太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

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第9話 1972年9月15日 鬼刑事の子守歌

脚本/小川英 鴨井達比古 監督/手銭弘喜
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ボスは休日に寝ていると突然近所の喫茶店"POLLO"ヒロミから
電話が鳴る。もう10時過ぎているのだから起きるべきだという。
ボスはこの店の牧村紀子と仲良くしていた。
ボスは喫茶店に行くと、紀子は食事を作り直して温かいものを
持ってくるが、その時ボスの元には山さんから電話が鳴り、
運転手殺しの容疑者が自白しそうなので取り調べ室に来て欲しい
と頼まれる。オレは非番だとするボスだが、
日頃から非番なんて
刑事を辞めてから言えというのが、ボスの決まり文句
ではない
かと言われ仕方なく向かう。紀子に対して、夕食は
スカイラウ
ンジ
でディナーを取ろうとして、5時に警察署の前で待ち合わせ
する事を約束する。
しかしいざスカイラウンジで食事をしようとしていると、突然
制服警官がやってきて、今すぐ自宅マンションに戻って欲しい
と言われる。警察署ではなく何故自宅マンションなのかと思い
疑問に感じていると、
ボスが住むホステスが多く住むマンション
から落下して男性が亡くなっていた
のである。
転落死である事に間違いないがそれが他殺か自殺かの判断は
つきかねるという。
紀子はボスと同行し、食事も取らずに働いている捜査員達に
食事の差し入れをする。

ボスは4階の405号室に住んでいた。
ボスと紀子は室内に行こうとすると、
鍵が何故か開いている事が
分かる。テーブルの上には
二人分のワイングラスと、喫煙した
痕跡が残っていた。紀子は女性と飲み明かしていたのか?とし、
ワイングラスに口紅が付着している事を目に止めるが、ボスには
全く心当たりがなかった。しかも
ベッドルームからは赤ちゃん
の泣き声
がするし、
バルコニーには被害者の男性のものと思わ
れる靴が片方
だけ残されていて、ボスの部屋のバルコニーから
転落死した事が分かる。
しかも問題は犯人達がどうやってボスの部屋に入ったことなの
かという事だった。押し入った形跡がまるでない事。ボスによる
と合い鍵を渡している人は居ないという。

長さんは近所のマンションの住民から聞き込みをするが、大抵
ホステスが住んでいるので、どうしても夜には人が居ず目撃者
も無かった。被害者の洋服からは身分を証明するものが何も無く
気質の男とは少し違うのではないかと推察する。

ボスは赤ちゃんと共に自宅で寝ていると、突然早朝にデパート
からの配達だとして荷物を届けに来る人物が居た。ボスは判子
を捜している間に配達人は現場から立ち去って居なくなっており
包装紙にくるまれていた荷物だけが残されていた。
ボスはそれを手にするが、
中から時計の秒針の音が聞こえ、
それが爆弾ではないかと疑う。機密性の高いベッドルームに
爆弾を置いていき、ボスは赤ちゃんと共に待避する。
爆発は部屋全体を吹き飛ばすほどのものではなかったが、十分
に殺傷力は有った。

署に戻ると指紋から被害者は横山俊一(35歳)だと判明する。
東亜探偵社の社員で、僅か3名の事務所だが、インチキ探偵事
務所としても有名だった。しかし指紋や血液検査の結果、
横山と赤ちゃんは親子ではないことが分かる。
ボスの部屋から検出された指紋は、ボスとボスのガールフレンド
牧村以外にもう一人女性の指紋が検出される。女性の血液型
はA型で、赤ちゃんの血液型もA型である事から母親である可能
性が高いという。横山が担当していた探偵案件に関しては
会社としても把握していないとの事だった。爆弾はとても精巧な
もので、
東洋デパートの包装紙に包まれていたことと現場に
飛び散っている爆弾の破片だけが今のところ手がかりだという。

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■ボスの女関係・恋愛遍歴は?

赤ちゃんは7ヶ月、妊娠していた事を考えると17ヶ月前にボス
がダレと付き合っていたのか?とマカロニは尋ねる。
みんな聞きづらいようなことをマカロニはズケズケという
辺りは、彼らしい点。完全に話をそらしていたけどね。

■喫茶店POLLO

女店主の松岡きっこさん演じる牧村紀子とボスは付き合って
いるようだ。ヒロミという従業員がいて、紀子のことを姉さん
といっていたけど、姉妹だったりするのだろうか?

ボスの住んでいるマンションの近くで営業していた。
またボスのマンションは何故かホステスが多く住んでいる場所の
様で、ボスが何故そんな場所を選んで住んでいるのがイマイチ
説得はない。

■きな臭い探偵事務所

インチキだと有名な探偵事務所で、身辺調査をしつつ金を
盗んだり脅し取ったりしているような人物たちのようだ。

3人の社員が居たという事で、落下した横山と、寿司屋の格好
をして上層階からロープを伝ってボスの部屋にガスをまき散ら
したもの、そして工事現場から狙撃をしたのが探偵社の社員
のようだ。

■赤ちゃんはカモフラジュ

なんか窓の見える所に赤ちゃんを置いておいて危険過ぎるだろう
と思ったけど、赤ちゃんはいつの間にか人形に差し替えられた。
気になるのは確かに捜査員は少ないのだけど、保護する人が
誰も居なくて、犯人としては容易に襲いかかれるという状況
が有る事だった。ボスが有っての俺たちだとしてみんながボス
の家の周りを張り込みするも、なんだかボスとの距離が遠すぎて
ホントに襲われたら助けられない気がする。

■ボスが無くした合い鍵

ボスの部屋に容易に入ることの出来る人物が赤ちゃんを置いて
行った事は明らか。
赤ちゃんのために色々と荷物を置いていくところを考えると
サングラスの女性が母親で間違いない。
ボスが鍵を無くしたのは2年前のことで、当時酔っ払っていた
ので何処に落としたのか分からないという。
結果として拾ったのは当時銀座でホステスをしていた高野淳子
という女性。銀座ラムールのホステスをしていた当時、ボスは
大きな山の事件解決後にそのホステスに行っていた様だ。

■事件は赤ちゃんを狙ったものだった。

母親が娘を引き取りに来た際に、全ての事情を告白。
父親は銀座の宝石店大林商会の社長・大林シン三郎だという。
大林には認知してもらったというが、この赤ちゃんを憎んだ
のが妻のハルエで、ハルエが探偵社という名の殺し屋を使って
赤ちゃんを殺そうとしていたことが分かる。全ては遺産の為
だけどね。
横山を殺したのは淳子だと分かるが、とりあえず正当防衛
で見逃される事になったのかな。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
内田宗吉 …… ハナ肇 (めし屋「宗吉」の主人、シンコの父)
武田ウタ …… 賀原夏子 (タバコ屋、早見の下宿先の大家)

松岡きっこ、徳永けい子、金子勝美、伊井利子、石橋健
安立俊江、美山ゆみ、平井佳代、木村博人、葉山美樹、川口節子

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