気分は名探偵
(日本テレ土曜21:00 - 21:54枠/1984年10月6日から1985年3月30日)

プロデューサー:山口剛、菊池昭康
脚本:宮田雪、石原純一、岸田理生、柏原寛司、田村多津夫、金子裕
演出:高井牧人、河野和平、水島総、梅谷茂、新沢浩、中山史郎
音楽:羽田健太郎
主題歌:「人魚の誘惑」 唄:水谷豊





第19話(20) 不良少女と呼ばないで!
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荒木は張り込みの仕事をしていたが39度の熱が出る。
圭介と緑は39度の熱なんて普通の風邪ではないという。圭介も
熱が下がるまでは寝ていろという。しかし僕にはまだ張り込みの
仕事が有るという。社長も留守で福島の母の見舞いに行っている
こと。圭介は治るまでは電話番でもしていろという。

そんな圭介の元に突然藪本がやってくる。
藪本の隣にも弘子という少女がいた。藪本によると圭介たちの
ことを父さんの友達で、緑と圭介だと紹介する。少女はお父さん
には言わないでと言ったでしょと告げる。圭介は藪本にどういう
ことなのかと問うと彼女は八田の娘・弘子だと語る。現在警察
は少年・少女非行防止月間なので少年課にかり出された際に、
渋谷のディスコで補導した人物が弘子なのだという。
親には黙っていてくれとし、ディスコにいくような子じゃないの
だという。しかももうすぐ受検を控えているとのこと。圭介
はストレスを発散したかっただけではないのか?と問う。藪本は
弘子に対して補導したのがオレだから良かった物の警察での
父さんの立場が悪くなっていたかも知れないのだという。
弘子は突然その場から逃走し、荒木のベッドに潜り込む。
布団を上げると突然フィーバー!と語る。それを見てホントに
八田の娘なのか?と問う。

圭介は弘子を八田家まで送っていく。
すると八田家では妻・房子が夫の利男のことを激しく責め立て
ている姿が有る。事情を聞くと夫の背広のポケットからキャバ
レーの女からの手紙が入っていたのだという。圭介は冗談で
「またやったのか?」と問うと房子もより熱を挙げる。
利男はキャバレーに張り込みした流れで、店員の女性から身の上
相談を受けてそのお礼の手紙であることを説明する。しかし
なかなか信用しない妻は夫に憤怒。それを見た弘子は辞めてよ
と両親を止める。

圭介は弘子を駅前で見かけたので送ってきた事を語ると、
八田家にあがるよう言われる。八田夫婦はそこで俺が浮気なんて
するハズがないとして妻に対して言ったこときっかけで夫婦は
盛り上がる。それを見た圭介はもう帰るという。八田はそんな
圭介をなだめると一杯やっていってくれという。しかし八田は
禁酒している事を思い出す。娘が大学合格するまで禁酒すること
にしているのだという。八田によるとあれでも娘は成績が
良い事を告げる。そんな中房子はそろそろ時間だというと
二人で外出する。神社で娘の合格祈願をする姿が有った。

翌日マリーの店では八田の娘・弘子は不良出来ないかという
噂が流れる中、八田が圭介の元を尋ねてくる。彼は圭介に
対して俺に何かを隠していないか?と問う。娘とは本当に駅前で
遭ったのかと確認すると遭ったこともないのに何故私の娘だと
分かったのかと問う。圭介は大藪と一緒に居たからだと告げる。
実は夕べ妻が娘と勉強したという子の家に電話したら、勉強
はしていないと言われたのだという。更に今朝早くに出かけた
のだとし、何か知っているハズだとすると教えて欲しいと頼む。
マスターは興奮する八田を止める。あの子は隠し立てするような
子供ではないのだと語る。
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荒木が高熱を出して倒れる中、圭介の元に大藪がやってくる。
大藪はディスコで補導したという若い女性を連れて来て圭介に
助けを求める。なんとその女性は八田の娘・弘子だということ
だった。

八田の娘役になんと小林聡美さんだったというのが驚き。
まだ小林さんがもの凄く若くて高校生役。昔のドラマ「3人家族」
に於ける次女役の沢田雅美さんのように見えてしまう(笑)
80年代のドラマといえばやはり松田洋治さんも欠かせない
ところが有るのかな。

荒木の風疹ネタが面白かった。
みんな荒木が風疹だと知った際に、風疹は写るものだとして蜘蛛の子を
散らすようにして出て行ってしまうところ。
圭介だけが見捨てられない状況の中、最後は彼が風疹にかかって
しまう。

やりとりはちょっぴり昔のドラマらしく台詞のやりとりが
目を覆うほど恥ずかしい感じがしてくるのは気のせいなのか。
恋愛関係もある意味では純粋さを感じるものが有ったり、
親子の綱引きに於いても、そのやりとりは明らかに娘が不良である
ハズもないのだけど、心配するがあまり父親が暴走するという
のも分からないでもない。親に黙って夜遊びすると酒・煙草・大麻
マリファナをして深みにはまり金欲しさに売春するんだと語る。

繰り返し弘子がディスコにいくのは何故なのか。
潜入捜査の形でディスコにいくも、その描写もまた80年代!って感じ
で面白い。ディスコで出会う女性がチケットと称して売春して
いる事実を目の前にすると、この時代から援助交際っぽいところ
は有ったんだろうね。
若作りしている圭介や房子に対して、「ナウイ」とか「フィーバー」
とかやたらと連呼している辺りは滑稽だ。

父親が信二から娘に対して送られて来た手紙を破ってしまったこと。
そんな行為が今回の事態に繋がったのではないかとして父親にも
責任の一端があるのではないかとして反省を促す。

互いに両思いであることは明らか。
しかし信二が無理に弘子にキスを迫ったことで、ちょっとしたケンカ
になる。明日に受検を控える中、何をしているのかって感じだった
けど、電柱に登る信二が弘子と語るシーンなど、微笑ましいものが
有るし、みんながそんな告白シーンを見ているということを考える
と勇気がいるにも程があるって程の酷な追い詰め方をしているよな。


夢野圭介 …… 水谷豊 (吉原野探偵事務所)
吉原聖子 …… 朝丘雪路 (妻、夫を心臓発作で亡くす)
草間緑 …… 岡江久美子 (渋谷東小学校・教師)
八田利男 …… ケーシー高峰 (万年坂警察・刑事)
加納礼 …… 草野大悟 (喫茶店"占い喫茶マリーのオーナー)
マリー池田 …… 順みつき (占い師)
荒木紀信 …… 船越栄一郎 (23歳、喫茶店"占い喫茶マリー"でアルバイト)
大藪邦彦 …… 片桐竜次 (万年坂警察・刑事)
吉原かおり …… 佐野量子 (娘、高校2年生)
津村明子 …… 一氏多佳美 (浩三の娘)
吉原良平 …… 財津一郎 (弁護士・東大を首席で卒業、聖子の義弟)
津村浩三 …… 藤岡琢也 (元刑事)

八田房子 …… 白木万理 (利男の妻)
八田弘子 …… 小林聡美 (利男の娘・18歳)
安西信二 …… 松田洋治 (弘子の同級生、ディスコ好き)
安西京子 …… 加藤みどり (信二の母)
女の子 …… 須藤依子、仙名るみ (ディスコのナウイヤング)



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