気分は名探偵
(日本テレ土曜21:00 - 21:54枠/1984年10月6日から1985年3月30日)

プロデューサー:山口剛、菊池昭康
脚本:宮田雪、石原純一、岸田理生、柏原寛司、田村多津夫、金子裕
演出:高井牧人、河野和平、水島総、梅谷茂、新沢浩、中山史郎
音楽:羽田健太郎
主題歌:「人魚の誘惑」 唄:水谷豊





第10話 真犯人み〜っけた!
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聖子の義理の弟で弁護士をしている良平は圭介に調査を依頼
すると思った以上に大変な仕事をこなしてくれたことに感謝を
示すと共に義姉に対して良い人材を雇ったねと語る。
良平は圭介に対して一杯飲みに行かないかと誘うが、聖子は
圭介に信号を送り辞めた方が良いとしたことで圭介は断る。
聖子は良平に対して幾ら妻が旅行でいないからと言っても
羽を伸ばしすぎるなと忠告する。
圭介は聖子から良平は東大を首席で卒業し司法試験に関しても
トップで合格した事を語る。でも女癖が悪いところが玉に瑕
だと語る。

バーにいくとホステスのゆかりが良平にすり寄って来る。
新人だという彼女は現在貸し倒れしている客が幾ら請求しても
支払いを行ってくれないことで悩んでいる事を告げると、
良平は自分が電話一本かければすぐに払ってもらえるとして
協力するという。ゆかりは仕事が終わった後に個人的に相談
に乗って欲しいと頼む。
酒に酔った良平はゆかりの自宅に連れて行かれる。
彼女はベッドに良平を誘うと良平は本当に良いのかとして
服を脱ぎ始める。ヤボなことは言わないでとして先にベッド
に入る良平。すると突然ゆかりは自分の服を破ると、家から
飛び出し大声であの人が乱暴しようとしたとして、叫び出す。
周り近所の人たちも出てくる中、警察を呼べと指示する。
良平は自分は弁護士だとするが、弁護士ならば何をしても
許されると思っているのかとして逆効果だった。婦女暴行は
していないというが、ズボンを脱いでパンツ一枚の良平には
説得力が無かった。

夜中聖子は圭介を起こすと良平が婦女にやらしいことをして
捕まったと語る。

取調室ではゆかりはいきなり私を押し倒したのだとして破れた
服を見せる。ホステスだと思って馬鹿にしているのだとして
決して許せないことだとするゆかりは、彼を告訴すると語る。
八田と加納はその話を聞いて弁護士が婦女暴行なんて世も末だ
と語る。卑劣な弁護士は懲らしめるべきだという。

良平に面会する圭介たち。
話を聞くと、良平は罠にはめられたのだという。確かにズボン
を脱いでパンツ一丁だが襲いかかるようなハレンチなマネは
していないと語る。圭介は正直に本当はやったのかと問うが
やっていないと否定。そもそも圭介が付き合ってくれていた
らこんな事件に巻き込まれることはなかったとして逆ギレされ
てしまう。
良平は当日のいきさつを全て語り出す。
彼女は貸し倒れの客が居るので困っていたと向こうから相談
に乗って欲しいと言われたこと。飲んでいる内に意気投合して
彼女が先にベッドに入っていて欲しいと語ったのだという。
相手は告訴すると言っていると知ると弁護士資格が剥奪され
るとして嘆く中、前に彼女に逢って恨みを買うようなことはな
かったのかと問う。理由がなければ罠にハメようとすること
も無いハズだというが・・・
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聖子の妹の夫(義理の弟)である吉原良平の依頼を解決した晩、
良平は一人でバーへと繰り出すと、そこでホステスの女性から
ある相談を受ける。飲み代をツケで払っている常連客が
貸し倒れしている状況で返済を渋っているというのである。
個人的に相談を受けることになるが、二人は酔って彼女のアパート
にいき、そして関係を持つかに思われたが、いざ良平でベッド
に行きズボンを脱いでパンツ一枚になっていると、突然彼女
ゆかりは自分は襲われたとしてアパートの外に出て大声を上げる。
更に警察署にいくと彼女は彼を告発すると言ったことで、何故
このような状況になっているのか良平は頭を抱えるしかなかった。

弁護士が不条理な事件に巻き込まれていくというもの。

弁護士に敵愾心を露わにするということで過去に於けるクライアント
またはそれと対立していたであろう被告が何らかの復讐を
企んでいるもので、圭介たちがそのからくりを暴いていくというもの。

ホステスの女性の素性が明らかになり、更には何故良平が
怨みを買っているのかが判明するも、1年前の万引き事件の冤罪
の証明にはどうのような形で対応するのか実に難しいものがあるように
思われた。

志村幸子には同情すべきものがあるにしても、警察の調書・始末書
を見て彼女自身が自供している事実が有り、弁護士として
ガードマンからの聞き込み調査と警察の調書以外になにをすれば
良いのかということが描かれている。

良平は検察側の人間ではなく、幸子のことを弁護していたという
設定なのだろうか?それで抗弁もなくあっさりと認めていたという
素っ気ない過去が有ったのかその辺の関係はイマイチよく分からなか
った。

良平の冤罪を晴らすだけならば意外と早い段階で彼女から事情を
聞いた時点でレコーダーに録音でもして晴らすことは出来たと
思う。

ドラマとしては社宅で起きた奥様同士の見栄や夫の出世の有無に
対する嫉妬心が引き金として存在していた。
荒木と圭介が張り込みして、最近この社宅内で起きている車を
傷つけるイタズラ事件などの証明をすると共に、その犯人が市川
だと知って、彼女に嫉妬心を植え付けるよう、仕掛けるところは
面白く出来ていた。
まぁ万引きの件を写真に撮影するという流れは苦しかったけど、
今の様なビデオカメラの無い時代の冤罪の晴らし方ということで
それなりに上手く纏まっていたのかな。

それにしても"きびしー"ってヤツですね。


夢野圭介 …… 水谷豊 (吉原野探偵事務所)
吉原聖子 …… 朝丘雪路 (妻、夫を心臓発作で亡くす)
草間緑 …… 岡江久美子 (渋谷東小学校・教師)
八田利男 …… ケーシー高峰 (万年坂警察・刑事)
加納礼 …… 草野大悟 (喫茶店"占い喫茶マリーのオーナー)
マリー池田 …… 順みつき (占い師)
荒木紀信 …… 船越栄一郎 (23歳、喫茶店"占い喫茶マリー"でアルバイト)
大藪邦彦 …… 片桐竜次 (万年坂警察・刑事)
吉原かおり …… 佐野量子 (娘、高校2年生)
津村明子 …… 一氏多佳美 (浩三の娘)
吉原良平 …… 財津一郎 (弁護士・東大を首席で卒業、聖子の義弟)

志村幸子 …… 高沢順子 (ホステス、"ゆかり")
市川安子 …… 十勝花子 (社宅、うだつの上がらない夫)
橋口京子 …… 橘雪子 (出世したとして嘘をつく))
山上キヨ …… 町田博子 (幸子の義祖母)
山上弘子 …… 野竹和子 (幸子の娘)
主婦 …… 前沢保美、森田遥、岡本瑞恵、伊尾明子、青坂章子
島田 …… 伴直弥
男 …… 赤城太郎、田中洋介
ジュン …… 庄司恵子
刑事 …… 田辺洋
まゆみ …… 久保田真子 (ホステス)



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