探偵物語
(1979年9月18日から1980年4月1日・全27話)
(火曜21時枠・日テレ)

企画:加藤教夫、黒澤満
監督:村川透(1)(2)、西村潔(3)
脚本:丸山昇一(1)、那須眞知子(2)、佐治乾(3)
プロデューサー:山口剛、伊藤亮爾、柴垣達郎
原案:小鷹信光
音楽:SHOGUN
音楽監督:鈴木清司
オープニングテーマ:「Bad City」 by SHOGUN
エンディングテーマ:「Lonely Man」 by SHOGUN





第3話 危険を買う男
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工藤は早朝トイレで歯を磨いて用を足していると、一人の依頼
人(
石塚)がやってくる。男は素性を名乗らず、ただ女性の行動を72時間
監視して欲しいという。電話の盗聴もして欲しい事を告げると
それは穏やかな話ではないなとするが、3日で100万円支払う
として現金を差し出されると、工藤は金額の多さに後ずさり
する。

工藤が監視する女性とは、相木法律事務所の弁護士・
相木政子
だった。工藤は事務所の鍵を開けると、室内に盗聴器を仕掛け
る。部屋を見て回る中で政子が帰宅したため仕方なくベッドの
下に隠れる。政子は現在、2週間前に放火の罪で捕まったとさ
れる
土田ミホコの両親から依頼を受けて弁護をしていた。
政子が車で出かけるのを知ると工藤もバイクで追いかける。

政子は倉庫が放火されたという
芝浦の倉庫街に来て聞き込み
する。すると当時ミホコ以外にも4、5人の男がその周辺を
出入りしていた事を掴む。政子はミホコの両親に会いにいき、
そしてミホコが捕まっている
警視庁東警察署へと足を運ぶ。

政子はそこで担当の警察官と話をする。
逮捕した動機は、放火のあった現場でもっと燃えろと盛り上が
っていた事。その後事情を尋ねると自分が自白したからだという。
しかし政子は、
東都大学の医師・村山先生の元から診断書を
もらってきて、彼女は現在躁鬱の薬を服用していてハイに
なっていたのだと語り、釈放させるのだった。

政子は帰りにディスコに寄り一踊りした後帰宅。部屋の電気が
消えるのを見て工藤は一日の仕事を終える。
工藤は一端依頼主にこれまでの状況を報告する。

二日目、政子はミホコが入院している病院へと足を運ぶ。
政子が車を降りたのを見て工藤は車の中にも盗聴器を仕掛けよう
とするが、そこに
松本服部刑事がやってきて見られてしまう。
人気のない所に連れて行かれると、自動車窃盗と盗聴の罪で
捕まえる事が出来るとすると、工藤を殴る蹴るの暴行を加える。
そして工藤の財布の中に大金が有ることを知ると、刑事達は
財布を猫ばばする。
工藤は弁護士の身辺調査をしている事をしていると、刑事達は
盗聴を見逃す変わりに面白いネタが分かれば知らせろと要求。
工藤は女弁護士は二週間前の倉庫の放火事件について調べている
事を話すと、刑事達はあの倉庫で夜警をしていた元警察官の
仲間が殺害された事を語る。

政子の後を尾行する。
すると工藤は
イレズミ男に絡まれる中、政子はオカマのチー子
店を尋ねる。弁護士と入れ替わるようにして工藤はチー子に
接触すると弁護士は何を聞きに来たのか尋ねる。すると
馴染みの客の一人、オゼキについて聞いてきたという。
工藤が立ち去った後、チー子の元に二人のヤクザ男が現れ、
今すぐこの町から立ち去るよう強迫してくる。

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■弁護士の行動を見張る依頼

3日間、女弁護士・相木政子を監視する。
一体依頼主の男は何故彼女を監視しているのか。

この時代から盗聴器の存在が有ったのかと思わせるけど、
録音するのは普通のカセットレコーダーなので録音機が
かなりデカイ。

■弁護士が調査する事件

放火事件の容疑者として捕まっている女性の両親から弁護士
の依頼を受けているようだ。弁護士と探偵、似ている部分も
有るので、同じ事件に巻き込まれていく。

■重要な証言人チー子

ヤクザ二人に服をはぎ取られてしまうオカマの女性。
オゼキという男性とチー子の間に何があるのか。
火災事件の日にチー子にヤケドの手当をして貰ったようだ。

■政子が調べ上げた五人の目撃者

オゼキ、岸田、放火の前科のあるカキヌマ、そしてヤクザの
二人。
調べていく内に倉庫を経営している男性の懐には火災の保険金
として2億円入っていた事が分かる。
ヤクザと手を組んで保険金詐欺をしていたようだ。

■とんでもない刑事たち

工藤と刑事の関係は、付かず離れずと言った感じなのかと思っ
ていたけど、今回この二人の刑事たち、工藤の金を盗んでます。
しかも暴力を振るう姿。
今ならばクレームが入るのかな。

■放火事件で再捜査に動かない刑事達。

容疑者は土田だと決めつけてそれ以降動かない姿。
弁護士が警察署にいったときも野球か何を見ていたね。
なんとか証拠を掴もうとして、石塚本人から自供を引き出し
それを録音する。

■派手なカースタントシーン

今ではなかなか見られないアクションシーンの数々。
ヘリコプター上空から射撃して来たり、トラックとカーチェ
イスを広げたり。
まぁ工事現場という事で如何にも火薬とか使いそうなロケーシ
ョンだったけどね。
工藤と政子は銃弾が飛び交う中でも、全く場違いな会話をして
いるっていうのが、このドラマの持ち味なんだろうけど、
やや違和感があったかな。

工藤俊作 …… 松田優作 (探偵)
服部 …… 成田三樹夫 (刑事)
ナンシー …… ナンシー・チェニー (俊作の隣人の女性)
かほり …… 竹田かほり (俊作の隣人の女性)
松本 …… 山西道広 (刑事)

初代イレズミ者 …… 野瀬哲男

相木政子 …… 倍賞美津子 (弁護士)
花山チー子 …… 花井優子 (オカマバー)
石塚 …… 藤木悠 (建設会社社長)
岸田 …… 成瀬正

兼松隆
川島めぐ、柏木隆太、森みどり、野瀬哲男、萩原紀、二家本辰巳、
小見山玉樹、長門勇、桑山正一、志水良雄、伊藤昌一、渡辺義之、
今井久、眞辺了子、三原玲奈、平田弘美


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