太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第113話 虫けら

脚本/鎌田敏夫 監督/竹林進
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ゴリはテキサスを連れてヘリポートにいく。
これからお前が守る町を上空から見てもらうというボスから
の親心だとして、朝日ヘリコプターに搭乗する。ゴリは臆して
いるテキサスに対して恐いのかと問うと、テキサスという名が
泣くぞと語る。
いよいよ空中遊園を行う。
一係ではデカい図体で高所恐怖なんて・・と署員たちは小馬鹿に
するが、デンカだってそうだっただろうとしてみんなからかう。
今頃テキサスも上空で震えている頃ねと久美。良いショック
療法になるという山村。
ヘリの操縦者からこの下がちょうど一係の管轄地域だと言われる。
するとテキサスはある広告塔のビルで何かがぶら下がっている
のを目にする。操縦者に少し高度を下げて欲しいことを頼み下
を飛ぶと明らかに人が首を括って亡くなっているものだった。
すぐに一係にも連絡を入れる。

テキサスが到着する頃には既に現場検証が終わり、遺体は鑑識
によって運ばれていた。オレが始めて見つけた現場なので担当
したかったというテキサス。山村は遺体は死後13時間から15時間
が経過していることを告げ、このビルの貿易会社の社員が被害者
だという。自殺かどうかは分からないが、意外とこういう場所は
盲点となるのでテキサスがよく見つけたことを褒める。

被害者の妻に話を聞く。
夫が帰宅しなかったことに違和感は無かったのかと問うと、仕事
でよく家を空けることが多かったのだという。まさか亡くなる
なんてと号泣する妻。
ゴリはボスに対して被害者には外傷はなく、死因は窒息死。首を
吊ったロープから本人以外の指紋の検出もないという。会社関係、
交友関係を調べる様告げる。そんな中テキサスはまだ現場を調
べているのだという。片付けられてしまった相当悔しいみたい
だという。

現場には山村がやってくる。
テキサスは泥の中に有ったというガラス片を見つけたが、これは
何か事件と関係が有りますかねと語る。山村は良く見つけたとして
それは鑑識に回すべきだと語る。
ゴリとテキサス、そしてデンカは食事にいく。
ゴリもテキサスは大食漢だということに驚く。お前もよく喰うな
という。そんな中山村からガラスの破片は注射液のカプセルの破片
だと分かったとし、市販されていない麻酔薬だという。遺体の血液中
からも麻酔薬が検出された事を語る。他に現場にはガラス片が
見つからなかったが、山村は向かいのビルから不自然に光るものが
キラキラとしていることに気が付く。テキサスもそれに気が付くが
山村は自然にしている様告げる。望遠鏡でこっちを見ているのだろう
とすると、二人はその光りの先のビルに急いで向かう。そこに
屋上にプレハグのような場所になっている倉庫のような部屋だっ
た。山村はそこに"オッサン"が住んでいることに気が付く。
"オッサン"こと高森は空き巣、窃盗、置き引きの常習で盗むことは
何でもしてきた犯罪者だという。山村は100m先のビルで殺人が
有ったが何か知らないかと尋ねる。
高村は恐らく捜査状況を見ていたのだとすると殺しを目撃している
だという。彼は覗きの常習でも有り、何度も捕まっているとの
こと。
そんな中一係に電話が鳴り、被害者の妻が自宅で首を吊って自殺した
との報告が入る。2、3日雨戸が閉めっぱなしだったので不審に思った
隣人の通報で発覚したとのことだった。自宅には高性能な無線機が
有り、何処か違和感が有った。

ボスは署長に呼びだされると、この件は本庁に任せろという。
しかしボスはこの事件は家の管轄で起きたものだとして我々が
彼を殺したものを逮捕するという。署長は捕まえられなければ責任
を取らされるとして、ボスにも解決出来ねば首が飛ぶことを語る。
長さんは、あの奥さんは自殺ではなく殺されていた事を語る。
首の後ろに皮下出血が有るが、首つりでは付かないところに傷が
付いていて、恐らく同じヒモで縛られて殺された後に吊ったのだろう
という。何処かのスパイなのかも知れないこと。本庁の対応も
やたらと早かったことを考えるとその可能性は否定出来なかった。

山村とテキサスは高森の元にいくと、犯人を目撃したのであれば
教えて欲しいと頼みに行くが・・
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テキサスが所轄から抜擢され一係としての活動が開始する。
ボスはテキサスに対して自分が守るべき管轄を一望する為に
空中から町を見回すよう言われる。かつてはみんなが行う
儀式のようになっていたが、テキサスは高所を怖がる中、
下を覗くと看板のあるビルで男性が首を吊って死亡している
のを発見する。テキサスは自分が始めて見つけた現場・ヤマ故に
なんとか解決したいとして、人一倍張り切って捜査に挑む。

今回は新加入のテキサスに対して、色々と一係としてのルールや
信念を教えると共に、それぞれには独自の捜査法が有り、それ
を貫くことの必要性を唱えた。

ジーパンの変わりで来たというくらいなので体力系で、若くて
よく走る人物が選ばれるというのも分かるけど、シンコさんの
変わりの捜査官が出てこないので男性ばかりの職場でちょっと
寂しい。

高森はこの一連の事件を見ているようだけど、警察のことを信用
していない為に話をしようとしない。そんな彼と同行することで
本当の親子関係のようになり口を割らせるという、有る意味定番
の作り。

気になるのは殺された男は何処かのスパイなのかどうか。
殺した男もまた何処かのスパイなのかどうか。
その辺のことに関してはまるで言及することがなかった。
自宅に相当大きな無線機が有ったけど、一体何をしていたんだかね。

ゴミを漁ってバーの空き瓶から残った酒を集めて飲んで居るという
姿。そんな高森という男に「虫けら」とするけれど、接していく内
に当然ながら彼にも家族がいることや、人間としての心を持っている
こと。誰一人ぞんざいに扱って良い人間などいないという感じで、
テキサスにそのことを伝えていた。

死ぬという時に涙してくれる人がいることは幸せなことだ。
自分を犠牲にして息子のように慕ってくれたテキサスに恩返ししよ
うとしていたけど、刑事に話せばもって簡単に処理してくれそう。

しかしテキサスの戦い方は効率が悪い。
当時柔道ドラマなんかが流行していたのかな。
一人ずつ投げ飛ばしていたらホントきりがないよな(笑)

警察はやりもしないことでも点数稼ぎのために刑務所に入れた
というオッサン。どう見てもオッサンが悪い!。文句を言える
立場かと小一時間だった。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)
永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)

署長 …… 平田昭彦
高森 …… 加藤嘉 (覗き・窃盗の常習、目撃者)
高森カズエ …… 高樹蓉子 (娘)

山田禅二、野村光絵、川崎公明、木島進介



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