太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第146話 親と子のきずな

脚本/柏倉敏之、小川英 監督/竹林進
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矢追町の光ストアに二人組の強盗がバーナーを使って金庫の金
を盗もうとしていた。
ゴリは今日も何事もなく終わったとして車を走らせ帰宅しよう
としているところだった。
二人組の強盗・主犯の立川と相棒の梶原茂夫が金庫の金を奪っ
て逃げようとした所、警備員の男がやってくる。警備員は
強盗が銃を持っていることを知って逃げてしまう。それに危機
感を感じた立川は茂夫に追いかけて始末するよう告げる。警備
員と外で争っている間に、茂夫が持っていた銃は暴発して
警備員に当たってしまう。近くを走行していたゴリは銃声を
聞きつけ急いで現場にいくと、まだ強盗が逃げる前の状態だ
った。顔を見て捕まえようとするが近くで警備員が負傷して
倒れていることを知り追跡を諦めて駆け寄る。金庫をやられた
と語る。ゴリは無線機を使い光ストアで強盗事件が発生。
非常手配をして救急車を回してくれと語る。
テキサスは警備員が運ばれた病院にいきボスに連絡する。
被害者は胸を撃たれて重体だと語る。

山村、殿下、長さんは強盗の入った光ストアの金庫室を調べる。
金庫を開けるのに随分と手こずっているところを見るとプロ
の犯行ではないという。ゴリが見た男も顔が真っ青だと言って
いたこと。
ゴリは弾道検査の結果コルト38口径で撃たれたことを報告。
そして被害者は犯人のウチ撃った方の男を見た事が有るという。
その相手は作業員だという。光スーパーは昨年の暮れに改築
しているがその時の作業員の一人だとしていること。ゴリの
似顔絵とも一致したという。

聞き込みして回る捜査官たち。
工事現場で最近辞めた人を聞いて回る中、写真が壁に貼られて
いてゴリはその男だと分かる。スタッフから話を聞くとその男
は梶原茂夫で福島県会津出身。一ヶ月前まで地下鉄工事をして
いたという。首になったり工場の閉鎖で人生が上手く行ってい
なかったという長さん、追いつめられての犯行かという殿下。
ゴリはボスに対して会津に行かせて欲しいという。梶原の顔が
忘れられず、まるで自分の方が撃たれたような血の気のない顔
をしていたという。

ゴリは一人会津の梶原家を尋ねる。
すると茂夫の父が薪割りをしていた。彰を見つけてくれたのか
と問うと息子の茂夫のことで話が有るという。駐在から話を
聞いたが強盗なんて大嘘だとし茂夫がそんなことをするハズが
ないという。今は何処で働いているのか?住んでいる場所は何処
なのか尋ねるが知らないとし知っていれば彰もこんな無茶は
しなかったという。彰とは孫のことで茂夫の息子で現在6歳。
オヤジに遭うと言って東京に一人で行ってしまったのだという。

ゴリはボスの報告。彰少年は東京にくれば父に会えると思って
来たのでしょうと。今頃迷子かも知れないと。
ゴリは探してくるというがボスは家に帰るよう命じる。アパート
に客が待っているのだとし帰れば分かるよと。
ゴリは半信半疑帰宅すると、そこに居たのは何と熊本の母・
石塚まさが上京していたのである。急に顔が見たくなって出て
きたという。ゴリは母に急に家を出て行ったことを謝罪する。
父には電話で謝ったが・・と。仕事は終わったのでしょという
とご飯とビールを出してくれる。母は息子の為に洗濯までして
いた。母ちゃんはやることをやってから飲むという。

翌日署にいくと久しぶりのお袋の味はどっだったのかと山村
と長さんに聞かれる。10年ぶりに遭ったからと言ってもどう
ってことはないというゴリだが・・
そんな中子供が矢追町の交番で保護されているとし、駅前の
公園にいるところを保護されたという。ゴリは彰に会ってくる
として出てくる。
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夜の巡回中にまさか犯人/犯行現場に出くわすとも思っていなか
っただろう。「今日は何事もなく終われた」。その禁句を発した
ゴリさんが自らフラッグを立ててしまったのだ。

現場は矢追町の光ストアー。
既に営業は終わり、事務所の中の金庫から金を盗み出すという
犯行だった。犯人はズバリ主導していたのは立川。
そしてそれを手伝っていたのが梶原茂夫。梶原は立川に借金
している立場なので殆ど言いなり状態。警備員に見つかった
時には傷つけることはしたくなかったが警備員が逃走した
ことで、仕方なくそれを止めようとしてもみ合うウチに銃が
発砲してしまった。

近年アメリカで銃犯罪が起きると日本が比較の対象とされる
ことがある。
現在銃での死亡事件はアメリカでは1万人を越えるが、日本で
は1桁だということも珍しくはない。

このドラマが放送していた当時は恐らく日本も銃による犯罪は
今よりも多かったと思うが、2014年の銃による死亡を
調べると、アメリカは33599件、日本は6件。しかも日本は
警察官が銃で自殺するケースもあるので一般人が銃を使って
何かをするケースは相当少ないと思われる。

使用された銃はコルト38口径だった。
警備員は犯人を覚えていて、改装した際に作業員として働いて
いた二人だという。写真が貼られていてその人物が梶原茂夫
だということが発覚。

出身が福島県の会津地方。
残念だが東京に出て来ても運が悪くて仕事に恵まれなかった
様子。ゴリは犯人の顔を目にしているがまるで自分が撃たれた
ような顔をしていたという。

会津に行くと茂夫の父親が居たが、父親は孫のあきらのことを
心配していた。なんと6歳になったあきらは父親を追いかけて
東京に行ったという。
東京に行くだけで会えると思っている息子。

一方でゴリの母もまた九州から上京していた。
まかりなりにも捜査官と犯人の家族は親子関係ということに
共通した流れが有る。
ゴリの母は野村昭子さんだった。昔のドラマでは超定番の人
だった。犯人の東野孝彦もまだ若い。

子供は駅前公園にいたところで保護され、矢追町降板で保護され
ている。あきらと会う中、父親からは服を服ってもらったこと。
そしてオモチャを買ってくれるという約束をしていたとのこと
だった。ピノキオというブランドの服。半年前にデパートから
送っていること。
ゴリはあきらのことをこのまま帰す訳にもいかず自宅に泊める
ことになる。
ボスが懸念していたのは「逮捕しなきゃいけない男の子供だ」
ということ。

服を発送したデハートはマルコシデパート。
梶原の住所が、自由が丘にあるおにぎり屋"ふるさと"の浅井敏江
になっていること。敏江に話を聞くとこの秋には再婚する約束を
していたという。
そんな相手だから絶対に店に来ると思ったゴリたちは監視する
ことになった。

山さんたちは上野の手配師?から色々と事情を聞いていた。
立川に借りた借金を返せずに事件に加わったこと。

敏江は彰をつれて遊園地にいく。
接触するのは明らか。黄色い風船が空に飛んでいってしまう
中で彰はゴリの姿を見つけて声を掛けてしまった。
敏江の話では自首を勧めるつもりだったが、その前に少しでも
遊ばせてあげたかったことを語る。散々責められるものの
ゴリは「責められても非難されても良い。それが警察の仕事だ」
と語る。

捕まえることが出来そうだったが逃げられたこと。
ボスもこの件では失望していた。ゴリの母は子供のためならば
親は何でもするもんだよとの言葉。

そんな中敏江からの電話で梶原から電話がなったが、様子が
変だったと聞かされる。多摩川大公園にいるとのことだったが、
立川によって自首するのを止められていたようだった。
二人が一番多く働いたのは春日土木という会社。
多摩川近辺にある資材置き場が怪しいということで、現場に行く。

ジェット機が落ちていたのでこれは梶原が息子の為に買おうと
していたものだろうとのこと。

格闘の末に隠れていた立川をゴリが逮捕。梶原のこともテキサス
が捕まえていた。

彰は「父ちゃんを返せ!」と言ってくる。そのことに対してゴリ
は彰に悪い事をした以上は責任を取らなければならない事を
告げる。償い・・そうして何とか説得することが出来た。





藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
三上順 …… 勝野洋 (矢追町派出所から異動、テキサス)

石塚まさ …… 野村昭子 (ゴリ・石塚の母親)
梶原茂夫 …… 東野孝彦 (福島・会津出身)
浅井敏江 …… 八木昌子 (おにぎりの店"ふるさと"、茂夫と同郷)
立川紀男 …… 山本昌平 (茂夫の元同僚、春日土木)
警備員 …… 竹田将二 (光ストア)
梶原彰 …… 本島一宏 (6歳、茂夫の息子)
梶原の父 …… 永井柳太郎 (福島・会津)



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