太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第72話 海を撃て!!ジーパン

脚本/鎌田敏夫 監督/竹林進
--------------------------------------------------------
ジーパンはボスに連れてられて射撃訓練場にいく。
ジーパンは何度も発砲するが的にはなかなか当たらない。それを
見たボスは銃にも心があるとしてお前が銃を嫌えば銃もお前を
嫌うものだという。それを聞いたジーパンはこんなちっぽけ
なものが人の命を奪うことがやりきれないだけだという。
ボスは警察官だったジーパンの父親が銃で殺害されたことも
知っており、銃を嫌う嫌うも分かるとするが、俺たちは決して
銃をアクセサリーとして持っているだけではないのだと語る。
ボスは自分もジーパンと同じ頃は発砲の腕が下手だったことを
告げ、こんなものを撃つ事件など、そうあるものではないと考
えていたのだという。撃ったとしても威嚇として発砲する程度
のものだと・・・しかしある事件で犯人が銃を持っていた為に
肩を撃って銃を落とそうとしたが、胸部を貫いてしまい殺して
しまったことがあるという。犯人が凶悪犯だった為に批判される
ことはなかったが、正確な射撃をしていれば例え犯人であれ、
一人の命を奪うことはなかったとのこと。それ以来は死にもの
ぐるいで練習をして今に至るという。自分の銃の腕に狂いが生
じたと感じれば銃を捨てる覚悟だという。

オフィスに戻ると、ある人物が署に尋ねて来ていた。
九州・長崎の佐世保に有る清心女子高校の引率の教師・金森
先生
で、現在修学旅行で東京に来ているのだという。生徒の一
人が宿に戻ってきていないのだという。昨日は最後の自由
時間だった事を告げ、今日長崎に戻る予定だったとのこと。
居なくなった女生徒は宮野ゆかりだった。

一緒に自由時間を過ごした女生徒から話を聞くと、銀座のデパー
トにいた際に彼女とは分かれたという。2時頃、彼女は疲れた
ので宿舎に戻るとし、デパートから何処かに電話していたみたい
だと語る。

そんな中ジーパンは署にかかってきた電話を取ると、ゆかりだ
と思われる遺体が多摩公園近くで発見されたとの連絡を受ける。
金森教師は遺体を確認すると確かにゆかりだと知る。
検視官によると死因は絞殺で、皮下出血の跡からすると、片手
で喉を絞めて殺したようだとのこと。相当な力と、手の大きい
人物だという。また近くから被害者のものだと思われるバッグ
が発見される。中には学生証と共に、彼女に宛てた手紙が入って
いた。差出人は加納修という人物のものだった。

加納は宮寺モータースで自動車の修理工をしている人物だった。
彼女とはペンフレンドだが今までには逢ったことがないという。
今回逢う事になっていたが逢いに行かなかったとのこと。
何故逢いに行かなかったのかと尋ねると、文通している際に
書いた内容は全てデタラメであり、金持ちだとしていたが、実際
には中卒で修理工として働いているのだという。それを言えば
逢ってくれる筈は無いと思ったのだと。最後の電話でホントの
ことを話したのだとし、多摩公園で待っていたが彼女は来なかった
のだと語る。
それを聞いた山さんは、お前はウソが上手いなと語ると、実際
には直接逢ってそのことを話したら拒絶されてそれで頭に来て
殺害したのではないかと疑う。手の大きいヤツが殺害したことが
分かっており、待ち合わせ場所を指定したのも加納の方だと
語る。3時過ぎに逢う約束をした事を告げるが、死亡推定時刻は
2時から5時だと語る。山さんたちは彼の容疑を疑いながらも
その時公園には他に誰か居なかったのかと尋ねると、外国人が
いたという。40歳代の体の大きな人物だったとし、決して俺が
殺害した訳ではないのだと語る。
--------------------------------------------------------
銃が人の命を奪うだけのものという偏見を払拭するには良いエピソ
ードだったけど、シナリオの段取りは相当強引だったね。

テレ玉だとここの所、エピソードが飛び飛びで放送されている。
しかもこれを見ているのは2014年4月2日なんだけど、次の放送は
5月7日(笑)いくら何でも番組構成が酷いっすね(+_+

■ジーパンと銃

太陽にほえろを一話から見ていくと、銃を持つべきかどうか
の葛藤はそれぞれの刑事にあることが分かる。
特に印象に残っているのはゴリさんが決して銃を持たないと
するエピソードとマカロニがそのことに疑問を呈するエピソード
だったのかな。しかし必ず何処かで銃を持たねばならないとする
転換点がある。今回はジーパンのそんなイチエピソードだった。

■殺人事件発生

修学旅行中の女子高生が行方不明から殺人事件として発見される。
当日の足取りを調べていると、所持品から彼女は文通していて
その人物と逢おうとしていたことが判明。
しかし文通相手の加納修はその日は約束をしていたが彼女は来なか
ったので逢わなかったと証言する。証拠もないので取りあえず
釈放し、彼を尾行することにする。
しかし取り調べの際に彼は公園で外国人を見たという証言をして
おり、背後ではその裏取り作業を行っていく。

■加納修の奇っ怪な行動

クラブ"シャングリーラ"という店でホステスから銃を奪ったこと
が判明。クラブには米兵が主に来るので飲み代を払えない兵士は
銃を置いていくのだという。店に入って来た刑事に対して銃を
向けて手錠をハメて逃走する。

加納は殺害した女子高生が外国人だと知って復讐する為に銃を
奪ったようだ。

■外国人が殺人に関与

加納自身の証言だけでなく、目撃証言もあり、更には被害者が
争った際に毛が多数見つかる。その毛は日本人の毛ではなく
外国人の毛だとしていたけど、毛髪ではなくそれ以外の体毛だと
いうことだけで外国人ということになってしまった感じだった。
DNAレベルの検査がこの時代成立しているハズもないしね。

加納は何かをきっかけにして当日公園にいた外国人が誰なのかを
探り当てた様だ。
後々室内を調べた結果、雑誌に掲載されていた外国人バイヤー
だという事が判明。たちの悪い男で外事課もマークしていた
人物・ジョン・スミスだと分かる。

■シンコが突然張り切る

シンコが出演する時としないときが有るね。
今回はいきなり彼女も危険な現場への捜査へ繰り出すことになった。
シンコが所持していた銃は妙に小さかったので殺傷力は如何にも
ない感じだけどね。
シンコはジーパンになんとしてでも銃を持たせたいと思ったの
だろうか?
シンコは残念ながら小屋の中からの発砲で倒れるが、何故相手が
犯人を撃ったのか、何故そこで加納と外国人が逢っていたのか
は謎。
ジーパンがわざわざアクションしながら小屋に近づく姿がちょっと
滑稽だった。
シンコは腹を打たれて弘生警察病院に運ばれる。

■目撃証言

多摩川付近の貸しボート屋で加納を見たとする目撃証言がどこから
ともなく現れる(笑)。更にその後、釣りをしていた少年がその
近くの川から出てくる外国人の姿を目撃している。黄色いカマロ車
だったとのこと。スミスから話を聞くが会議をしていたとする
ヒカリ貿易の社員たちの証言があった。

■物証・現場検証

長さんはジーパンに対して当時シンコを発砲し、小屋に踏み込んだ
際の状況を現場検証の中で尋ねていく。
小屋に突入した際には既に加納は額を撃たれて亡くなっており、
窓から手を伸ばして銃を撃つことなど不可能だとされる。
また現場にあるゲソ痕から現場には何者かがいた形跡が有った。

■スミスのアリバイを崩しに掛かる

一番気の弱いヒカリ貿易の社員・野田さんを犯人隠匿罪で逮捕する
ぞと脅していた。沢本部長が社員たちに、アリバイの証言をする
様強制して、貿易取引をまとめていたことが判明。
逮捕令状が出るまでスミスをマークしていたが、彼はモーターボート
を使って逃走。ジーパンは長さんから銃を借りてボートを走って
追いかけて海に向かって発砲した。



藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)
西山隆行 …… 平田昭彦 (署長)

加納修 …… 山西道広
ジョン・スミス …… トニー・セトラ

夏川圭、築地博、今井和雄
三戸悦子、高橋美知子、金子美智代、石山克己、和田丈夫


inserted by FC2 system