太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第76話 おふくろ

脚本/鎌田 敏夫 監督/児玉進
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母・たきは寝ているジーパンを起こしに来る。
自分はこれから仕事に出かけるということ。たきは城北病院の
看護師の仕事をしていたが、最近のたきは風邪で熱が有り、
ジーパンはまだ母親の額を触れると熱がある事を知って休む
べきことを語るが、白衣の天使が人助けに行かねばならない
事を語る。ジーパンは俺も仕事をしているのだから母には家
にいた方が良いとし、朝食は俺一人で食べなければならないの
かと問うと、ご飯を一人で食べるのが嫌ならば嫁でも探せと
告げる。

ジーパンが出勤すると、久美やシンコ、ボスがジーパンの母の
容体を気にして声を掛けてくる。ジーパンは大丈夫だというが、
シンコには細々と説明したことを知ってその対応の違いに
久美はむくれてしまう。

そんな中ボスに電話が鳴ると、派出所の警察官が深夜の警邏中
に殴られ銃を奪われる事件が発生したという。すぐにボスと
ジーパンは警察官から話を聞きに行く。
話によると夜中の3時頃、若い娘からアパートに不審者がいる
ということで一緒に来たら突然何者かに頭を殴られたというもの。
女性の顔に関しては既にモンタージュが作成されているという。
女性は共犯者なのか?恐らく共犯だとする捜査官たちは、計画的
な犯行ならば犯人は目的をもって銃を奪ったのだという。
銃弾に込められた弾は5発。使われる前になんとかして見つけ
ださないといけないと語る。

捜査官たちはみんなで聞き込みをして女性の目撃情報を尋ねて
いく。

城北病院ではタキが看護師として働いていたが、ゴミ箱にゴミを
捨てに行くと、なんと突然男性が目の前に現れ、彼女は撃たれて
しまう。ジーパンはその知らせを受けすぐに城北病院へとやって
くる。
一体誰が母を撃ったのか・・・ジーパンは感情的になり今にも
爆発しそうだった。ボスは母親には安静が必要だとして、
今はソットしておくべき事を語る。
病院のスタッフに聞くと、撃たれる前で病院にはタキはいるか
という電話が有ったのだという長さん。銃弾は盗まれた銃から
発せられたものだと判明する。
ジーパンは発砲された現場を見ると母の血痕を流れているのを
知って怒りに任せて辺りの木枠を壊しまくる。

その頃、アパートにいた町田勇一と和子は、事件について
話合っていた。兄の勇一は最後までやるが、これ以上は妹の
和子を巻き込み事は出来ないと告げ、兄ちゃんとは別れよう
と語る。人殺しは一人で良いと告げ、お前に出来ることは
もうないと語る。和子に対して俺や母の分まで生きろと
告げると、兄は外に飛び出してしまう。妹は急いで追いかける
が、兄は妹が大声で兄を捜すのを耳にしながらも身を隠して
妹が通り去るのを待っていた。
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派出所の警察官が突然銃を奪われ、ジーパンの母・タキが銃弾に
倒れる。
タキは城北病院で勤める看護師だったが、人に恨まれるような事
は決してしない性格だったということで、彼女を狙って撃った
ものとは考えられなかった。ジーパンはそれを受けて冷静には
なれず何とか犯人を捕まえようと躍起になる。

昔のドラマって兄と妹と関係が相当絆のある人物として描かれる
ことが多いね。今回の家族の場合、両親が居ない事もあるので
どうしても互いに助け合わなければならない関係にあるとは思う
けど、昔は共働きの家庭ともなると、兄が妹の面倒を見ていた
ということなのか。

若い女性を泥棒だと知って付きだした男がいるという知らせを
受けてジーパンとシンコが捜査に向かう。
更にその界隈で兄を捜して叫ぶ女性の姿が目撃されていること。
そして銃を奪われた派出所の職員がモンタージュを作成していた
ことから、その顔が泥棒だとして差し出された女性とソックリ
だということで、取り調べを行っていく。

ジーパンが必要以上に感情を入れて捜査することに対して、
ボスからは、「お前の母の敵を討つ為の捜査じゃないこと。」
「命の重さは同じであり、冷静な心を持てないと捜査には邪魔
だ」と一喝されていた。

所持していたバッグの皮がくたびれているのに金具が新しく
されていた事から、それを修理した店を見つけ出して家を
捜索。容疑者が町田だと判明し、住所も分かると、町田家の父は
10年前の船舶の遭難事故で亡くなり、母は一年前に手術して
半年前に亡くなっている事を知る。

次々と病院関係者が撃たれている現実を見て、山下病院で母親の
手術を執刀する関係者が狙われていることが判明する。
「アリスの棘」の父親復讐劇みたいな格好のドラマだったけど、
この時代から執刀中に鉗子を体内に入れたまま手術を終えてしまう
ということが有るんだね。
内臓とかの臓器って入り交じっているので、一度腹部に入ると
見逃してしまうものなんでしょうかね。

火葬した後に見つかったこと。
元々母親が腹痛があるということを話していれば防げていた事故
だったということも有ってちょっと微妙な感じだけど、生きるも
死ぬも金次第って感じで切ない。

男性は二人も殺しているので、情状酌量などは通じるのかな。
妹だけを残して兄だけが逮捕されるというのもちっょと可愛そう
な事件だった。

ジーパンは自分の母を撃った犯人なのに、事情を知った後には
同情する姿が有った。ジーパンが同じ立場だったとしたら、同じ
ような行動に出ていたのかな。

シンコが病室のタキの元に花を生けに行った際にタキからは
息子の彼女かと言われ、否定しつつもちょっぴり照れている姿
が印象的だったな。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)

町田勇一 …… 小原秀明 (兄)
町田和子 …… 北原一実 (妹)
山下 …… 武藤英司 (病院長)

小原英明、武藤英司、北原一実、石井麗子、高尾礼子、山口雅生
与力礼子、向井洋一郎、二瓶餃一、伊藤健、夏木順平



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