太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html




 

第34話 想い出だけが残った

脚本/鴨井達比古 監督/金谷稔
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ゴリは仕事の合間に見合いの写真を見ていた。相手は山本礼子
それを知ったデンカとマカロニはゴリから写真を取り上げて
からかう。その姿を見たボスはガキみたいにはしゃぐなと一喝
する。
ボスはゴリをランチに誘う。ゴリはボスに今度の見合い相手は
先方がその気なので見合いしたら断れない事を語る。
今の仕事は危険だし安月給なので迷っている事を語る。
ゴリは
ボスはどうして結婚しないのか?と問うと、返答を避け
お前の見合いのことなど知ったことかと冷たい態度を見せる。
人生相談で給料をもらっているんじゃないと言われる。

そんな中、JAZZシンガー変死事件で、容疑者はクニトモヤスオ
(32歳)を
マークしていた。麻薬取締法違反で前科2犯の男だった
が一週間マークしても何も出なかったという。捜査していた長
さんは、この事件は偽装殺人ではないのかもしれない事を報告
する。しかし気になることがあるのだとし、麻薬の売買はして
いないが、ヤスオが遭っている人物は高級官僚、代議士秘書、
貿易会社重役などそれなりの地位の人と最近顔を合わせている
のだという。一体何を考えているのか分からないという。
ヤスオが面会している人物の写真を撮影していたが、ボスは一枚の
写真を見て顔を細める。ボスに対して殺人ではなく事故死と
してこの一件は切り上げるかと問うと、ボスは継続して捜査
するよう告げる。ボスは写真に写っている女性が三浦加代子
である事を知っていた。しかし前科者と何故一緒にいるのかは
まるで理解が出来なかった。

ボスは
東慶大学法学部の同窓会に出席する。
ボスとは大学時代に仲良くしていた三浦邦彦が話しかけてきて
ボスに後で話があるという。
そんな中三浦が4月から母校で大学教授に昇進する可能性が高い
として進行役のものから発表がある。

ボスと三浦は二次会として
赤坂の行きつけのバーに行く。
署員たちにもその事を告げ何か有ればそこに連絡するよう告げる。
三浦はバーで、酒を飲む量が多くなっていた。ボスは三浦の
妻で有る加代子の事を尋ねる。元気にしているのか?と。
そして先ほど話があると言ったことは何なのかと問う。友達とし
ての相談なのか、それとも刑事としての相談なのか。
すると三浦は
加代子が狂ってしまった事を告げ、とんでもない
女になった
のだという。
そんな会話の途中だったが、ボスの元に署から電話が鳴り急遽
バーから出て行く事になる。
電話は長さんならのもので、
クニトモが銃で殺害されたという
知らせだった。

長さんと一緒に尾行していた山さんによると、クニモトは元
龍神会の幹部と接触していたのでそれに気を取られている隙に
見失い殺されてしまったのだと告げる。しかし犯人の車は
多数の目撃証言が有るので現在聞き込み作業をしているとのこ
と。また現場には
女性もののイヤリングが片方だけ落ちていた
事を聞かされると、ボスはそのイヤリングを見て、自分が加代子
にあげたものだと判明する。

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■ゴリさんのお見合い

冒頭からゴリさんはお見合いするかどうかで悩む姿が有った。
1973年の初回のエピソードで九州に帰省したゴリさんは、
その時にもお見合いをしようとしていたよね。

刑事という職業柄、死と隣り合わせである事から所帯を持つ
事に恐れている様子。
ボスに相談するも思いっきり冷たい態度。ボスが結婚しない理由
の中にもそんな理由が有るのか。

■ボスの恋人

いきなりオチの話になるけど、ボスは気にいったら躊躇わずに
結婚しろと声をかけていた事からも、ボスは今回登場する
加代子との関係に於いて、後悔している部分が有るのかも
知れない。
ボスは結婚することで彼女を不幸にしてしまうのではないかと
考えたのかも知れないが、寧ろ結婚しないことで彼女の人生を
狂わせてしまったというのだから皮肉だ。

■殺人事件と麻薬と暴力団と・・・

JAZZシンガーが変死したことから始まった今回のドラマ。
捜査線上に上がるのは、前科の有るクニトシヤスオ(32歳)だが、昨年度
に解散した龍神会の構成員だったことも有り、当初は麻薬の関与が疑われた。
政財界の地位のある人物と精通している理由は何なのか。

■主要人物

マスダタカシ(26歳)、龍神会の元構成員。殺人の容疑者で
ゴリ、マカロニ、デンカで取り押さえた。途中で相手からの
発砲が有った。

三浦加代子。JAZZシンガー殺害事件の現場にイヤリングが
落ちていた。ボスの元彼女で、現在はボスの友人でもある
東慶大・法学部准教授の邦彦の妻。

神山カズオ。元龍神会会長。赤坂署のマルボウの大倉から
神山の裏商売が宝石密輸だという事を聞く。現在内偵中だった
とのこと。表的にはクラブ・サファイアの店長。

西田。神山と手を組んで居る宝石密輸組織の男。

大林。マスダの変わりの殺し屋。

■加代子は宝石を求める

宝石の運び人をしていた加代子。
10年間の愛の無い結婚生活に不満が有ったみたいだけど、
結局結婚を決めたのは彼女本人。
加代子が大事にしていたのは、学生時代にボスがバイトして
買った安物のイヤリングで、その宝石よりもまばゆい光を
放つ宝石を求めていたようだ。宝石は愛の象徴として描かれて
いた。
因みに演じていたのは若かりし頃の江波杏子さんだった。

■マスダから自供を引き出す為に・・・

マスダのことを龍神会の神山がぞんざいに扱っていて偽の
宝石を渡したということをボスはウソをついて、神山に
義理立てする必要は無いことを説いていく。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)

江波杏子、沼田曜一、村山達也、木村博人、進藤幸
伊藤正博、松尾文人、柄沢英二、黒崎勇、小倉雄三
早川保

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