太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第28話 1973年01月26日 目には目を

脚本/小川英 鴨井達比古 監督/竹林進
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扁桃腺が腫れた為にボスは幸野病院にいく。
すると突然
滝沢金融の社長・滝沢キンゾウと妻のセツコ
病院に来ていた。若い妻と結婚した為に滝沢は高齢だがようや
く子供が出来たとして
身重のセツコと検診に来ていたのである。
警察は
悪徳金融の滝沢金融の事を何度も査察しているが、
証拠が掴めずに取り逃していた。ボスと顔を合わす滝沢は
憎まれ物でも子供が出来たのは嬉しいのだと語る。
ボスは待合室で名前を呼ばれるのを待っていると、外に居た
セツコが女性の車に乗って何処かにいくのを目にする
ボスは診察を終えて外に出ると、滝沢と秘書の男性がセツコが
居なくなったとして探し回っているのを目にする。夫が倒れた
という事を聞いて車に乗って何処かに行ってしまったのだという。
ボスは滝沢に対してこれはただのイタズラではないかもしれない
とし誘拐かもしれない事を告げ、誘拐事件ならば初動捜査が
大切だと語る。しかし滝沢は警察の世話になるつもりはないと
して警察は関わるなと告げる。

ボスはオフィスに居ると、マカロニは無理せず休んだらどうか
と言われる。ボスは考え事をしていただけだと語る。
そこにシンコが現れ、盗犯課のユウ子と約束をしていたがフラ
れた事を告げる。
ボロ車が一台盗難に遭ったとかで、急に仕事
でいけなくなったと言われたのである。それを聞いてボスは
盗まれた車とはどんな車だったのか?と問うと外国産の小型車
だという。すぐにその書類を持ってくる様シンコに告げる。
書類を見たボスは山さんに電話すると、すぐに滝沢の自宅に
行く様指示する。

山さんは勝手口から滝沢家を尋ね、お手伝いの女性から話を
きく。すると
奥さんが誘拐されたことを認める2時間前に
犯人から連絡があった
という。ボスは山さんに犯人には見張り
が居るかも知れないのでくれぐれも慎重に見張るよう告げる。

ボスは滝沢の元に行く。
滝沢に対して被害届を出すよう告げるが、警察に捜査を依頼
したところで無事にセツコが戻る保障はないという。金など
どうでも良く妻と赤ちゃんが戻りさえすれば良いのだという。
被害者が依頼していないのに警察は介入するなとするが、
知った以上は見て見ぬ振りは出来ないと語る。滝沢は捜査に
かこつけて私の周りを調べているのだろうとするとそれを
否定する。しかしボスは滝沢から金を借りている人物のリスト
を見せる様要求する。この誘拐事件は明らかに金を借りたもの
による恨みが動機だと語る。

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■27話を飛ばされた!

19話も欠番になっているけど、27話もテレビ埼玉の再放送枠では飛
ばされてしまった。非常に残念。

■悪人が仕返しされる

相当悪徳な商法で高利貸しをしているのに捕まえられないと
する設定が違和感が有るものだけど、それを否定するとドラマ
は成立しないので目をつむる他ない。

近年でもよくある感じで、経営が厳しい状況に有る人たちに
対して相当無理な契約書にサインさせていた様で、数々の
自殺者を出して居たようだ。

誘拐事件に於いて被害者が助けを求めないと捜査は開始されない
ものなのだろうか?
アメリカのドラマなんかを見ていると、居なくなってから
ある程度の時間が経過されないと捜査が開始されないことが
描かれるのはよくあるね。子供の場合は例外かも知れないけど。

■ずっと尾行ばかり

シナリオの構成がずっと滝沢のことを尾行するばかりの展開だ
った。
殿下が電柱に登って監視しているシーンとかドラマではありがち
だけど妙に滑稽だったりもする。

■初動捜査は大切

初動捜査の大切さは分かるのだけど、盗まれた外国車との繋がり
とか相当着眼点としては強引な感じ。
その流れがあんまり上手く回収されていない流れでもあるところ
がちょっぴり不発なシナリオだった。

■被害者たち

多数の被害者がいたのに、何故スポーツ用品店の三木トオル・
アサコだと容疑が絞れたのだろうか。
浅川産婦人科に勤めているアサコの妹・上田マユミとその父も
犯罪に関与していた。
トオルが病気で入院している間にアサコが一人で用品店を経営
するも赤字続きで滝沢金融で借りたのが問題だったようだ。
借用書は一桁違う金を請求してきたということで、アサコは
自殺。アサコは妊娠の状況に有ったので、滝沢を狙ったみたい
だけど、正直、犯人像としてはかなり弱いモノが有った。

■よみうりランド・アイススケートリンク

滝沢本人にスケート靴を履かせる手口は悪くは無いけど、
刑事が容疑者を逃がしてしまうというのも随分マヌケな感じ。

しかし滝沢には悪そうな部下達が多数居るのに何故その人たち
がこの件で手を関わらせようとしないのだろうか?

■セツ子の記憶に頼る

犯人がどのような経路で車を走らせたのかをセツ子の記憶を
頼りに捜査するシーンが有った。
面白いアイディアだったけど、流石にシロウトでは限界がある
だろうし、拉致されるという状況の中、冷静にそれを覚えていら
れるとは思えない。

■ボスは何故最後に犯人の居所がわかったのか

セツ子自身が解放された時に居場所を知らせされていたのでは
ないのか?ボスが妙に落ち着いていて滝沢の尾行を中止させて
いた背景には確信が無い限りはそういう措置はとれない気が
する。
犯人に対して子供を殺せるような人じゃないだろうと問う辺り
の流れにもあまり確信は無いよな。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)

河野清三郎、服部哲治、西川敬三郎、松原麻里、加藤真知子
大谷一夫、直木みつ男、築地博、佐藤勝貴、西山健二
金井由美、永井柳太郎

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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