気分は名探偵
(日本テレ土曜21:00 - 21:54枠/1984年10月6日から1985年3月30日)

プロデューサー:山口剛、菊池昭康
脚本:宮田雪、石原純一、岸田理生、柏原寛司、田村多津夫、金子裕
演出:高井牧人、河野和平、水島総、梅谷茂、新沢浩、中山史郎
音楽:羽田健太郎
主題歌:「人魚の誘惑」 唄:水谷豊





第10話 圭介の仁義なき戦い
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突然顔にキズの有る男・増尾完治が吉原探偵事務所にやってく
る。男は一枚の女性の写真を見せると一週間前から居なくなっ
たこの女性、羽田美津子のことを探して欲しいという。
圭介と聖子は明らかにヤクザからの依頼だとして、依頼を受ける
べきかどうかで迷う。ヤバイ仕事になるのではないか。聖子が
責任者として断るべきだとするが、女性にそんなことをさせる
のかとして圭介に対応を求める。圭介は失踪した事情を聞かない
と探偵事務所としては調べられないという。人の心を追いかける
ことでもあるので内情を知っておく必要があるのだという。
完治は突然席を立つと、誰も周りに聞く耳を立てている人が
いないことを確認し、死んでも誰にも今から語る話は誰にも話す
なとして全てを語り始める。
美津子は組長の女で、美津子と完治が出来ていたこと。
組長からマンションを買ってやると言われていたのだが、彼女は
その金・3千万円を持ち逃げしたのだということ。
圭介と聖子は、もしも女性を自分たちが捜し当てたら、次の日
に東京湾に水死しているとか有るのか?と問うと、「あるだろう」
とのことだった。それを聞いた二人は3千万円を捜し出すので
女性自身を捜すというのは勘弁してくれないかと語る。

荒木にも依頼人の事を話すと、ヤクザからの依頼なんて嫌だと
語る。マスターは他人事だとして笑い飛ばすが・・事は急を
要するとしてヤクザの指がマズイ状態だと語る。彼女の親友が
麻布に店を出しているとして探す様告げる。

CLUB乱で美津子の友人が働いていることが分かる。
圭介はマスターに対して、ママのことを聞くと、ママ自身が
圭介の元にやってくる。
圭介はママに昔遭ったことがないかと突然語る。自分はみっち
ゃんの元彼だと告げる、美津子の知り合いだと知り圭介に親近感
を持つが現在美津子が何処に居るか知らないかと尋ねると、
途端に態度が急変して、私も遭っていないと語る。

圭介は店が終わった後・ママを尾行するが圭介のことを尾行
するヤクザ(島津)の姿が有った。圭介はママのマンションを
突き止め、女性が篠田繭子だと分かる。
その帰りに圭介は島津の存在に気が付いて、逃走する。

荒木は聖子の元に戻ると聞き込みの結果、美津子の件では何も
見つからなかったと語る。圭介は聖子に男に尾行されたことを
報告すると、金を持ち逃げしたことがばれている可能性が
あるという。それを聞いた荒木はもうこの仕事からは手を引か
ないかと語る。そのヤクザが例え殺されても俺たちには関係
のないことだという。
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圭介たちの元に依頼にやってくるのはヤクザの愛人を捜して
欲しいとする若頭の一人・増尾完治だった。美津子は自分が
組長から預かっていた愛人へのマンションの金を持ち逃げして
しまったとして、圭介たちに捜索を依頼する。
しかし圭介たちは女性を見つければ、女性自身の身が危険なの
ではないかとして、条件付きで探していくことになる。

ヤクザからの依頼ということで相当難儀な展開が予想される
案件だった。

所々でエンカウントするヤクザたち。
圭介としては完全に不利な状況であり、ほぼ無条件降伏状態
で下手にかかわれば、一生狙われかねないし、復讐も恐い。

今回接しているヤクザの男が実は良い人で、それなりに組員の中
でも地位の高い人物だと知って少しずつ安心していくところが
有ったし、話を聞いていくウチに金を持ち逃げしたのではなく、
単にケンカして家を出て行ったことが分かる。

しかし圭介はその事情も知らずに組長の本物の愛人の周りを
彷徨いていたのだから下手すれば危なかったよなぁ。

弁護士と依頼人の関係じゃないけど、信頼関係がないとやって
いけないものがあるな。

3人のヤクザに絡まれる。
古橋、山村、吉川という男。その中でも古橋はもの凄い迫力で
迫ってくるも増尾の元舎弟だと知ってちょっぴり安心するものが
有った。

増尾の部屋に掲げられた仁義という額。
子供たちの名前が、"仁"と"義子"。なんだかもの凄く仁義を
貫きそうなヤクザだったね。
子供が父親の職業を聞かれてヤクザと答えたことがきっかけ
で脚を洗おうとする彼の姿に少しずつ肩入れしていく。

いつの間にか圭介も肝が据わるようになり、本物ヤクザに人生相談
していくところなど笑えるところだった。


夢野圭介 …… 水谷豊 (吉原野探偵事務所)
吉原聖子 …… 朝丘雪路 (妻、夫を心臓発作で亡くす)
草間緑 …… 岡江久美子 (渋谷東小学校・教師)
八田利男 …… ケーシー高峰 (万年坂警察・刑事)
加納礼 …… 草野大悟 (喫茶店"占い喫茶マリーのオーナー)
マリー池田 …… 順みつき (占い師)
荒木紀信 …… 船越栄一郎 (23歳、喫茶店"占い喫茶マリー"でアルバイト)
大藪邦彦 …… 片桐竜次 (万年坂警察・刑事)
吉原かおり …… 佐野量子 (娘、高校2年生)
津村明子 …… 一氏多佳美 (浩三の娘)

増尾完治 …… 高橋悦史 (ヤクザ、依頼人)
増尾美津子 …… 亀井光代 (完治の妻、スーパー"パンプキン"レジ係)
篠田繭子 …… 湖条千秋 (CLUB"乱"のママ、組長の愛人)
古橋 …… きくち英一 (ヤクザ、ヒゲ、元増尾の手下)
山村 …… 大久保康治 (ヤクザ、故郷に帰ることになる)
吉川 …… 大谷誠二 (ヤクザ)
島津 …… 町田政則 (完治に言われ圭介を尾行)
ウェイター …… 猪熊恒和
ボーイ …… 杉欣也
増尾義子 …… 松田麻衣子 (娘・5年生)
増尾仁 …… 鈴木健次郎 (息子、3年生)


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