飼恭子、篠原哲雄 監督/篠原哲雄
出演竹内結子、玉山鉄二、香里奈、新井浩文、香川照之、原田芳雄
大倉孝二、斉藤陽一郎、斉藤学、かとうかずこ、あがた森魚
根岸季衣、塩見三省、香川京子、鰐淵晴子、吉田日出子、桜井センリ

人の寿命に100年という設定が設けられている点はこのドラマの
面白いところなのだが、天国自体に一貫した物が無く、あまりにも
歪な形で存在していることが否めない感じだった。

死んだ人が自動的に来る場所としての存在ならばまだしも、
生きている人までもが原田芳雄の独断と偏見によって連れてこら
れる時点で、世界観の統一が壊れているし、都合良いストーリー
である事が払拭できない感じに仕上がっている。

天国の存在を見出すためには現世の傷を癒す場所としての存在させれ
ば面白い感じに仕上がったはずだ。

生きている人が連れてこられた場合は、この中で語られる原則と
いうものが一切適応されていない。
香里奈と弟の物語は生前に親しくしていた間柄が天国で出会って
しまうと言うルールに反している事だし、玉山鉄二の物語は天国
での出来事を現世に於いても継承している役柄だ。

現世の物語に於いては、香川照之を立ち直らせようとする竹内結子
との関係性が実に薄い。
玉山鉄二が突然不躾に置かれたピアノを弾いている場面を見た
ときには、感動のためには何でもありな韓国ドラマかと思ったぞ(+_+;

恋愛ドラマとしても中途半端で感動する隙を与えない。

天国に連れて行った方が良いのは玉山鉄二ではなく、寧ろ香川照之
にあるような気がして成らない。

この映画が近々韓国で公開されるそうだけど、出来れば公開しないで
欲しい。

評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆ (3.0)

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