太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第80話 女として刑事として

脚本/柏倉敏之 監督/澤田幸弘
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七曲署・一係は通報を受けて三光商事の事務所に捜索が入る。
一同オフィスに入ると、なんと警備員が射殺されていたが
ボスは強盗は入ったばかりだとして、まだ近くにいるハズだと
してすぐに追いかけろと語る。それぞれに逃走経路の可能性を
見つけて方々に犯人を捜す。その中でシンコが逃走する3人の
犯人とばったり遭遇する。しかしシンコは何も止めることが
出来ず、車で逃げるのをただ見守るしかなかった。

翌日のマスコミで事件は報道される。
三光商事のガードマンが殺害され、給料の9千万円が盗まれた事。
犯人は3人組であり、その犯人の顔を見たというシンコは七曲署
に張り込みしているマスコミたちによって質問攻めに遭う。
それを無視してオフィスに行く中、シンコの情報を元に犯人の
モンタージュ写真が出来上がる。これで犯人への逮捕への目処
もついたとして、ゴリさんたちは取りあえず昼食を食べに行こう
と語る。しかしシンコだけは取り逃がしたことに落ち込んでいた。
ジーパンはシンコに元気を出すよう告げると、「シンコは女だから
仕方が無い」と火に油を注ぐような言葉を投げかけてしまう。

ボスの元に山さんからの電話で犯人の身元が割れたとの報告が入る。
モンタージュの男は元三光商事で運転手をしていた中村コウジ(24歳)
だという。シンコのモンタージュのお陰だとしてお手柄だと
いう。彼は2年前に愚連隊とケンカしたのを理由に三光商事を
止めているとのことだった。
ボスたちは検死解剖の結果を聞きに行くが、シンコに対しては
部屋で待機しているよう命じる。

ゴリと長さんは競馬場にいくと中村の友人である清水ゆきおの
元を尋ねる。予想屋をしていた彼は二人の刑事を目にした
途端に逃げ始める。捕まえて事情を聞くとカップルに暴行した
のでその件で問い詰められるのかと思ったという。中村のこと
を知っているだろうと問うが、確かに最近まで知っていたが、
遭っていない事を告げ、俺よりも中村と付き合っている田宮
ゆかりから話を聞くべきだという。彼女は新宿のガソリンスタ
ンドで働いているとのこと。

デンカと山さんはガソリンスタンドに行きゆかりから話を聞く。
ゆかりは一年前まで中村と付き合っていたことを認めるが、彼は
働かずに遊んでばかりの人だったので別れた事を語る。今は
何処に居るのかまるで分からない事を告げる。

シンコは一人オフィス内で落ち込んでいた。
久美はそんなシンコのことを励ます。私があの時しっかりして
いけば捕まえられたというシンコ。やっぱり女性に刑事は無理
なのか。久美はシンコも負けずにやっていることを語るが、
ボスはそう思っていないとし、だから捜査から外したのだと
語る。久美は男は女をバカにしているのだとして、女にしかで
きない捜査はあるのだと語る。
そんな中ボスのデスクに電話が鳴ると、三光商事の担当の刑事を
出して欲しいというタレコミの情報が入る。シンコは自分が
担当している事を告げるが、女性が担当なんてと信用されなか
った。しかし話を聞くと襲った犯人を見かけた事を告げ、手配写真
と同じ男がいるのだと言われる。
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三光商事で警備員が3名殺害され社員への給与金9千万が
盗まれる。シンコは犯人を目撃しており、3人の逃走犯のウチ
その中の一人の顔を覚えていた。モンタージュを作り関係者から
話を聞くと、男は2年前に会社を辞めた中村だということが
判明する。

女性としての刑事としての限界を感じると共に女性ならではの
細かいところに違和感を覚えて捜査に反映させていくという
二つの側面を描いたモノ。
女性でも刑事として適正な体格や身長みたいなものがあると
思うけど、
流石にシンコさんは可愛すぎるのでちょっとアクションが出来る
とも思えず、他の男性刑事が行うようなことは出来ないよね。

中村の友人から話を聞いて少しずつ彼の人間関係と現在に至る
状況を尋ねていく。
田宮ゆかりという女性と付き合っていた過去が有り、本人は
それを否定しているが、果たしてそれがホントのことなのか。

二度に渡って中村を見つけるという幸運に恵まれたにもかかわらず
二度とも逃がしてしまうというシンコの失態。
しかもその中の一度は、銃を向けられて何も出来ないところを
ジーパンによって助けられ、しかもジーパンは銃弾によって右腕を
負傷する。

ジーパンの腕の状態が思った程よくはなかった為に、シンコは
更に落ち込む。ジーパンはシンコを傷つけるような無神経な言葉を
発したこともあったけど、逆に励ましてくれたこともあった。
焼き芋を買ってくれたところもジーパンらしい気の使い方。

負傷したジーパンを見た改めて捜査を開始すると、ゆかりが一人
でいる時に涙する状況は、中村との繋がりがあることを示唆して
いると感じたシンコが再度調査を開始していく。
シンコが尾行することになるけど、相変わらず尾行するのに真っ赤
なコートを着て誰よりも目立つ服だったりするから困ったもの。

ゆかりから話を聞くと、2年前に中村が愚連隊とケンカしたのは、
ゆかりを助ける為のものであり、その時に手を負傷して運転手と
してはやっていけなくなった事を知る。
今のシンコがジーパンにしてしまったことと全く同様の立場であり、
感情移入させるものが有ったけど、これだけの人を銃で撃った
ことはちょっと刑期は長くなりそうだね。

シンコとジーパンの関係が急に接近した感じで、最後はゴリさん
とボスだけが相手がいないとしてボスのことを独身会会長だと
意地悪していた。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)
西山隆行 …… 平田昭彦 (署長)
柏木麻江 …… 有吉ひとみ (デンカの恋人)

中村コウジ …… 小野進也 (24歳、愚連隊とケンカして首に・・元三光商事)
清水ユキオ …… 手塚茂夫 (競馬の予想屋、中村の元知人)
田宮ゆかり …… 松崎緑子 (ガソリンスタンド勤務、中村と1年前付き合って)
町田 …… 木村豊幸 (強盗のリーダー)

市村博、高橋明
加藤茂雄、小澤憲一郎、本田淳子、築地博



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