太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第67話 オリの中の刑事

脚本/市川森一 監督/竹林進
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デンカは酔っぱらいつつ帰宅しようとすると3人の男に突然
捕まり車の中に詰め込まれる
連れて行かれた先は城北警察署だった。デンカは警察官たちに
人違いもいい加減にしろと主張するが、そこにやってきたのは
鮫島だった。こっちも急いでいるので手続きを踏む時間が無か
ったという鮫島は、現在事件関係者の女性が瀕死の状態に有り
息が有るウチに片付けたいのだという。
亡くなりそうなっているのは藤沢裕子で、彼女の家に有ったモナ
カのお菓子の折り詰めに関してデンカに見覚えはないかと問う。
モナカの中にヒ素が入っていた事を告げ、昼間にそれを食べた
裕子が食べて倒れたのだという。救急車で運ばれる中、まだ
意識のある裕子に話を聞いたらデンカからもらったお菓子だと
言ったのだという。デンカのアリバイを聞かせる様問われる。

デンカは先日裕子の夫でデンカの大学時代の友人である藤沢修
(26歳)
に大学病院に逢いにいったが、彼は末期がんであり、
これ以上妻に苦労はかけたくないと話していたのを思い出す。
妻には他に付き合っている男性がいるということもデンカは
聞いていた。

鮫島は七曲署に電話すると当直のゴリが対応に出る。
デンカには城北署に今夜は泊まってもらうことになるとした
ことで、午前2時にもかかわらずゴリはボスに電話して、デンカ
が捕まったと報告する。
城北署では我が管轄内で起きたことは自分たちの署で捜査
するのだとして、七曲署に捜査の引き継ぎを認めようとは
しなかった。城北署と七曲署では対立の関係に有ったのも背景
には存在していた。ボスは鮫島と会うと、ウチの署員を
引っ張るのであれば連絡くらいしても良いだろうと語り、デンカ
と逢わせるよう求めるが出来ない事を言われる。デンカが私の
恩人であることは忘れていないという鮫島は、ボスとデンカの
お陰で今の自分がある事を語る。城北署が手を引くことはないが
ボスの性格も理解しているとし、勝手に捜査することは容認
するという。

ボスは署長の西山に報告する。
ボスは署長からも合同捜査の申し出をして欲しいとして、現在
はメンツ云々ではないことを語るが、署長は頑なに拒否する。
もしもデンカが事件関係者ならば懲戒免職にする事を告げ
ボスとしての立場も危うい事を語る。

ボスは七曲署の捜査官たちに事情を語り30日のデンカの足取り
を聞く。デンカは午後3時に病気の友人の見舞いにいき、午後
時に一度署に戻っていること。久美は病院に行く前のデンカに
逢っており、見舞いの花は鉢植えと切り花のどっちが良いかと
尋ねられて、鉢植えが長持ちすることを話したのだという。
入院患者がガンだとすると入院している病院は限られているだ
ろうとし、逮捕されたのが城北署管内であれば尚更だという。
山さんは城北大学病院だろうと語る。
手がかりは鉢植えの病室だということ。長さんは久美に対して、
普通常識として、入院患者の見舞いには切り花を贈るものだとし、
鉢植えを贈るというのは、入院が長引くことを意味して昔から
縁起が悪いと言われている事を語る。

ゴリと山さんは鉢植えの病室を探すと、すぐに該当する病室が
見つかる。入院患者は藤沢修(24歳)だった。看護師の横井光枝
によると先ほど少し出かけたようだと語る。
修のことを調べると豊島区池袋のさくら荘3号室に棲んでいると分かり
早速その周辺で聞き込みをすると、藤沢の奥さんの元には
男性の影があったという証言を得る。
修の元にたどり着いたゴリさんたちは修から話を聞く鮫島の元
にたどり着くと、流石にもうここまでたどり着いたのかと告げ
られる。
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■デンカの友人が事件の関係者

なんか刑事の友人が殺人事件の犯人になるというのが実に切ない
感じがする。そういう設定のエピソードも微妙に多いような感じ
だしね。

話を聞くと今回の藤沢の結婚を引き合わせたのがデンカだと知って
責任を感じていたようだ。

■刑事・鮫島

最近テレ玉で放送している80年代のドラマはどれも藤岡琢也さん
が出ているので、なんとなく懐かしいなと思いながら見ている
のだけど、太陽にほえろでも刑事役で登場していたのね。

鮫島はボスやデンカたちとの繋がりは有るようで恩義がある分
今回の件では相当切なそうな感じだった。

■偽装殺人

結果として事件は愛人と結ばれる為に妻を殺害しようとしていた
ものだと判明する。愛人は千葉県の土地成金の娘だということ。
よく分からないのだけど、70年代・80年代のドラマを見ていると
時々千葉の土地成金のことが設定としてあるのだけど、この時代
は千葉は経済・不動産的にはニューフロンティアっぽいところが
あったのかな。

殺害に関与したのは看護師だったけど、看護師は女性側に非が有る
様に見せる為に、男装して何度か裕子の家を訪ねるフリをしていた
様だ。
しかしよく分からないのは、何故夫は妻に男がいるというウソを
吹き込もうとしていたのだろうか?架空の人物を仕立てることで、
離婚を有利に持ち込もうとしていたのか、それとも痴情のもつれに
よる犯行だと思い込ませたかったのか?

■偽装犯罪者

ジーパンは新人だということを利用し鮫島に逮捕されることで
拘置所に勾留されるよう仕組んだ。そしてデンカとジーパン
を接触させようとする。作戦としては悪くないけど、鮫島が
逃げるジーパンを追いかけるという構図はちょっと苦しかった。
しかも拘置所内で同じ房に入るとも限らないしね。

■ウソ・ウソ・ウソ

修がガンだというのもウソならば、鮫島はなんとか犯人をあぶり出す
為に亡くなったハズの裕子の遺体を持ち出して生き返ったことを
吹き込む。凄く大胆な作戦だけど流石に無理が有るような気がする。

案の定解決した際には、鮫島は山田署に左遷された。

しかしまぁわざわざ殺しにくるっていうのも違和感が有ったけどね。



藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)
西山隆行 …… 平田昭彦 (署長)

鮫島隆 …… 藤岡琢也 (城北署刑事)
藤沢修 …… 明石勤 (26歳、デンカの友人)
横井光枝 …… 加藤眞知子 (城北大学病院看護師)
藤沢裕子 …… 香川リサ (修の妻、デンカが修を紹介した)

加藤和夫、福田トヨ、、石光豊、国井正広、大宮幸悦




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