太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html




 

第43話 きれいな花にはトゲがある

脚本/小川英 鴨井達比古 監督/斉藤光正
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七曲署のゴリ宛に最近花束が贈られてくるようになる。
同僚たちはみんなゴリの恋人からだと思いその件で詮索しよう
とするが、ゴリは自分には何のことだか分からないという。
自分はこれから裁判の打ち合わせで検事局に行かねばならない
のだという。
ゴリが七曲署を出たのを見た女性が、七曲署のボスの元を尋ね
てくる。自分は西田とも子だとし、誠さんは居るかと問う。
それを聞いてもしかしていつも花束を贈ってくる人なのかと
問うとそれを認める。一同ゴリさんは貴方のことを教えてくれ
ないのだとすると、誠さんからは職場には来てはいけないと
言われている事を告げる。
ボスは詳しく話を聞こうとする中で、タバコに火を付けよう
と口にタバコをくわえると突然とも子がマッチで火を付ける。
手慣れた感じの女性は、クラブderoiのマッチの箱を持って
いる事を知ってボスはどこか違和感を覚える。

ボスはゴリが戻ってくると、一緒に花束を贈ってくる女性の
クラブに行ってみようと誘う。
するととも子はゴリに対して、恋人気取りで、あれ程職場には
こないでと言ったでしょと告げると、ゴリが貴方との関係を
ハッキリさせようと語るも、まるで話を聞いていないかのように
のらりくらりと質問を交わしていくとも子。ゴリは冗談にして
は度が過ぎているとしてハッキリさせようと告げるが、とも子
はゴリに対して、今になって結婚する気が無いというのかと
嘆く姿。一度も会ったことのない女性と何で結婚するのかと
問うが、ゴリが熱心に貴方が居なければ生きていけないと言った
事を告げそんな卑劣な男だったのかと大げさに悲しむ。
その場から立ち去ろうとする女性に、ゴリはまだ話は終わって
いない事を告げ手を引くと女性はその場で転倒してしまう。

ボスは署長に呼び出される。
するとそこには西田とも子の弁護士・沢村という男性が来ていた。
自分は西田の代理人だという沢村は、ゴリのことを結婚詐欺と
暴行傷害で訴えるとクライアントは言っているのだという。
署長はボスに対して暴行の現場に居たのかと確認を取る。ボスは
ただ手を引こうとして倒れただけだとするが、女性は口の中が
切れているのだとし、ゴリから結婚を名目に5万円をだまし取られ
たと言っているのだという。ボスは沢村に対して本人同士で
話し合わせたらどうかとするが、西田とも子は示談には応じない
と言っているのだという。署長は今すぐゴリを取り調べしろと
告げる。もしも起訴されることにでもなれば、ゴリは懲戒免職に
なると言われる。

ばからしいと思いながらも、取調室でゴリの調書を取ることに
なる。一方西田とも子もまた取調室に呼び出されると、事の経緯
を詳しく聞かされる。ゴリとは2月13日(火)・寒い日に結婚しよ
うと言われたのだとし、スナック"ジュリー"で仕事後、午前1時
頃有ったのだという。金を貸したというのはいつのことなのかと
問うとその後、月給の前借りは出来ないとして5万円を信用金庫
で下ろして貸したのだという。二人で家具を買いに行ってベッド
の予約もしたのだという。ゴリとはまるで違う供述に、狙いは
一体何なのかと頭を悩ませる。
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■ゴリさんが事件に巻き込まれる

突然ゴリさんの元に届けられるようになった花束。
同僚達はみんな恋人が出来たのかと考えて喜ぶも実際には
本人にはまるで身に覚えのない話だった。
見合いしたりしていた事も有るし、ゴリさんもそろそろ女性
の色恋沙汰が出ても良いんだろうけどね。

■単純な嘘なのに・・・

当初ストーカーによる犯行とか、ゴリかんが飲み屋で泥酔
している際に結婚を申し込んだとか、そういうネタかと
思った。また過去にゴリさんが逮捕した男の彼女の仕返し
でゴリさんをハメているのかと思った。

しかし単純な女性の嘘なのにそれを証明できないもどかしさが
有った。

■ゴリさんに不利な状況

結婚詐欺とか恋人の件などは、調べればすぐに嘘だと分かり
そうだけど、クラブでまかりなりにも騒動を起こして
ホステスの女性を倒してしまった状況は見た目からすると
暴行に思えなくもないので、かなり不利な状況だったと思う。

ただマスコミにも取り上げられていたけど、上司と食事を
しているというだけで非難されてしまうというのは一体
何なんだって感じではあったかも。

■裏で手を引いていたものたち

アリバイ工作として、信用金庫の女性行員、家具店の男性、
バー"シェリー"のバーテンダーがアリバイ工作に荷担。
何故彼らは嘘をついているのか。

■ゴリさんが捜査している案件

なんとゴリさんは政財界の大物の桐野大吾という人物が
殺害を指示したという裁判に於いて証人の一人となって
いたようす。殺人の実行犯が病院で亡くなり、今際の際に
言った犯人の告白を病院の医師、看護師、そしてゴリさん
の三人で聞いたようだ。しかし医師と看護師は買収されて
証言を撤回する。

■結婚詐欺を利用して・・・

被害者が訴えていたのは、傷害と結婚詐欺による5万円を
奪われたこと。ボスの入れ知恵によって、西田とも子が
要求していた結婚の件で結婚を受け入れることにして、
更には5万円を返すということで、取りあえず弁護士を
通して結婚詐欺については、その嫌疑が晴れるような
措置を取っていく。

残念ながら捜査員達の努力も空しく誰一人として捜査員
たちに本当の事を話す人は居なかったな。

それにしても捜査員たちもただストーカーのように張り込
んで家まで付いていくだけってところが少々芸がなさ過ぎた
気がする

■BGMが奇抜

そもそもの物語が変な所から始まっていることもある
野だろうけど、なんだか効果音とかBGMはかなり不思議な
音を奏でていたね。

■ちょっとした仕返しと意地悪

知らない人から送られてくる花束の恐怖。
ゴリさんから西田とも子に花束を贈り最後はシンコが
ゴリさんにイタズラとばかりに花束を持って署にやってきた。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)

七曲署・署長 …… 南原宏治
信用金庫勤務 …… 桐生かほる (とも子とゴリが銀行に来たと証言)
西田とも子 …… 二本柳敏恵 (クラブ"deroi"、ゴリの婚約者だと嘘をつく)
検事 …… 奧野匡  (ゴリさんと連絡)
桐野大吾 …… 山本武 (政財界の大物、殺人教唆で起訴されている)
沢村 …… 高野真二 (弁護士)
バーテンダー …… 鹿島信哉 (バー"ジュリー"、アリバイを偽証)

野村明司、籾山豊、加藤茂雄、宮原貴子、安藤純子、宗岡千恵子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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