太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第109話 俺の血をとれ!

脚本/小川英、朝倉千筆 監督/山本迪夫
--------------------------------------------------------
山村とジーパンは張り込みするが空振りだったことも有り、
疲れた顔をしていた。ジーパンはちょっとコーヒーを買って
くるとして持ち場を離れると、山村は宝石店から出て行く
4人組の拳銃強盗の姿を目撃する。山村はその中の一人に向けて
サブと声をかける中、一発の銃声を鳴り響かせる。
ジーパンもその銃声を聞いて急いで現場にいくが、山村は
飯田によって頭を殴られ気絶すると車の中に連れ込まれてしまう。
ジーパンは一足遅く、発砲することも出来たが、銃を引っ込める。
すると立ち去った後には山村の銃が落ちていた。
すぐに一係に電話すると当直していたゴリが電話に出る。
事情はよくわからないが山村が男たちによって車で拉致され
たこと。現場には銃も落ちていたという。自宅で寝ていたボス
の元にもゴリを経由して山村に起きたことが伝えられる。
ジーパンは逃走した外車とナンバーを目撃しているので今調べて
いるという。ボスはすぐに現場に行き店をしらみつぶしに探せ
と命じる。

サブは脚を撃たれたことで痛みを訴えるが、リーダー格の男・
飯田は脚の傷くらいで情けないという。しかしキミコは
サブのキズ痕を見てすぐに手当をした方が良い事を語る。
そもそもなんでこんな得体の知れないヤツ(山村)を連れてきた
のかと。何故あの現場にこの男は居たのか。計画を知って待ち
部瀬していたのか。飯田はこの男は刑事だろうとし、服の中を
調べてみろと命じる。キミコは背広の中を調べると警察手帳や
手中は見つかるが、銃は見つからなかった。コイツは刑事
なのでバラすのも慎重にやらないといけないという。
銃はどうしたのかと問うが、争うウチに落とした事を語る。

宝石店から話を聞く。二人の店員共にすぐに目隠しをされた
のでよく覚えて居ないという。男がジーパンを履いていたのは
確かだというがそれ以外は分からないという。ゴリは犯人が
4人だと分かっただけで収穫有りだと語る。店長によると1億
2千万円分の宝石が盗まれたとのこと。エメラルドとダイヤを中心
としたもので、国内では砂漠のは難しいだろうこと。ボスは空港
や税関に知らせておこうという。しかし何故山村は銃を撃たな
かったのか。近くにいた牛乳配達の男によると確かに山村は
銃を持っていて犯人に向けて構えて居たのだという。何かの
理由で銃を撃たずにその銃を落として行ったのだろうこと。山村
にしては考えられないミスだと語る。

犯人達はコイツをどうするのかと問う。
この辺の茂みならば死体として殺しても暫くは見つからないハズ
だとし、山村に対して車から出ろと命じる。しかしそこには都合
悪く犬を散歩に来る男の姿が有り、仕方なく車を発進させろと
指示する。

一係は久美もボスも情報がなく暗い雰囲気だった。
長さんはボスに対して車は盗難車で2日前に盗難届が出ている
事を語る。

サブの出血は大丈夫なのかとするが、サブ自身はこの仕事で
オレも男になるのだとしこのくらいのキズは平気だという。金さえ
あればセスナでも何でも手に入ること。山村に対してオレは
飛行機の操縦も得意だとすると、今日もこれから・・と言いかける
が飯田はそれ以上話すなと止める。

しかし何故車が見つからないのかとしてイライラするデンカ。
そんな中電話で盗難車を巡回中の白バイが発見し現在追跡して
いるという連絡が入る。二代の白バイは流石に盗難車を見逃す
ことなく追い込むが、白バイの捜査官に対して飯田は山村の
頭に銃を向け、今後二度と追いかけるなとし、視界に入れば
殺害することを語る。
--------------------------------------------------------

ジーパンと山村は張り込みが空振り、コーヒーを飲んで一服し
ようとしていた所、ジーパンがコーヒーを買いに行く間に山村
は宝石店から銃を持って出てくるものたちを目にする。
銃を手にして威嚇的な発砲をするが、4人のウチの一人によって
頭を殴られ、山村は車に乗せられて拉致される。
ジーパンは急いでゴリやボスに報告し、逃走した車の照会を求める
が・・・

なんだか犯人の男は、まるで犯罪を犯しているという感覚が
なく、なんだか普通にドライブしているんじゃないかという
くらいに精神的な切迫感も何も無い感じがする。スーツに身を
包んでマトモな感じに見えるけど、もう少し喜怒哀楽があると
良いのにね。

まさかここに来て再び水谷豊さんが出るとは思わなかった。
その役割は、「傷だらけの天使」での乾亨役と同じで、家族や
兄貴を求めている人物。兄だと信じるものの為に犯罪を犯して
協力する姿が有るけれど、ここでも単純に兄貴のいうことを
信用していれば、本当の兄弟になれると思っている人物の様子。

菊池外科病院でサブの治療の為に輸血道具を盗みに入るキミコ。
病院には誰もいなくて順調に盗めるかと思えば突然看護師が
現れて見つかる。捕まったのかと思ったけど、あっさりと逃げて
合流している姿が有る。

任侠の世界では血の繋がりみたいなものが重要視されることも
有るけれど、実際に家族・兄弟の血としての意味ではなく、
そこにあるのは永遠の絆や忠誠を誓う意味での象徴的ものとして
描かれているのだろうけど、絆を求めたサブに対して血を分けた
のが飯田ではなく山村だったこと。
決して悪い人物ではないということも徐々に判明していく訳で
山村もそれを知り更正させられると思っていたみたいだけど、
みんなに話していても良かったのにね。

ボスがサブを活かして置くことの意味について着眼点を持ったのは
悪くは無かったけど、山さんも"サフ"としか書き残さず、そこから
真相にたどり着くのは相当難しいものが有ったと思うぞ。

セスナで逃げるとかちょっと方法論としては強引。
神戸から脱出しようとしているみたいだけど、当時でもそう簡単に
国外にはいけないだろうしね。
埼玉の千郷飛行場から飛び出すのではないかという。

また血液に関して、1500ccを採ると意識朦朧として2000ccを採ると
命に関わるという姿を見ると、そういうシーンが山村に訪れるで
あろうことも想像に難くない。

サブに対して大事にされているのは神戸に行くのに必要なロボット
だからだ。コイツら誰もお前の命を気にしていないという。

山さんは結局2000ccを抜かれたけど生きていた。
しかしその顔はウォーキング・デッド状態。

助かった後にみんなで病院で麻雀をしていたけど、山村はいつも
ヒマさえ有れば麻雀をしている訳で、みんな勝てる訳がない。
久美ちゃんが花束を持って現れたけど、デンカとシンコさんは
どうしたんだって感じだ。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)
永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)

三郎 …… 水谷豊 (母・サチコは3歳の時に死別、松本家に引き取られる)
飯田 …… 横光勝彦 (元神戸の天林組の構成員)
運転手の男 …… 小沢直平 (仲間)
キミコ …… 吉田未来 (元看護師)
東和航空出版社 …… 綾川香 (管制塔のレーダーに引っかからない方法)

松尾文人
竹田将二、菅原慎予、尾崎八重



inserted by FC2 system