太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第118話 信じあう仲間

脚本/長野洋 監督/山本迪夫
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七曲署には連続強盗事件の特別捜査本部が設置されていた。
ゴリは署にやってくると、久美ちゃんにお茶をちょうだいと
語る。しかし私は久美じゃないとして、長山久子だと語ると
間違えないでという。ゴリはうっかりしていたことを謝罪し
チャコちゃんとあだ名で呼ぶ。ボスはどうしたのか?と問うの
と同時にボスは本庁で麻薬課を担当している土井警部を連れて
来て、ゴリに対して土井さんがもう一度犯行現場を見て回りた
いと言っているので連れて行ってくれという。この事件の犯人
の山下健一には麻薬が絡んでいる疑いが出たのだという。
ボスはチャコちゃんに今回の事件のポスターを貼るよう命じる。

事件の捜査現場を車で見て回るゴリと本庁の土井。
土井は自らの地位の高さ故に鼻につく行動を見せていた。
タバコを吸うゴリに嫌みを良い、道案内して一日が終わる。

ゴリはようやくその任から解かれると長さんに愚痴る。
本庁から人が来ればいつでもこんなもんだろうという。
ホシの名前も面も割れているのに割と長引きそうな事件だと
して今日はこれで終わりにして飲みにでも行こうという。
テキサスは宿直だとして、署に寝袋を持ち込んで寝始めるのを
見てあきれる。

ゴリは帰宅するとアパート前に人の気配がすることに気がつく。
誰だと叫ぶと、かつての親友の大高ヒデオの姿が有った。
久しぶりだなと告げると、ゴリは室内に彼を呼んで飲みながら
話をする。
ゴリは大高に対して会社を辞めて外国に行っていると聞いた
ことを告げると、大高は写真と名刺を手渡すと、現在はこういう
ことをしているという。農業・畜産の技術指導の仕事で、
未開発な土地でひどい場所なんだという。俺は理想主義者でも
救世主でもないが、子供たちの目を見て決心したのだという。
俺がこれまで学んだことを全てぶつけて、この土地で骨を埋め
ようと思っていること。ゴリはそんな考えを持てることにうら
やましい事を告げ、一本気のヤツだったがそこまで純粋とは
なと語る。そんな大高はゴリに対して仕事を手伝ってくれない
かと語る。気心の知れた仲間が必要だとすると、俺には技術が
ないので無理だというゴリ。しかし欲しいのは馬力のある人物
だとし、これから拓けてくる未来があるという。考えてみて
くれというと彼は去っていく。

翌日巡回していた警官が不審者を発見し声をかけようとすると
突然発砲する。男は指名手配されている山下健一だった。
一人の警官が撃たれ、もう一人は無線で容疑者の山下を見つけた
として報告する。

山下は見晴らしの良い河川敷沿いの小屋の中に籠城し、ゴリ
たちが到着するころには、警視庁も所轄の刑事たちも現状
近くで山下とにらみ合いが続いていた。ゴリはこの調子だと
長期戦も考えられるとするが、テキサスによると土井は強攻策
を考えているとし、合図次第で突っ込むことになっているという。
ゴリは銃弾を避けるような遮蔽物がないのにむちゃくちゃだと
して、土井に掛け合う。しかし土井はゴリの言うことも聞かず
拡声器を持って山下に出てくるよう呼びかけると、出てこない
と突入すると脅す。ゴリは無理する必要はないとするが、山下
は合図を送ると、テキサスが山下の銃弾を交わしながら視線
を集中させる。その間に土井の部下の狙撃犯が山下に遠隔地から
ライフル銃で命中させるのだった。

事件が解決後、ゴリは土井に対してあまりに酷いと責めるが
作戦だという。あんなのが作戦なのかとすると、一つ間違えば
殺されていたのだと語る。しかし土井は時間をかけるのは私の好み
ではないという。好みだけで若い刑事を殺すことになっても
良いのかと問い詰める。テキサスをおとりに使ったのだろうと
すると一つ間違えれば殺されていたと非難する。殺されないと
いう土井はそれだけの算段が有ったことを語る。自信があるの
であれば何故本庁の自分の部下を使わないのかと問うと、所轄の
警官は消耗品ではないと語る。あなたは自分さえ良ければ人が
どうでも良いのだろうとすると、会話を聞いていたボスは
作戦に対する話はともかく個人非難は許さないと語る。警部に
謝罪しろと言われゴリは渋々頭を下げる。
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本庁の刑事・土井によって不条理なことばかりさせられる
ゴリさんは、そんな対応をする男に憤りを感じる。
そんな状況の中で旧友の大高が会いに来て、発展途上国に
於ける農業支援をして国を豊かにする仕事をしているという。
ゴリにも一緒に仕事をして手伝って欲しいとのことだが・・

この時代のドラマって「ゴミためみたいな街」と表現すること
が多いような気がする。
確かに当時の日本ってあまり町並みがキレイじゃないけど、
その裏で発展する姿を日々目にする事が出来る。

ドラマ中の中のゴリさんの台詞じゃないけど、あの場所で
マカロニが亡くなったとかジーパンが亡くなったが今では
ビルが建っているようなことを口にしているし、確実に時代は
進んでいることを感じる。マカロニが殺されたのは確かに
建築作業現場だったものね。

どんな事業をするにもやっぱり金は必要なんだよね。
土井とか怪しい警視庁の男が出てきてやたらと麻薬・麻薬
言っていたので、この人が捜査している振りして、密輸入を
コントロールしているのではないかと思ったけど、それは
なかったか。
しかし小屋に立てこもる山下を捕まえるという際には相当強引
なことをしようとしていたので口封じの為に殺すのかと思った。

あのシーンでわざわざ正面突破しなくても四方から刑事が近づ
いていけばまず気がつかないのに、テキサスを銃弾の囮にする
というとんでもない行動を取らせていた。

ゴリとしてはそんな無茶な捜査官がいる警察に辟易して一度
は辞めようとする。しかし後に分かるけど、既に退職願は4度
も出していて、ボスのところで留めているところがあるところ
を見るとちょっぴり笑えるところだった。
山さんがゴリを説得するときにも自分もその気持ちは分かる
としていたし、同様の気持ちになったことがあることを告げて
いた。山さんの場合、別の世界に飛び込む勇気がなかった
ようで、今でもデカになったことに後悔はないが、別の世界も
有ったのではないかと悩むところが有るみたいだ。

あの小屋の立てこもりシーンとか、屋上を向かいにして
語り合うシーンって過去にも見たことがあるような一場面だっ
たな。

そして何と言っても今回から初登場の浅野ゆう子さん役の
長山久子。チャコちゃんと言われていたけど、どういう意味
であだ名がついたのかな。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
三上順 …… 勝野洋 (矢追町派出所から異動、テキサス)
長山久子 …… 浅野ゆう子 (チャコ)

大高ヒデオ …… 富川K夫
土井 …… 波多野憲

高松政雄、池田生二、勝部義夫、大宮幸悦
坂上千恵子




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