太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html




 

第35話 愛するものの叫び

脚本/鎌田敏夫 監督/土屋統吾郎
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マカロニは勝負に負けて焼き芋の買い出しに出される。
その際
七曲署の周りを彷徨いていた女性深道弓子とぶつかり
思わず芋を落としてしまう。
マカロニはゴリたちに芋を届ける中、窓から女性が二人の
男性によって揉めているのを見かけると、すぐに外に飛び出し
二人の男を追い払う。弓子は何も言わずに何処かへ歩いて
行ってしまった為に、急いで追いかけると、署に何か相談に
来たのではないか?と問う。困った事があれば何でも遠慮無く
言って欲しいと告げるが、女性は"良いんです"と言って立ち去
る。マカロニは気になり彼女の事を尾行し自宅アパートまで
ついて行く。表札を見て名前が深道弓子だと確認すると、
アパートから出て行く。すると
弓子の部屋から悲鳴が聞こえる。
急いで弓子の部屋に飛び込むと、
部屋に入ったら人がいて
首を絞めてきた
のだという。窓から逃げたと聞いて急いで
外を確認するが、誰も居なくなっていた。現場には彼女の首
を絞めたであろうロープが落ちていた。

マカロニは弓子を署に連れて行くとボスたちの前で、彼女に
起きている事情を説明する。
最近男性の声で電話が鳴り、
何度も殺してやると脅された
のだという。何か恨まれるれような
心当たりは無いかと尋ねるが無いとのこと。現在彼女は
一人暮らしで両親は幼少期に他界していた。半年前まで
中野
に住んでいたが、アパートの家賃が値上がりしたので出て行か
ざるを得なかったのだという。現在はタイピストの仕事をして
いるとのこと。

半年前まで住んでいたというアパートの管理人から話しを
聞きに行くと確かに弓子が住んでいた事を聞く。男の人が
来ていたのは知らないが、時々弓子の事を男性に尋ねられた
ことがあるという。そんな中弓子の部屋の隣に住んでいた
野田サヨコ(27歳)がやってくる。彼女から話を聞くが、
私も仕事をしているのであまり顔を合わせたことがないとの
事だった。

ボスはマ
カロニに弓子のボディガードをするよう告げる
マカロニは彼女が会社から行き来する道のりをピッタリ
寄り添ってガードする。そんな中、弓子のことを監視している
女性の姿が有った。

会社に着くとマカロニはボスにとりあえず現在までのところ
異常は無いと報告する。
しかし仕事が終わった後にも弓子が会社から出てこないこと
を知る。同じ職場の同僚に話を聞くと、彼女を訪ねて来た
女性がいるとし、二人で会社の屋上に行ったとのことだった。
急いでマカロニは屋上へと駆け寄ると、弓子は女性と争って
おり、止めようとする中、弓子は彼女を屋上から突き落として
しまうのだった。
マカロニはどうして屋上なんかに来たのかと問うと、人の居ない
所で話がしたいと言われたのだとし、かつて隣に住んでいた
野田さんだったので大丈夫だと思ったのだという。彼女は
突然私に掴みかかると男を返せと言って来たとの事だった。

彼女から話を聞くと、野田と付き合っていた男性木村ノブユキ
(31歳)
が居たが、弓子が引っ越しすると同時に野田の家に
尋ねてこなくなったので、弓子によって奪われたと思い込んだ
のだろうとの事だった。野田は新橋の貿易会社に勤めている
が最近辞めていたとのこと。

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■謎の女性

男性によって脅迫を受けているとする女性をマカロニが主導
で助けていくもの。
女性は最初は警察署の前で男性二人に絡まれ、帰宅した際には
首を絞められ、会社にいけば女性・野田に襲われ、
マカロニとのディナーの後には木村に襲われてしまった。
果たしてなんの恨みで襲いかかってくるのか。

■張り込みを一人でさせるな

24時間張り込みさせるのは良いけど、一人じゃ無理だろう
ってかんじ。いつ寝るのさって突っ込み所が有ったけど、
マカロニが今回役得で、彼女の家の前のアパートで張り込みする
際に、ゴリさんが布団を運んできたけど、敷いて置いてねと
語るマカロニをみんなでボコっていたのが面白かった。

■野田、木村など次々と死んでいく

当初弓子は結婚詐欺でもしているのかと思って見ていたのだけど
実際には野田が元いた会社で杜撰の会社から経理の件で
経営者を脅して2000万円を奪い取ったという。
その金を弓子がどうやってか奪ったようだ。

■マカロニと弓子の青春ドラマ

海辺で車を走らせたり夕日を見たりするシーンって正直必要有る
のか?って感じもしたけど、あのシーンで彼女に渡した
サングラスが最後の逮捕時にコロリと転げ落ちるところが
何とも言えないよさが有った。ショーケン全盛の頃だろうので、
こういう演出になるのもある意味仕方がないのか。

■弓子には障害者の弟が居た

その弟は施設に入っているけど20才を過ぎると自分で引き取るか
より高額な施設に預け入れないといけないらしい。
現在の施設の職員をしているのか、なんと松田優作さんだった
所が驚き。本当は追い出したくはないのに、規則なので仕方が
ないと訴える松田さんの姿がとても印象的。ショーケンと
松田優作さんのツーショットシーン。ウルトラマンにウルトラ
セブンが出てきゃったみたいな感動のシーンだね。

■弓子は高飛びに失敗

随分とドラマとしての尺が余っていたので女性の中にも
何か企みがあると思っていたけど、最後は外国に高飛びして
彼氏とよろしくやる予定だったようだ。ただ弓子の境遇は
不幸と言えば不幸だよね。
マカロニとは親が居ないという共通項で結ばれていたのに
結果として弓子に裏切られた。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)

小泉一十三、武田一彦、松田優作、二見忠男、向井正人
橋語由美、小竹外登美、若狭夕紀、友田順子、加藤土代子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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