ザ・コア (2003年)
The CORE

監督/ジョン・アミエル
脚本/クーパー・レイン、ジョン・ロジャース

ザ・コア....有る意味もの凄い伝説的な映画でした。

憎めない部分を先に書き出してみる。
この映画、未知の領域へと足を踏み込むという意味では
1966年のハリウッド映画「ミクロの決死圏」を彷彿とさせる
映画。ミクロの決死圏では自分たちがもの凄く小さくなって
体の中に入り込み、患部を治療してくる内容でしたが、
この映画はまさに、それの近代版のような映画だった。

とくに地底に潜ったときにモニター映る映像は、意図的に
この映画を意識しているのかとさえ思ったほどだ。

地底への未知なる領域への探索という意味では、1959年の
映画「地底探検」を思い出させる。ジュール・ベルヌの世界
を当時の特撮技術で再現した何とも言えない映画でしたが、
流石にこの映画のような地底世界は有りませんでした。
うろ覚えではありますが、脱出の仕方は似ているのかな。

この映画の中のエピソードの一部分を抽出してみれば、
有る意味「アルマゲドン」を彷彿とさせる。自己犠牲の元で
任務を遂行したブルース・ウィリスと似たような感覚に陥る
部分があったのも確かだ。

とまぁ長々と前書きしてしまったが、この映画、結論から言えば、

「もの凄くつまらなかったです」

前半は最近の地球を襲うパニック映画の典型で良い味を見せて
いたところも有り、段取りよく地底に向けて発進するところ
までは見所も無いわけではないのだが、そこからのエピソードは
長い上に陳腐そのもの。

事実の一つ一つに科学的な考証などは皆無に等しく、恐ろしいまで
に目的に向かって一直線の映画だ。

メンバーを揃える時点でなんだか手短なところで集めた感じの
する安っぽさは有ったが、所詮インスタントな感じで集まった
メンバーが織りなすドラマだけ有って感情移入もこんな程度かな
と思った。

強欲な世界的権威の博士と一大学の教授との対立や、
才能有る飛行士と船長とのリーダー争いなど
面白そうな要素も存在したのだが、どれも中途半端に消化した
だけの印象は拭いきれなかった。


出演/
アーロン・エッカート.........地球物理学の教授
ヒラリー・スワンク...........エンデバーの副操縦士
デルロイ・リンドー...........地中探査艇開発者
スタンリー・トゥッチ.........世界的権威の博士
チェッキー・カリョ...........高エネルギー兵器の博士
リチャード・ジェンキンス.....将軍
アルフレ・ウッダード.........ヒューストンの飛行主任
ブルース・グリーンウッド.....エンデバーの船長
DJクオールズ...............ハッカー

評価:★☆☆☆☆

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