大捜査線
(1980年(昭和55年)1月10日〜12月25日・全42話)
(大捜査線シリーズ 追跡・31話以降)

企画:佐々木太郎、高橋久仁男、河村雄太郎
プロデューサー:山本剛正、矢島進
音楽:津島利章
選曲:山川繁
主題歌(1):「君は人のために死ねるか」
主題歌(2):「いま愛のために」

http://www.bs11.jp/drama/2073/




第39話 わたしはあの人を見た!

脚本/宮下教雄 監督/木下亮
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六本木の繁華街では若者達が賑わう。
そんな中、一人の女性・小沢ハルはそんな若者が騒ぐのを
横目に見ながら墓地近くの道を通って、客の忘れ物の書類を
届けにいく。
その日、ハルが通る道では中学生・新井アケミ(15歳)が車の中
に連れ込まれて男性・一郎に性的関係を強要される。一郎は
口を塞ごうとして布地を顔に押しつける中、亡くなっている
のを目にする。交代で性関係を求めに来た仲間のは、アケミ
が死んでいるのを知ってすぐにアケミを車から投げ捨てて逃走
する。

赤い服を着た少女が殺害された事を受け、第四機動捜査隊も
捜査に動く。被害者は新井アケミで中学三年生。
彼女が通う中学に話を聞きに行くと、とても明るい性格の持ち
主で成績も中の上くらい。受験勉強も良くしていたという評判
だった。父親は食品関係の会社の課長、母親は編み物教室の
師範で、小学5年生の妹が居る家庭で、夜の盛り場に派手な服を
着て娘が遊びに行っている事はある程度認知していたのだとい
う。ただどんな事が有っても夜9時には帰宅していたので認めて
いたようだと。普段は友達と遊びに行くが、その日は友人は
風邪で家で休んでいたので一人で遊びに行ったのだろうとの事。

鑑識によると
死亡推定時刻は20時30分から21時
当時
現場からは走り去る車が目撃されているという。乱暴されて
殺害されたのか。とりあえず他にも目撃者が居ないか探す様
指示される。
都築は
ホシの血液型はB型で、現場に落ちていた缶ジュースは
恐らく犯人の物
だろうという。指紋の採取を現在行い照合中だ
と。この手の犯罪者にはマエが有るハズだという。布状のもの
で顔面を押さえつけられて窒息死させられたという見立てに
対して、加納は殺すつもりは無かったのかも知れない事を口に
する。

その頃、鉄工所で働く一郎と沢。
先輩の職員から、一郎が車を綺麗に掃除しているのを見て、
その車を友人と二人で買ったのかと言われる。女を殺したのは
お前達じゃないのかとジョークを飛ばされるが・・・

車の目撃者を捜す水野だが、流石に特定するには至らなかった。
一方指紋を調べていた都築もマエはないとの報告を行う。
全く手がかりが無くなり、更なる聞き込みに頼る事になる。

その頃、一郎は殺害してしまった事を後悔していた。
被害者のアケミとは通学路だった為に、よく行き帰り声を
かけあう子だったという。一郎が落ち込んでいると、沢はお前
だって殺すつもりは無かったのだとし、俺たちが何をしたと
いうのかと呟く。俺たちは毎日真面目に働いているとし、たまの
休みに女の子と遊んだって良いのだとし、何でも無かったと思えば
良い事を語る。何せ誰も見ては居なかったのだと。こんな事で
俺たちの人生を終わらせる訳にはいかないと言われる。

被害者の足取りを調べるが、だれも見ていなかった。今の若者は
他人に無関心だからだという。
一方新田はたまたま
小料理店の"いろり"が目に入り、念のために
車を目撃した人は居ないかを女将に尋ねる。するとちょうどその
時間に従業員の小沢ハルが客の忘れ物を届けに行っており、
被害者の見つかった道を通っているハズだという。新田はハル
に尋ねると、あの男だとして、
自分は目撃した事を語る。
すぐに署に行きモンタージュを作成すると、警察官に配布し、
そのモンタージュの男を捜索する。

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■嘘から出た実

女子中学生が殺害され、現場近くにあった車は目撃されるも
犯人の事を誰も見ていない。

聞き込みしていく中で、一人の女性が男性を目撃したと語り
モンタージュを作成する。
当時のモンタージュ技術レベルの低さを考えると、似顔を
書いた方が良いのではないかという感じのする流れだったの
かも。

ハルが語っている男性とは果たして誰なのか。

なかなか新しい証拠が出ない

どう考えてもこの車に付いている鳥のようなステッカーは
ダサいので目立つ。なかなか人の顔などは覚えていなくても
ああいう記号とも絵とも言えないようなステッカーの事は
覚えていても良さそうな物が有るよね。

聞き込みシーンが今回結構長く挿入された。

■新田がメイン?

久しぶりにマジメな新田が今回目撃証言を最後まで信じて
捜査するという流れだった。久しぶりの新田メインの話で、
南城は新田様な金持ち出には、彼女のような影の様に生きて
いる人の気持ちは分からないとして対立するシーンも有った。

■目撃証言のいい加減さ

どれだけ目撃証言が信用に足るモノなのかは正直分からない
ところもある。刑事のように常に気をはっているならばまだ
しも何も考えずに通り過ぎる人物に対して、覚えていると
いうのは正直眉唾物という感じがする。

そしてモンタージュではハッキリとした顔が出ているのに
その人物が特定できないとしているけど、東京の人口が
1千万人を超えることを考えると、そう簡単に正確な顔写真が
有っても見つかるハズもない。

■ハルと清原ヤスヒコ(22歳)の関係は?

イマイチよく分からなかったけど、ハルは田舎のホテルで
働いている際に大学卒業間際のハルを暴行しているのかと
思って見ていたけど、合意の元で経験したってことなのか。
森の中で襲われているとしか思えない映像だった。
連絡を取ってこないというのであれば、どう考えても遊びだ
ろうし、純粋な彼女は気がつかなかったということなのか。

■奇妙な縁で犯行が発覚

まぁ加害者の一郎は結構罪の意識で煮詰まっていたので
捜査に行き詰まってもある意味ではその内自首してきたのかも
知れないね。

ただ清原を殺害未遂にしなければ、足は付かなかった様な
気もするね。

■加納は鋭すぎる

主人公なので何でもお見通しなのは良いけど、ちょっと勘が
良すぎるかな。まぁそういう人が居ないとえん罪だったり
迷宮化してしまったりするんだろうけどね。

加納明 …… 杉良太郎 (主任)
都築悠子 …… 本阿弥周子 (刑事)
水野誠太郎 …… 赤塚真人(刑事、16話から)
中林雅彦 …… 青木義朗(刑事12話から)
大滝修造 …… 山内明 (警視庁刑事部第四機動捜査隊・隊長)

南城タクヤ …… 大村波彦 (刑事、元神奈川県警)
新田エイイチ …… 光田昌弘 (刑事、父は検事)
ナンシー …… ナンシー・チェニー (元モデル、喫茶店"フラミンゴ"
経営)
モコ …… 棟里佳 (ナンシーの姪)

予告ナレーター:中江真司

中島正二、村上豪、柳沢紀子

千野弘美、清水昭博、長谷川諭、姫ゆり子、河原裕昌、邦創典
中村敦子、豊竹秀一

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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