探偵物語 (1979年9月18日から1980年4月1日・全27話) (火曜21時枠・日テレ) 企画：加藤教夫、黒澤満 監督：村川透(1)(2)、西村潔(3)(4)、澤田幸弘(5) 脚本：丸山昇一(1)(5)、那須眞知子(2)、佐治乾(3)(4) プロデューサー：山口剛、伊藤亮爾、柴垣達郎 原案：小鷹信光 音楽：SHOGUN 音楽監督：鈴木清司 オープニングテーマ：「Bad City」 by SHOGUN エンディングテーマ：「Lonely Man」 by SHOGUN

第5話 夜汽車で来たあいつ
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夜汽車で福井から妹・由美を探すために上京する田村一郎。

妹からの手紙を頼りに差し出しの住所を尋ねるも、隣人の女性
からは三ヶ月前からここには帰っていないし、店にも来ていな
い事を聞かされる。
途方に暮れていると、工藤がコインランドリーで仲間達と話して
いる姿を目撃した一郎は、工藤が私立探偵をしている事を知っ
て妹を捜すよう頼む。

妹の名は由美(20歳)。半年前に福井から上京したという。既に
両親は亡くなっており、派手好きだった事もあり、福井の田舎
では息詰まると言っていたという。三ヶ月前に届いた手紙を
工藤に見せる。そこには10万円を工面してくれないかと書かれて
いた。その手紙の住所を尋ねたが既にアパートを引き払っていた
事を語る。

一郎は工藤と一緒に食事に行く。するとナンシーとかほりが
工藤に食事をたかろうとする。工藤は断るが一郎が奢るという。
自分は福井の役場で"すぐやる課"で働いており、禁酒禁煙を
貫いている事を語る。妹は本田五郎という高校時代の野球部の
ピッチャーを追いかけて東京に行ったようだと語る。一郎は
五郎に妹は騙されているのだと語る。一郎は工藤に対してこんな
大都会の中で一人の人間を2、3日で探すことは可能なのかと
尋ねる。

翌日由美が働いていた店で話を聞く。すると五郎という男性と
付き合っていたとの証言を得る。五郎が勤めていた羽田運送に
話を聞きに行くと、五郎は現在千葉の交通刑務所で勾留されて
いるという。会社のトラックを無断で使い、バイトしていたが
人身事故を起こしたとのことだった。
五郎が住んでいたアパート満月荘へと足を運ぶと、大家からは
一ヶ月姿を見ていないという。しかし既に家賃は払っていると
の事。部屋を見せて貰う。
一郎は五郎に対して、妹との思い出を語って聞かせる。
妹が5、6歳の時にも家に帰ってこない時か有り、彼女は紋白蝶
を追いかけて山まで入っていったという。自分がこれほど心配
しているのを他所に彼女はケロッとしていたとの事だった。

工藤は一郎を連れて食事に行く。
一郎が野菜しか食べないと聞いて肉を食べさせたり、禁煙禁酒
を破らせ、カラオケ・ディスコそして終いにはトルコ"迎賓館"
にいくとNO.1トルコ嬢の京子に逢わせる。しかしそんな一郎
の事を四人組の男が外で見ていた。彼らは銀龍建設の若い衆
だった。
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■依頼人はなんと水谷豊演じる田村一郎

ちょうどドラマでは「熱中時代」を放映していた頃なのだろう
か。工藤との絡みの仲でそんなニュアンスを感じさせるやりとり
が行われた。
熱中時代でも妹が出てきていたし、田舎の北海道とは縁が切れ
ない役所だったけどね。

役場勤めの堅物の一郎は、東京に来て人情を感じていく。

■一郎の妹・由美

演じているのはなんと原田美枝子さんだ。
今の表情と若い頃の表情が全く違うのに驚く。
派手な妹との事で、兄はいつまでも幼少期の妹をイメージして
心配するけど、妹も成長するという事で、今回男のために
一緒に借金を返すために風俗で働いている役所だった。

■工藤は大金を手にしている

一体何の金なのか。
妹のために公金横領したのかと思えば、建設会社が町長に
ワイロを渡したのをネコババしたようだ。一応表面的には
罪には問えない案件だけど、流石に5千万円も持ち逃げされ、
建設会社としてもダマッていられないだろう。

■一郎はガン

妹の為だけでなく、金を横領したのはガンだという事実が、
彼に変な勇気を与えてしまったのかも知れないね。

■由美は殺されたのか?

彼女が勤めているペペルモコという店は相当怪しい店らしい。
売春組織に手を染めており、情報屋のサブローも手を引いた
方が良いと語るが、マダムによると、実際には今の仕事の事を
兄には知られたくないみたいだね。

■工藤は大人数と立ち回り

昔の水谷豊さんも身軽な役を演じていたね。
工藤も今回も4人相手に戦っていた。警察を上手く使って有利
な展開に持ち込んでいく所など、なかなか面白く出来ていた
部分。相変わらず服部&松本刑事も美味しいところで出てくる。