アンフェア the movie

監督/小林義則 
脚本/佐藤嗣麻子

【 ドラマ版「アンフェア」 】
アンフェア the Special コードブレーキング - 暗号解読 -

公安部に移動した雪平夏見は、斉木陣指揮の下で外国船の
がさ入れを行う。なかなか物証である基板が見つからなかった
が、雪平夏見の感と単独行動によって見事証拠を見つけ、
外為法違反で検挙する。
雪平夏見は警察内部の不正を暴くために、三上薫と協力して
極秘文書を探っていた。コンピュータ/ハッカー技師としては
頼りなさげな三上。こんな時、蓮見が居ればとため息をつく。
そんな時雪平夏見の車が爆発する事件が起こる。
犠牲者は美央を車で送っていこうとしていたシッターのマキコ。
明らかに夏見を狙った犯行だった。
負傷した美央を急いで病院へ運ぶと看護婦の浩子に託し、
夏見はマキコの両親と面会する。
そんな夏見が後にした豊洲警察病院で謎のテロリスト集団が
占拠する事件が発生する。
警視庁長官の命令ですぐにSAT(テロ対策特殊部隊)が投入される
が、すぐに制圧され全滅。それと同時にテロリスト集団からの
要求が警視庁に入電される。
"警察庁が機密費を不正流用してプールした裏金80億円を2時間
以内に用意せよ"と。

2006年の1月期に放送された「アンフェア」の映画版。
今回は占拠された病院に取り残された美央を救うために夏見が
奔走する。

ドラマ版にも有ったテロリストと内通している警察内部の
裏切り者捜しを基調として、映画ではそれぞれキャラクターが
貫くべき正義とその方法論の違いが対立の関係を生むという、
脚本としてきちんと描かれれば面白そうな内容も、
やや脇の甘いシナリオ故に消化不良の感じは否めない。

テロリストを演じているのはかつては、警察のSATを指導して
人望の厚い後藤国明だ。
警察内部の不正を告発しようとしたあまり、やってもいない罪
で8年間も服役した過去が有り、怨恨が理由で一連の事件を
起こしている。
映画では彼ばかりでなく、内部の不正を告発した雪平夏見も
命を狙われ、彼女の上司である斉木陣もまたかつては似たよ
うな事をして婚約者を失っている過去がある。

警察内部の不正を暴くというだけの目的ならばそれなりに
感情移入も出来るのだろうし、方法論は違えど、今回の
メインの三人はどの人物も同じ方向性を持っても良いはず
なのに、方々に散らばりすぎて締まりがない。

後藤国明はバイオテロを企ててまで何をしたかったのか?

対テロ対策の病院という難攻不落な要塞も殆ど出入り自由
の状況で有ったり、互いにプロフェッショナルなハズが
仕事っぷりには何処か抜けている面が存在している。

一番ゲンナリしたのは、初めて夏見が病院内に潜入した時
内通者が居るのを知って、わざとウソの情報を吹き込んで
駆け引きの優位性を保つ演出があったにもかかわらず、
その後は携帯で通話しようとしても都合良く敵が現れない事。
折角の緊迫感も台無し。

唯一の見どころは雪平の白いシャツから透ける黒い下着
かも(ドカッ)

篠原涼子 (雪平夏見) 警視庁公安部総務課に異動
椎名桔平 (後藤国明) 山崎の同期。SATの名指揮官
成宮寛貴 (戸田) 後藤を慕う部下
阿部サダヲ (小久保祐二) 
濱田マリ (蓮見杏奈)
加藤ローサ (浩子) 看護師
向井地美音 (美央) 夏見の娘
加藤雅也 (三上薫) 検死官
大杉漣 (入江次長) 警視庁の偉い人
寺島進 (山崎哲夫) 
江口洋介 (斉木陣) 公安の偉い人

評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ (4.0)

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