太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第64話 子供の宝・大人の夢

脚本/小川英 監督/竹林進
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公園で遊ぶ子供たち。ママ友たちの目の届くところで子供
たちを遊ばせるが、子供の一人・一郎が突然目が痛いとして
母親に痛みを訴える。母親はすぐに救急車を呼ぶと飯野病院
へと救急搬送する。

翌日の新聞は、「子供の夢を奪う 欠陥梅田玩具」だとし、
有毒塗料を使ったオモチャで遊んだ子供たちが次々と被害者を
出しているのだという。衛生局も立ち入り検査を行う中、新聞
では一郎くんの両目の失明の恐れを報道していた。

ゴリさんと山さんは梅田玩具へと足を運ぶ。
社長の梅田政夫と専務の高木達郎が対応に出る。
私たちは不良品はないと思っているとし、20年間玩具を作り続けて
着たが安全性には特に力を入れており業界随一だと語る。自分
たちにも一体今の状況がどうなっているのか分からないと告げ、
製造工場を調べているが、有毒塗料が紛れ込む形跡はないのだという。
しかしゴリさんはそれでもこれだけの被害者が出していることを
受けて隠蔽している可能性を指摘すると、専務は激怒するが、
社長の梅田は現時点では疑われても否定する根拠がないとして、
取りあえず関連商品の回収を行う事を告げる。高木は回収など
すれば会社が傾く事を告げるが、梅田自身はこんなことで会社
はつぶれないと語る。

そんな中七曲署の刑事たちは被害者たちから話を聞いて回る。
どの人物も悪徳業者だとして、梅田玩具のことを激怒していた。
ジーパンは一郎が入院している病院へと見舞いに行く。
ベッドで寝ている一郎に声を掛けるが、ショックのあまり余り
口数は多くなかった。オモチャを使ってご機嫌を取ろうとする
が、一郎はオモチャを投げつけて壊してしまう。ジーパンは
一郎の目が治る頃まではオモチャを直しておくことを告げる。

そんな中、高木専務は一郎の見舞いの品を持ってやってくる。
しかし一郎の母は感情的対応を見せて彼を追い返す。
ジーパンもまた今はまだ帰った方が良いとして病室から追い返す。
高木は帰り道、革靴を履いた男によって尾行されると・・・

ジーパンは署に戻るとロボットを直していた。
そんなジーパンの姿を見つめる久美。ゴリさんはここは警察だ
としてオモチャで遊ぶなと告げるが、久美は一郎のものだと語る。
今度一郎は目の手術をすることになったが、治る確率は50%だと
言われているとの事だった。
そこにボスがオフィスにやってくると、また目を痛めた被害者が
出た事を告げ、これで18人目の被害者だと語る。
一体誰がこんな事をしているのか。例え過失でも許さないという。

そんな中、高木専務が公園で首を吊って亡くなったとの報告が
入る。現場に行くと、高木の背広のポケットからは遺書だと思われる
ものが見つかったという。ジーパンが最後に高木に会ったが、
自殺するような気配は有ったか尋ねる。
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■狙われた子供たち・・・そして玩具店

梅田玩具のオモチャに有毒塗料が利用され、それに触れた子供
たちが次々と体調を崩して運ばれるというもの。
その中でも一郎少年は失明の危機にまで陥る。

■梅田玩具店

中堅処のオモチャ玩具を制作する会社。
社長や専務との会話に於いては、安全性には常に注意している
事を告げ、業界でもそのことに関しては随一である事を自負して
いる。特に製造工場からは有害物質が見つからないということで、
卸売りの中で混入されたものが有るのか。

■社員たちの誠実さ

梅田玩具は80人の従業員が居るようだ。
社長も専務も中小企業としてはとてもしっかりとしている人
たちで、ボスが面会した際には、とても彼らが意図的に悪さを
しているとは思えないところがあった。
今現在自分たちが反証しても、否定する根拠がないのだとして
自制する姿は有った。
こういう時に一番怪しいのは、リストラされた人物だと思うん
だけどね。なかなかそのことに言及しなかったのでイライラっと
したけど、終始ドラマでは、革靴を履いた男が事件付近をウロウロ
としているところが有った。

■高木専務が殺される。

公園で自殺したとのこと。
ポケットから遺書が見つかったということで自殺の線も強かった
けど、社長によると自殺するような人物ではないという。

■会社に脅迫の電話が届く

何故脅迫されているのか分からない内は気味が悪い。
特に梅田玩具のことを狙っているとする犯人の意図が分からない
限りはなかなか動きづらいものがあるけど、社長の元に脅迫の電話
がかかってきたことで、ある程度は的が絞れるようになってきたかな。

次々と社員が狙われ、会社のカワイイ女性も交通事故に遭わせられた
り、鉄骨が落下してくるシーンも有った。

■ボスが首をかけた作戦に・・・

署長とボスが揉めることは度々このドラマでは起きるけど、今回は
ただボスが責められるのではなく、上手いことを署長を抱き込んで
犯人検挙のために動き出す姿が有った。

マスコミに向けて事件捜査の打ち切りなどを唱えつつ、実際には
裏で捜査をしようとしていたけど、このマスコミへの発表には
そんなに効果的なものが有ったのだろうか?

■金を要求してくる犯人

4時にあけぼの公園に500万円をもってこいという脅迫の電話。
80人の従業員を危険にさらす訳にはいかないとして、社長は
退社しようと考えていたけど、ボスの作戦は、梅田と知り引きの
ある人物を通して、梅田に金の取り立てをする人物を登場させて
犯人の方から協力するということを申し出てくるような流れを
形成していく。
ゴリさんに近づいて来たのは20年前に共同設立した梅田の元
パートナーだった。
しかしこの犯人の男が無茶苦茶で、自分から20年前に金を使い込んで
逃げるわ、悪態をつくわと会社を辞めた挙げ句、会社でも社長は
待っているとして、寛容している社長の姿が有ったのにね。
恨む理由なんてまるで無いのに、人を殺すし、子供たちや社員を
危険にさらすし、あまりに人格が破綻している感じの犯人像だった。

■一郎役の松田洋治

先週、「事件記者チャボ」でも出演するのを目にしたばかり。
子供の頃の中でもまだまだ幼い時だね。
キャリアの中でもまだ一番最初の頃なのかな。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)
西山隆行 …… 平田昭彦 (署長)

梅田政夫 …… 千秋実 (梅田玩具・社長)
牧村誠一郎 …… 武藤英司 (梅田玩具創業当時の共同経営者)
高木達郎 …… 岡正剛 (梅田玩具・専務)
一郎の母 …… 菅原チネ子 (母)
一郎 …… 松田洋治 (梅田玩具で遊んでいて失明の危機)

門脇三郎、大口寛、八代るみ子、由起卓也、勝部義夫、草間璋夫
石川隆昭、金子富士雄、林寛一


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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