太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫
脚本:小川英、長野洋
監督:竹林進

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第4話 1972年8月11日 プールサイドに黒いバラ

脚本/田波靖男、四十物光男 監督/沢田幸弘
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8月11日の暑い日。
宿直のマカロニゴリは将棋をする。長さんはその対戦を静か
に見ていた。マカロニはズルをして参考本を片手にゴリに勝利。
雨の中そこにシンコがやってきて、オニギリの差し入れをする。
みんな喜ぶが一個50円を徴収するという。お金は恵まれない人
の為に寄付すると言われる。

そんな中、
七曲署に電話が入る。
城北第四歩道橋で人が落ちて亡くなったという通報だった。
現場に行くと既に鑑識が調査していて、死亡原因は打撲による
クビの骨折が原因だという。酔って落ちたのではないか?と
疑う。マスコミもすぐにその事件・事故の知らせを受けて駆け
つける中で、
ゴリさんは念入りに歩道橋の鉄柵を見つめていた

亡くなったのは
世界商事のアジア部門を担当しているエリート
商社マンの相川正也(28歳)。香港から帰国したばかりだったと
のことで、鑑識によるとアルコールを相当量飲んでいるという
が、酔っていたとしてもそれ程高い手すりが有るのに誤って
落ちるだろうか?と疑問が起こる。事故死の可能性が高いという長さんだ
が、ゴリさんはそれを否定し、
間違えて落ちたとすれば、被害者は
胸に手すりの跡がつくはずだが、被害者の服の背中側に手すりが付いてい
たという。後ろ向きで手すりに触れたという事は殺されたと
いう事ではないか?という。ボスは本庁に報告して、事故と
殺人の両面で捜査すると告げる。

相川の関係者に話を聞く。
相川は昼過ぎのPM12:15に帰国して、会社に報告に来た後すぐ
に帰宅したとの事。元々帰国日は休みだという。普段はよく
オリエントホテルのプールに通っていたとのこと。しかし同僚
社員によると給料以上に金回りが良かったのだという。

ゴリとマカロニは調査を開始する中で、コインで捜査担当を
決める。ゴリは彼が通っていたというホテルのプールを担当。
マカロニは自宅アパートを調べる事になる。

マカロニは管理人に被害者邸を見せてもらう。
午後3時に帰宅したのは分かっているが、何時に出かけたのか
までは分からないという。マカロニは室内に女性の髪の毛が
有るのを見つけて持ち帰ることに。
一方ゴリは、プールの支配人・岸和田に話を聞くと、相川は
二時頃プールに来たという。サービス係をしている岡村房江
に話を聞いて欲しいとの事。岡村は相川が使っていたという
会員用のロッカールームに案内する。2時10分に来て2時30分
には帰宅しているという。プールに来てたった20分で何を
していたのか。誰か会員の中で彼と親しくしていた人は居ない
か?と尋ねるが分からないとの事だった。

ゴリもマカロニも七曲署に戻ると調査報告を行う。
帰国してから15時以降の足取りが掴めていないこと。金遣い
が激しく、給料以上の生活をしていたこと。実家は普通の農家
であること。会社の重役の娘と付き合っていた可能性も有る
という。

しかしそんな中、ボスは本庁の要請でこの件は、事故として
処理せよとの通告が入ったという。麻薬捜査官が内偵調査して
いる案件で、相川は運び人をしていたとのこと。密輸組織が
絡んでおり、この事件は穏便に済ませて、麻薬組織の捜査に
集中したいとの事だった。しかしマカロニはどうしても納得が
行かないとして一人でも捜査を続けると告げる。

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■歩道橋から落下するエリート商社マン

まさかの麻薬絡みの事件。
彼は香港の出張の際に運び屋をしていたという事が判明。
厚生省の指令の下、警視庁の麻薬捜査チームが動いている為に
所轄の刑事は足止めを喰らうというありがちなパターンの事件。

事故か事件かの着眼点に於いて、ゴリさんがシャツに付着した
手すりの跡を見つけるというのは悪くは無い。
ただ当日23時頃は結構雨が降っていた感じ(シンコがその様に
言っていた)ので証拠が洗い流されないか心配だった。

■マカロニは岡村(小林)をマークする

岡村を演じていたのは浜美枝さんだった。
被害者の部屋から見つかった女性の髪の毛がどうしても気になり
マカロニはプールのサービス係の岡村に目をつけていく。
如何にも怪しい感じの役柄だったけど、麻薬潜入捜査官だった
という流れは悪くなかったね。

■DNA鑑定は存在しないが・・・

マカロニは岡村をバーに連れて行き一緒に飲む。
そこでコミュニケーションを通して、なんとか髪の毛を入手。
あからさまに髪の毛を誉めていたので、バレるかと思った。
とりあえず顕微鏡で毛髪を調べた結果、同じ人物のものだと
判明する。

■ゴリさんはプールの支配人・岸和田を追う

今回はマカロニとゴリさんだけが捜査しているのかと思った
けど、途中から殿下や長さんなども捜査に加わってきた。
殿下がバーで岸和田と関西の麻薬仲介者、南と接触する際に
ヤクザに囲まれてしまうけど、ゴリさんが乱入して一人で
倒していく姿。

■ゴリさん、食べまくり

今回ゴリさん、食事シーンが多かった。
体を構成するのは食事が一番か。
張り込みしている際にラーメンどんぶりを車の中で持ち込んで
食べているのが驚く。
ただこのシーン、殿下とゴリさんは顔が割れていると思った
のでボスはマカロニが尾行をするよう命じていたけど、結局
ゴリさんも一緒に捜査している辺り違和感が有った。

■マカロニは二度、岡村を救う

岡村は岸和田の室内で証拠を掴む為に潜入。
そこで男のヤクザに襲われるところをマカロニが助ける。
ただその後マカロニも岡村に気絶させられてしまうけど、
本で軽く叩いただけで気絶してしまった。
二度目は、仲介業の南と取引現場で岡村の正体がバレる際に
マカロニはバイクで乗り込むというもの。
岡村は盗聴器をつけていたけど、なんか70年らしい盗聴器
だったな。

■シンコはマカロニに嫉妬

マカロニが岡村に密着している事に対してシンコが嫉妬する
シーンが有った。おでんに辛したっぷりつけて居る姿。
父親が料理人で娘にちょっかいを出す人物を牽制するという
展開は「俺たちの旅」なんかでも見られたけど、昔はこの
構図がパターンとなっていた感じなのかな。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
内田宗吉 …… ハナ肇

浜美枝、山東昭子、片岡五郎、野口元夫、永谷悟一、峰恵研
池水通洋、山田貴光、浅井みゆき、都家歌六、田川恒夫
深江章吾、浜田晃、宇南山宏

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