太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第83話 午前10時爆破予定

脚本/柏倉敏之、小川英 監督/高瀬昌弘
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ゴリさんは朝から勉強していた。巡査部長への昇進試験が
もう少しで迫っているという。長さんは自分は5回目で合格した
事を告げると、どうしても捜査が忙しくて勉強をするヒマが無い
のだという。ゴリさんに対してよく試験を受ける気になった
ことを指摘すると、縁談の為だという。相手の父親が平刑事
には娘をやらないと言われた為に試験に合格する必要が有った
のだという。デンカとジーパンはゴリに対して平刑事のトップ
バッターだとして是非とも頑張ってくれと語る。合格したら
奢って下さいよというジーパンは、三人でゴリの合格を祝う
為に手を取り合う。ゴリはジーパンに対して奢るよう強制する
と刑法222条に抵触するぞと語る。

一方城東大・教育学部の郡司武彦教授の元に差出人の書かれて
いない小包が届く。中には「罪と罰」の本が入っており、その
本を開くとなんと爆発したのである。
上半身が大やけどを負うが死ぬことはなかった。犯人の動機は
不明だった。
鑑識によると火薬はダイナマイトが使われていたという。
送り状を見ると新宿区南七曲町・郡司武彦と宛先だけが書かれて
いた。

武彦が入院している病院へといく山さんとジーパン。
犯人に心当たりはないかと尋ねると、学生とは上手くやっていた
という。しかし最近吉岡マサルという予備校生から脅迫を受けて
いたという。教授に対して東学予備校に通っている彼は、裏口
入学を頼んだが、吉岡は落第して怒っていたのだという。

吉岡のマンションを監視する。
彼は勉強の為だけにマンションの一室を借りているのだという。
ゴリさんは勉強に戻ってくれとし、自分達が見張るというジーパン
たち。そんな中吉岡が帰宅すると逃走した為に追いかけ、公園
で捕まえる。
取調室で彼から聴取するが、電話したのは自分だが教授を襲った
のは自分ではないという。電話の件は親には内緒にして欲しいという
吉岡。
筆跡鑑定でもシロだと分かった為に釈放される。しかし教授から
教わったもので不合格になった人物が犯人だとすると、容疑者は
多数居る事を語る。ダイナマイトの出所を探すのが早いのではない
かという。

そんな中、ボスの元に犯人だと名乗る人物から電話が鳴る。
もう一度花火を上げるという。ボスは名前は何かと尋ねると、
ラスコーリニコフだという。罪と罰の主人公の名前だなという
ボスは、それならば主張があるのだろうとし、目的は何なのかと
問う。犯人はオレに関心を持ってくれた人はこれまでに居なかった
として語る。逆探知が成功し公衆電話からだと判明。
ボスは話し相手が必要ならばいつでも聞くことを告げるが、
もう爆弾は用意してきたのだとして、時間なので電話を切るという。
急いで現場に行くがそこに犯人の姿は無かった。
しかし付近に必ずいるハズなので徹底的に探す様指示される。

そんな中、巡回バスの後部座席で爆発事件が再び発生する。
またしても爆発物は本に仕掛けられていたという。
死者は出なかったが重傷者2名、軽傷者4名だという。
運転手によると気が付いた時には後部座席に荷物が置かれていた
という。
バスの路線図を広げると大体5丁目から中町辺りから乗ったハズ
だという。みんなが聞き込みに出る中、ゴリは電話番だとして
勉強に専念するよう語る。
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ゴリさんは結婚する為にも昇進試験が欠かせないものとして
勉強を初めて二日後の試験に備えていく。
しかしそんな状況の中で、教授を狙った爆破事件が発生し、
ボスの元にも電話して犯行を予告するという大胆な行動に出てくる。
バスを爆破し、今度は大学病院を10時に吹き飛ばすという
予告を受けたことで、七曲署は病院長との相談で患者を退避さ
せていくことになる。

受験生が大学の医学部に合格しないことで逆恨みして犯行に及ぶ
という事件。
不合格した事実を自分自身にあるという事でなく、他人にその責任
を転嫁して怒りを発散していくというもの。

ダイナマイトの入手経路がまるで提示されていなかったので、
違和感しかなかったし、病院全体を爆破するといいつつも、
最後に枕の中から発見されたダイナマイトは今までのものと
変わりがないものだった。

ダイナマイトを探す過程で科学捜査班の男が起爆装置の周波を
拾っているのかも知れないけど、ダウジングの電子版のような
装置を使って場所を特定しようとしているところが笑えた。

ゴリさんにとっても昇格試験が有り、落第する人の気持ちという
ものを今回の受験生にもぶつけていくというものが有ったのかも
知れないが、縁談のために昇格試験を受けるというのもちょっと
難破な目的かも。

結構久美ちゃんが多くフレームに出てきたエピソードだったので
良かった。犯人から電話がかかってきた際に、手際よく録音して
いたり、イヤホンで犯人からの電話を聞いているところなど、
庶務以外の仕事での活躍が見て取れた。

冒頭で狙われた大学教授は予備校でも授業を受け持っていたという
ことだったのか?裏口の金をもらっていたかどうかという話題にも
触れたけど今回の犯人の流れとはまた別のモノがあったし、
狙われる筋合いもないような感じにも見えた。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)

安西 …… 武岡淳一
院長 …… 加藤武

波多野憲、田利之、東静子、川口節子
鈴木治夫、岩瀬ゆう子、渡辺市松、内山朋子、市川ひろし



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