太陽にほえろ! 1972年7月21日から1986年11月14日・全718話 日本テレビ プロデューサー（日本テレビ）：津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山 口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫 プロデューサー（東宝）：梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟 企画・原作：魔久平（共同ペンネーム） 原案：小川英 音楽：大野克夫 http://www.teletama.jp/drama/index.html 第70話 さよならはいわないで 脚本／柏倉敏之 監督／児玉進 -------------------------------------------------------- 久美が七曲署のデンカの元に花束を持ってくる。 デンカは自分が頼んだものではないような口ぶりで語るが、 久美から花屋はデンカが頼んだものだと語っていた事を告げる と、捜査一係の刑事たちはデンカにどういう訳か尋ねる。 実は彼女である柚木麻江の誕生日だと語ると、ジーパンは そんな人がいたのかと告げる。 「この姿、鬼も怖がる捜査一係の刑事か」として長さんもカラかう とボスは今日は特別無罪にしてやるから早く彼女の元に駆けつ けてあげろと語る。 そんな中七曲署には女性の遺体が発見されたとの連絡が入る。 ボスはデンカは来なくて良い事を語るが、そういう訳にはいか ないとしてデンカは捜査に加わり、彼女にも仕事で行けなくな った事を語る。麻江は既に誕生日の準備をして待っていた のだが・・・ 遺体は河川敷で発見される。 被害者は手で首を絞められたことによる窒息死。死後15時間 程度・・・つまり夕べの10時前後だという。現場近くに落ちて いた被害者のバッグからは社員証が発見され、海南商事の 人事課に勤める北口初代だと分かる。金には手をつけられてい ないとのこと。デンカには女性の会社にいって話を聞くよう 命じるボス。 北口の上司・影山から話を聞くと、彼女は仕事も良くできて 後輩への面倒見も良かったのだという。確か独身で一人暮らし をしていると聞いたという。 一方ゴリと長さんは被害者の自宅マンションを調べる。 管理人の女性によると、初代は春には結婚するという相手が いたのだとし、名前は教えてくれなかったのだという。一人 で寂しそうにしていた事を語る。 口座を調べると、かなりため込んでいて、先月、先々月と 100万円を払い戻している事を知る。また室内からは8mmフィルム が発見される。 署に戻って映写機で再生すると、初代が海辺で写る姿が撮影 されていた。赤いバラを持って砂浜で楽しそうにしている 彼女の姿。しかし男性の姿は映っていなかった。 そんな中被害者を司法解剖した結果、妊娠5ヶ月だと判明したと いう。恐らく結婚をエサにして金を巻き上げ、子供が邪魔に なって殺害したのではないかというものだった。 なんとかして初代の男性関係を捜し出そうとして聞き込みして 回る。しかしまるで手がかりはなく捜査は行き詰まってしまう。 デンカは長さんに対して捜査が行き詰まったら原点に戻って 現場に戻るべきだと以前長さんから学んだことを語ると、長さん は取りあえずボスに現状を知らせてくるとして現場から離れる。 デンカは一人で手がかりを探す中、何者かが遠くでこちらを見て おりデンカの視線に気が付くと逃走を図ることを見る。 デンカはすぐに追いかけると、浄水施設の敷地内へと逃げ込む 容疑者。デンカは慎重に探して回るが、背後から鉄パイプで 殴られて意識を失う。意識を失う中、デンカは容疑者の革靴に は黄色いペンキが付着しているのを見つける。 午前11時頃から捜査に当たっていたデンカが行方不明になって いることをマスコミも報道する。麻江はその報道を聞いて急いで 七曲署にやってくると事実関係を聞きに来る。 ボスはデンカは滅多にヘマをするヤツではないので彼を信じて 今は待って欲しいと語る。 ジーパンと山さんは現場へといくと、そこには初代の上司の 影山の姿が有った。部下に花束を捧げに来た事を告げる影山 は近所の人からこの現場で殺害されたということを聞いたのだ という。犯人の目星は付いたのかと問うが、今はまだ分からない 事を語る。 -------------------------------------------------------- ■68話は欠番 69話も吹っ飛ばして一気に70話の放送が描かれた。 昔のドラマは放送できないエピソードが結構あるんだね。 コンセプトが違うみたいな監督や脚本家の我が儘で放送しない っていうのもちょっと傲慢な感じはするけど。 昔のドラマを見ていると放送禁止用語とか時々使っていて 音声を切っているシーンがよくあるんだよな 当時の価値観だということで、オリジナルのまんま放送して も良いんじゃないかって気がするんだけどね。 ■デンカの彼女 刑事には結婚生活は似合わない・向かないとする切ない エピソード構成だった。彼女の誕生日に事件が起きるだけ ならばともかく、命の危険にさらされたり、刑事の恋人だと という理由だけで付け狙われてしまうのだからなんとも 悲しい限り。 ■結婚詐欺男 上司の影山が犯人だった今回の案件。 意外と早い段階から「君犯人じゃないよね?」オーラが出て いたけど、結婚詐欺が出来る様な人物的魅力がある人物だ ったのかなと思うとちょっと違和感は有るのかも。 この影山って既婚者だったりするのかな?もう結構良い年に 見えたけど。 ■デンカの拘り 今回はデンカだけでなく恋愛に於いてはボスが随分デンカを 応援する姿が有った。ボスもデンカと同じように過去に於い ては同様のケースで結婚を逃している人物で、その事実を 山さんから聞かされていた。 ボスは最後に断られても強引に押し切るべきことをアドバイス しており、相手もその強引さを待っていることも考えられる として自らの体験談を語っていた。 ■好色色男 デンカはドラマの中ではモテ役だけど、これまでにお見合い したり意外と女性関係に於いては見た目ほど持てない みたいな設定は存在していたよな。 デンカがデート様に花束を用意してオレンジ色のネクタイを していてからかわれていたけど、ボスの真っ赤なネクタイ の方が超ど派手だったぞ。しかもシャツの色合いのセンスも デンカよりも良いし。久美ちゃんも結構派手な装飾品を 付けていた。 ■現場に落ちていたカフスボタン 完全にルビーだとルビーだと思っていたけど、あれを現場 の関係者の遺留品だとするには相当無理が有るよな。 子供はベッタベタに触れてまず指紋など検出される訳もない。 藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長) 山村精一 …… 露口茂 (山さん) 石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん) 島公之 …… 小野寺昭 (殿下) 野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん) 早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ) 内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ) 柴田純 …… 松田優作 (ジーパン) 永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係) 柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職) 西山隆行 …… 平田昭彦 (署長) 柚木麻江 …… 有吉ひとみ 川辺久造、直木晶子、小原秀明、川口節子、安田泰三、松田剣