太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第22話 1972年12月15日 刑事の娘

脚本/長野洋 監督/山本迪夫
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長さん、ボス、マカロニは仕事を終えるとボスは長さんに対し
て一杯飲みに行かないかと誘う。しかし現在妻の房江は、下の
息子・俊一と共に実家に帰省しており、上の娘・良子が料理を
作って待っているのだという。現在高校三年生だが、
娘が何を
考えているのかよく分からない
と告げると、マカロニは断絶
状態なのかという。早く帰るという長さん。マカロニはボスに
それならば俺を飲みに連れて行ってくれと言うと、お前と
飲むくらいならば一人で飲むと言われる。

一方二人組の男・吉井菅井は公園に居る石川コウジ(19歳)
事を監視していた。石川は刑事の娘と付き合っているという
話なのでタレ込むつもりなのではないか?という。菅井は吉井
に対してお前は面が割れているのでアイツを片付けた方が
良いのでは無いか?と唆して、石川を襲わせる。ナイフを持って
石川に迫る吉井だが、逆に反撃されてのされてしまう。
その様子を買い物帰りの良子は見ていた

長さんは帰宅するが、玄関のドアのベルを鳴らしても誰も出て
こない事に違和感を覚える。鍵も開いているということで、
心配になるが、娘の良子は走って帰宅する。時計を見ると7時。
ソースを買いにちょっと出ていただけだという娘だが、顔色が
悪いことに気がつく父の長さん。走ってきたから苦しいだけだ
というと二人で鍋を食べる。
夕食後に長さんはベランダでタバコを一服していると、その様子
を下から石川が見ていた。
長さんは娘と会話しようとするが、良子の様子がおかしい為
に違和感を覚える。長さんは
自分が刑事の仕事をしている事
に対して娘が反発心を抱いているもの
だと考えていた。

そんな中ゴリさんから電話が鳴る。
近くで遺体が発見されたというゴリさんは、管轄は
オオクラ署
だが、長さんの自宅の近くで起きた事件で、顔を知っている
のは長さんだけなので見てきて欲しいという事だった。
先日
新宿の銃器店襲った三人組の一人、吉井の可能性が高い
のだという。
長さんは服を着替えて出かけようとすると、娘は近くで殺しが
有った事を尋ねるが、そんな事気にするなと告げ、戸締まりを
しなさいと告げる。

現場に行くと所轄の刑事から話を聞く長さん。
頭を殴られた後にクビを絞められたものだという。犯人が所持
していたナイフなどが現場に落ちていて、チンピラ同士の喧嘩
にも思われたが、喧嘩ならば殺しまでは行わないという。
恐らく先日の強盗事件で三人のウチ一人の面が割れていたので
仲間同士の衝突ではないかと推察する。共犯者のウチの一人が
この辺の土地に住んでいるのではないかというものだった。
鑑識によると死後一時間程度で、
午後7時頃殺害されたもの
という。長さんは
娘がその時間に帰宅し、顔色をおかしくして
いた
事を知って不安に感じる。
長さんはすぐに自宅に電話するが娘は電話に出なかった。

その頃良子は石川が住んでいる職場兼倉庫兼住宅になっている
場所を尋ねるが、石川は居留守を使い良子とは会わなかった。
娘は午前24時近くまで父の帰宅を待っていた。
長さんは電話した事を告げるが、風呂に入っていたとして誤魔
化す。娘は父に話をすべきかどうか悩むが口をつぐんでしまう。

翌日シンコは石川についての資料を集めてボスの元に届ける。
当日
吉井と石川が公園で口論をしていたのを目撃していた
人が居た為だった。過去に傷
害事件で補導歴が会った。
現在倉庫の二階に住んでいるとし、長さんに対して石川の写真
を持って銃器店に強盗事件の容疑者かどうか確認して欲しい
と告げる。

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■長さんが主役

正確には長さんの娘が今回の容疑者と精通しているということ
で、ボスたちに相談せず自分で処理しようとする流れがある。
長さんばかりがクローズアップされたので今回、他のメンバー
の活躍所が殆ど無かったな。

■長さんの娘

良子と言っていたけど、今見てもとても可愛い方だった。
チェック柄のスカートは如何にも女子高生風で良い感じだったな。

長さんとはわだかまりが有って、父親と娘の気まずい関係という
事が改めて浮かび上がってくる。

警察のことを信頼していないって訳でもないのだろうけど、
長さんにしてしみれば警察官としての立場と、年頃の娘を
持つ父親としての立場の両方の立場で接しなければならないので
難しいところ。

■コミュニケーションが不足している

娘の良子は友達の石川の事を信用しているというので有れば
別に隠す必要もなかったのではないかという気がする。
父に真実を話しても良かったのになかなかもどかしさを感じる
展開だった。

また長さんにしても娘の事なので七曲署のみんなに話せないのは
分かるけど、逆に話しても良かったのではないかという気がする。

■頭ごなしに叱る父

ただ父親の立場としてみれば、石川との付き合いを許せない
気持ちも分かる気がする。

巻き込まれたとはいえ強盗事件を起こしている訳だし、
自首しないというのもなんとなく誠実さを欠いている部分も
有る。

しかし長さんが娘を殴るとは思わなかったし、凄い勢いで
激高する姿はある意味珍しかったかも。

■無防備すぎる犯人とのやりとり

長さんが何故ライフル銃を持つ男の前に無防備な状態で歩み寄
ったのかイマイチ不明だった。
相手は一人殺しているのだし、信用できる要素なんて一つも無い
状況の中、どう考えても相手は発砲するに決まっている。
あの距離でかすり傷しか負わないというのも驚きだったけどね。

■登場人物

石川

良子の高校時代の先輩のようだ。
ガンマニアで自宅にモデルガンが多数発見。
ゲームセンターで遊んでいるところを目を付けられたらしい。

吉井

犯人の一人。
石川とやり合った際に襲ったはずが返り討ちにあった。
石川は殴りはしたが首は絞めていない。

菅井

主犯格の男性。
吉井が二度にわたる失敗を犯したので石川と争うどさくさ紛れ
に殺害してしまった。
しかし石川は真犯人を見つけてから警察に出頭すると言っていた
けど、彼の前で菅井は自白していたけど、物証は何もないよな。

■ボスがいじられていた

長さんら親子関係を見て、ボスにもそろそろ子供が・・・って言って
みんながからかっているラストだった。冒頭ではマカロニとの絡みで
お前なんかと飲まないと否定する姿が有った。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)

千波丈太郎、幸田宗丸、三上剛、平野康、井岡文代、上田侑嗣
中島元、西朱美

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