太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第61話 別れは白いハンカチで

脚本/田波靖男、四十物光男、小川英 監督/山本迪夫
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ジーパンと長さんたちは、一枚の写真を手に成田国際空港へと
向かう。麻薬の密売容疑の掛けられた青竜会菊池英夫を捕まえ
に来た格好だった。タクシーから降りる菊池を見かけると
ジーパンは一人追いかける。菊池を駐車場で追い詰める中、
彼はナイフでジーパンに襲いかかる。ジーパンが上手く彼を
捉えたかに思われたが、突然ジーパンを背後から襲い気絶させる
女性・村岡房江の姿が有った。彼女は菊池を逃走させる中、
ジーパンがナイフによって傷ついた手を白いハンカチで傷口
をふさいでいく。

ジーパンと長さんは署に戻ると今回の件をボスたちに話す。
菊池には仲間がいたようだが、ジーパンを襲ったのは女性だと
いう。気絶する前にハイヒールが見えたこと。相手は空手の
有段者だという。長さんが駆けつけたときには入れ違いだった
のか逃走する車を見かけたが、女性だったということしか覚えて
いないとの事だった。しかし相手の車は黒色で外交官ナンバー
だったという。
菊池の旅券を見るとチャンライに行こうとしていたことが
分かる。大麻の原産地であり、大使館職員が関与しているとなれ
ば国際問題に発展するという。ジーパンはハンカチの臭いが
頼みだと語る。久美はその香水は高級品のものだとつげ、安月給
でも香水だけは拘っている事を語る。

チャンライ領事館の外でハリコミをするジーパンは一台の車が
出てくるのを見てタクシーを拾って尾行する。しかし途中で
渋滞にはまった為にジーパンはタクシーから降りて自分の足で
繁華街を近道し、そして小型車に乗る男性に頼んで再び相手の
車を尾行してもらう。領事館から出てきた村岡房江と松山栄
尾行してくるタクシーの存在に気が付いていて尾行をまいた
と感じていたが、実際には小型車に乗るジーパンがシツコク
追いかけていたのである。

領事館の車はホテルプレジデントにいくと、女性は男性・松山栄
を降ろして出て行く。
ジーパンはホテルの受付で男性のことを調べて一端署に戻る。

これまでのことをボスたちに報告するジーパン。
女性が領事官から出てきたが、自分を襲った女性かどうかまで
は臭いをかげなかったので分からないと語る。相手は外交関係
者なので下手すると大事になるとして、容易なことは出来なか
った。
そんな中ゴリさんは麻薬捜査局から資料を持って現れる。
ハラが減ったと呟くと久美はいつもゴリさんはそんな台詞を
呟いていると指摘される。刑事は外回りするので靴の底と腹は
常に減るものだと語る。

ジーパンは女性がホテルで降ろした男性は松山栄だと語り
チャンライ在住の日本人だったことを告げる。するとゴリさん
はその名前は麻薬捜査局の資料にも名前があることを告げる。
3年前まで商社に勤務していたが、大麻の不法所持で逮捕され
首になっている男だという。

松山を再び尾行することになるゴリさんとジーパン。
喫茶店に入ると、松山はサングラスをかけた青竜会の土田
と接触する。松山と土田は麻薬の件で取引の話をしている中、
麻薬を運んでくるのは領事館の秘書の女だと語る。松山は土田
の居る青竜会の菊池のこと助けた女性だと告げる。土田は
松山にサンプルの麻薬を求めると、タバコの箱に入れて手渡す。
その姿を見てジーパンは松山を麻薬の不法所持で逮捕する。
捕まえる際にジーパンは顔と鼻に怪我をしてしまう。
帰宅するとと母・たきから絆創膏を貼ってもらうが・・・
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■二度目の登場・浜美枝さん

ボスとの会話の中でも直接的名称は出なかったけど、マカロニ
との絡みで登場した4話でのことに言及された。

手刀一撃で人を気絶させるなんて凄い。
でもドラマではよくあるシーンの一つかも。

■麻薬潜入捜査 + 外交官

浜さんが出演した4話を見ていない人にとっては相当この女性
がきな臭い人物に写るのかも。
厚生省の役人が潜入捜査しているというのもよく分からない
立場だけど、厚生省はあくまで対策本部を設置しているだけ
で有って警視庁から出向している刑事みたいなものなのかな。

外交特権で守られているのでまた面倒な事になると思わせて
実際には潜入していたという感じのネタ。

■麻薬で4億円の資金を捻出出来るものとは?

ドラマでは青竜会が主に悪役として登場していたけど、会長
の話を聞いていると背後には更に大きなスポンサーが居る様だ。
村岡もまた下っ端を捕まえても尻尾を切られて逃げられるだけ
だとして小物は無視していた。

■ボスはいつから女性の存在に気がついていたのか

女性の存在というよりも村岡・厚生省が関係しているヤマ
だということにいつから気がついていたのだろうね。
捜査一課としては殺人事件を追わねばならないし、そして
目の前で起きている麻薬の取引を無視することなど出来ない
訳だけど、今回はボスの一声で一課の捜査は待機せよとの
命令だった。相手は半年掛けて内偵調査している分けだしね。

■ジーパンの余計な行動

やはり現場に一人で潜入させることは危険だと思ったのか。

次々と青竜会の身内も殺されているし、そしてまた仲介役
の男も殺害された。ジーパンとしてはいつ気がついて処分
されるとも分からない村岡を心配して派手に行動を取り
青竜会をおびき出した。ただ彼が捕まったところで助けられる
とも限らないしね。

■ジーパンの命を救う村岡

半年間追ってきたヤマだったけど、これだけ派手に刑事が
周りで動いていればまず取引はしないと思われ。
村岡も途中で無理だと感じたのか、それともマカロニの死
のような悲しい目に合わせたくないと感じたのか、結局
自分の捜査信念は捨ててジーパンを助けることになった。

■ラスト

女性が村岡の動きを双眼鏡で見ていた人物がいたな。
これが黒幕なのか。この方が恵美さんという俳優さんなのかな。
ジーパンは手当てしてくれたお礼に白いハンカチをプレゼント。
その意味は永遠にサヨナラだとして、冷たい言葉を投げかけ
られた。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

署長 …… 南原宏治(署長)
永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)
高田鑑識員 …… 北川陽一郎

村岡房江 …… 浜美枝 (厚生省麻薬取締部・捜査官)
沢井庄吾 …… 河合伸旺 (青竜会・会長)
松山栄 …… 黒部進 (チャンライ在住の日本人)
土居 …… 内田勝正 (青竜会・部下)
土田 …… 宮口二郎 (青竜会・中堅幹部、松山と接触)
菊池英夫 …… 影山龍之 (青竜会・麻薬密売容疑)

中島元、恵(フィーミー)美、田川恒夫、 小沢直平
岡本隆、鴨志田和夫


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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