太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第29話 1973年02月02日 奪われたマイホーム

脚本/石松愛弘 監督/山本迪夫
--------------------------------------------------------
山さんは休日に妻・高子の買い物に付きそう。
高子は道を歩く人たちを見てみんなとても幸せそうだと告げる
が、そのように見えるだけでみんなそれぞれに事情を抱えてい
る事を語る。そんな中、着物を着た女性・寺川キミエは突然
男性・フジノシゲオ(38歳)に掴みかかり、
この人を捕まえてくれ
と叫ぶ
のを耳にする。高子はキミエを救急車で運び、山さんは
逃げる男・フジノを追いかける。
フジノは
葉村ビルの葉村商事の中に逃げ込むと、山さんは会社
内を調べる。厳つい男達は、家捜しならば令状を見せろと告げる
が山さんはお構いなしにオフィス内を調べる。すると突然社長
の葉山が出てくる。山さんはあくどい事をしているのだろうとし
逃げ込んだ男を何処に匿っているのか?と問うが、誰も来て居な
いという。羽振りよく生活している葉山に、みんなコツコツと
全うに生きている事を告げる。

中央病院に運ばれたキミエは、山さんの妻・高子と同じく心臓の
病気
を患っていた。キミエはやっと見つけたのに・・と呟く中、
そこにキミエの夫・寺川と娘のエツ子がやってくる。キミエは
フクノを見かけたので無理をしてしまったと夫と娘に語る。
山さんはフクノとは誰なのか?と問い、自分は警察の人間である事
を告げるが、エツ子は話しても無駄だとし、あの時も警察は何も
してくれなかったという。

夫の寺川は
三年前の詐欺事件の事を話す。
三年前にフクノという不動産業者の元で
練馬の家を購入したの
だという。今まで自分が勤めている
石部物産の社宅に住んでいた
が、コツコツと金を貯めて退職金を前借りして土地・建物を
購入したが、いざ引っ越しするとそこには別の所有者がいて、
フクノ不動産に話を聞きに行ったらもぬけの殻だったという。
土地建物の所有権は葉村商事にうつされており、同じ被害者たち
と共に裁判所に訴えを起こしたが、
法律ではどうにも出来なかった
のだという。山さんはフクノを追いかけたら葉村のオフィスに
入っていったので恐らくグルだろうという。

山さんは署に戻るとこの件を報告する。
フジノシゲオ・当時35歳は
不動産詐欺4件・合計5千600万円を
盗み取っている
のだという。しかしボスたちはこの案件は自分
たちの管轄ではない事を語る。

その頃、葉村はフクノに対して300万円渡すので暫く隠れている
様告げる。俺は3年間も逃げたのだからたまには東京の空気
くらい吸いたくなるのだとし、お前の為に人生を棒に振ったの
だと葉村に語る。もしもの時のために
遺言書代わりに手帳を
つけて居る
というフクノ。

--------------------------------------------------------

■山さんの休暇中の出来事

以前にも一度山さんの奥さんの高子さんが出てくるシーンが
有ったけど、今回二度目かな。
買い物に付き合わされている山さんはもう二度とゴメンだ
していたけど満更でも無さそう。
以前のエピソードでは似たような形で長さんとその妻が事件
を目にして関わっていくというエピソードが有ったね。

■不動産詐欺事件

何故検察が立件できなかったのかは謎の事件だけど、3年前に
起きた住宅詐欺事件が今回のベースにある。
一家を不幸に陥れてしまったものだけど、何よりも不幸なのは
今回復讐の為に騙された夫が犯人の男を殺害してしまうことか
な。なかなか正当防衛の概念に乏しい日本のことなので何処まで
それが求められるのか。

■フクノはまさかの保険に手帳を付ける

葉村もそんなフクノの行動をよくぞ黙って見ていたなという
感じだった。手帳が紛失すれば葉山が一番困るわけだし、
いつまでも金をせびられたりもするのでは無かろうかと。

■寺川

下条正己が演じていたけど、正直体を貼って争うような人に
見えないのでちょっぴり違和感は有った。
最初の段階で頭を殴られて殺されてしまったのかと思ったけど
逆に争いを通して殺害してしまうというもの。
正直、フクノはまだあの段階では生きていて、葉村の部下に
よって始末されたのかなと思ったけど、額面通り花瓶で
殴られて死亡してしまったのね。

■尾行・尾行・張り込み・張り込み

冒頭で山さんが犯人を追いかけるシーンは、ちょっと犯人との
追いかけっこには不向きな所が有りそうな感じがした。

ただ尾行されていると気がつく辺りは流石だと思った。

最近殆どマカロニが捜査に加わらない感じがするけど、
別の局のドラマとの兼ね合いがあるのかな。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)

山村高子 …… 町田祥子

下条正己、本山可久子、伊藤めぐみ、新井一夫、小坂生男
高橋義治、天坊準、上野山功一、早川研吾、高品格

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system