太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

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第14話 1972年10月20日 そして拳銃に弾をこめた

脚本/長野洋、小川英 監督/手銭弘喜
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ゴリを始めとする七曲署の刑事たちは、プロの殺し屋の男性の
動きを張り込みしていた。相手がプロ故に銃の携帯を許可され
ていたが、
ゴリは銃を持ち出すモノの実弾を入れて居なかっ
た。山さんは、ゴリが銃に弾を込めないとする意図もわかるが
時と場合を考えるべきだという。仮にも相手は銃を所持する
プロの殺し屋であると。ホントは感情的になった際に、銃で
犯人を殺してしまうのが怖いからだろ?と山さんから言われ、
ゴリは射撃の腕が悪いから使わないだけだと言ってはいるが、
射撃の名手である事は知られたものだった。
そんな中、ターゲットにしている殺し屋が屋敷から出てくると
ゴリたちは急いで距離を詰めるために行動する。現場には別
の角度から長さん、マカロニも尾行していたが、そんな中、
スナック"アーチスト"から多数の若者たちが出てくる。
ゴリとはかつて町で会ったことのある若者たちで、気さくに
話しかけてくるが、その際ゴリの正体が殺し屋によって発覚
してしまい、殺し屋はこちらに銃を向けて狙ってくる。
ゴリは若者たちを巻き込まないためになんとか自分の身を
犠牲にして銃弾の前に飛び出していくが、肩口を打たれて負傷。
別の所に居たマカロニたちが何とか犯人を抑えて無事逮捕する。
しかし流れ弾に若者の一人、
笹川ケイコ(18歳)が当たって
重体になる。

すぐに病院に運ばれ緊急手術する。
待合室で様子を見守っているゴリたちだった。ゴリは若者たち
に対して私の失態だとすると、若者たちもまた凶悪犯は撃ち殺
せば良かったのだとし、何のために警察はピストルを持って居る
のかと問われる。若者の中にはゴリがケイコを盾にいたのだと
いうものも居て、ゴリが殺害したのだと責任を突きつける。
しかしテツオは、まだケイコは死んだ訳ではないとして、一方
的に責めるのを止める。

ゴリとケイコたちとの出会いは街角で彼女達が似顔絵をして
商売していた時に出会ったものだった。自分たちは芸術家の
端くれであり、その内有名になったら価値が上がるかもしれ
ないとして、通行人だったゴリの絵をケイコが描いていた。
美男子風にゴリの横顔を書いたために、一同ゴマをすりすぎでは
ないかとして和気藹々とした雰囲気が流れていた。

そんな中手術は無事終わる。まだ予断は許さない状況だが
とりあえず弾丸は摘出し、出血を抑えることは出来た。
山さんは取り出された銃弾を見て、こんなもの一つで人の命
が左右されるのだとして、やりきれない思いを告げる。

被害者のケイコは、新宿区の若葉荘に済んでいた。
両親は既に他界し、北海道に叔母が住んでいるという。

一方シンコとゴリは、事件現場の近くで営業し若者達が出て来た
深夜営業のスナック・アーチストの店長・高木に話を聞きに行く。
深夜営業の許可は取ってあるという高木に対して、シンコは
何故未成年者を店に入れるのかと問うが、未成年者かどうか
は見た目だけでは判断が付かず、イチイチ年齢確認や未成年者
だとして説教をしていたら商売など出来ないと言われる。
撃ち合いに巻き込まれるなんて、日本もアメリカの様な状態
だとすると、シンコは刑事は銃弾を放っていないのだと告げる。

ゴリは自分がホシとの距離が通す過ぎて飛びかかることが
出来なかったのが要因だと告げる。しかしシンコは責任ならば
みんなに有るのだとして、あまり自分を責めないよう告げる。
しかしゴリは自分がヤツよりも先に発砲していれば・・・と
悔やんでいた。
そんな中、ボスの元に病院から電話が鳴り、ケイコの意識が
取り戻して峠は過ぎたとの報告を受ける。

ゴリは急いで病室までフルーツを持って見舞いに行く。
ケイコの傍にはテツオの姿が有った。
ゴリは早速病室で謝罪するが、ケイコは貴方のせいではない
として微笑む。ゴリの持って居る南国フルーツを見て、
南の海の臭いがすると語り、
私の夢は金を貯めて南の島の
小さな島を買って暮らすこと
だと語る。

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■拳銃使用を拒むゴリ

レバレッジの武闘派のエリオットも拳銃はキライという
タイプなんだけど、ゴリさんも銃を使用するのは嫌いなようだ。
感情が高ぶった状態で銃を手にしていると制止が利かない為
みたい。

銃社会アメリカでは最近乱射事件が取り上げられるけど、
誰もが銃を持っているので、いつでも感情的になったら銃の乱射
事件に発展してしまいそうだけど、意外と自制が取れている感じ
がしないでもない。日本人が銃を持っていれば、もっと大きな
銃事件が起きないのかなと思ってしまうものがある。

■ゴリの責任か?

ちょっとゴリさんに責任を押しつけるのは無理矢理過ぎるもの
が有るだろうって感じだけど、確かに銃で先に相手を撃てば
防げたモノなのかも知れない。
ただ銃を所持していても、あの場面で撃つかどうかは謎かも。

仲間達がゴリが自分だけが生き延びる為にケイコを盾にいた
とするけど、位置関係を見てもそれが出来ないのは明らか。

■スナック・アーチスト

若者達がこの店から出て来たけど、昼間に出て来たので、
警察もそう責める事は出来ないような感じがする。
ただ思わぬ所から麻薬事件に繋がっていくけどね。

スナックのマスター・高木のもみあげの長さはハンパ無いな。

■18歳の少女・ケイコ

とても18歳に見えない。それ以外の人はもっと未成年に見えない。
スナックのマスターが、見た目では分からないと言っていたけど
確かにこのメンバーを見て未成年とするのはちょっと難しいもの
が有るね。

■ゴリさんがスズキのジムニーで疾走

いつもはマカロニの専売特許だけど、ゴリさんが珍しく
ジムニーで海辺を疾走するシーンが有った。
ケイコが夢に描いていた南の海の事を念頭にして、ゴリさんが
それを感じて、改めて事件解決の為に動こうとしていた流れ
だったけどね。

しかし昔の車検はよくこの車が車検に通ったよなぁ。
サイドのドアが無いので、相当走行に於いては危ない感じが
する。まぁ避暑地などで乗り回すには格好良いんだけどね。

■モルヒネを過剰に摂取

医療知識の有る人物の犯行だとしていたけど、テツオはともかく
犯人の高木は単なる頭の悪そうな麻薬の売人だった。
テツオの命が狙われるというシーンも有り、工事現場で鉄骨が
落ちて来たけど、流石にこの流れは強引。カット割りも悪く、
いきなりワープした感じもする。

■テツオが隠している事実

結果的にテツオがケイコの事を止めずにいた所に責任の所在が
有りそうだけど、テツオは自分の事を棚に上げて、よくゴリ
さんを殴れたなという感じのネタだった。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
内田宗吉 …… ハナ肇 (めし屋「宗吉」の主人、シンコの父)
武田ウタ …… 賀原夏子 (タバコ屋、早見の下宿先の大家)

渡辺篤史、仙波和之、菊池英一、山内明、石川誠、里見潤
加瀬麗子、鳥居恵子

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